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日々の出来事・雑感・備忘録

最近読んだ本にまつわる話

2010-09-12 20:31:12 | 雑感
「代替医療のトリック」
サイモン・シン

某学会のバイト中(発表中に鈴をチーンってならすだけで、お金がもらえて発表が聞けるというすばらしいバイト。たださっぱり分らない話は子守唄)にずっと読んでた。

「科学的に(統計的に)検証して効果がない。」といわれると確かにそうかなーと思ってしまうけれど、そんなときに思い出すのがナシーム・N・タレブの書籍。

統計的処理にバイアスが入ってしまう可能性もあるし、因果関係を取り違えることもあるかもしれない。

ま、そういうことも考慮してより信頼性の高い研究結果からの主張かもしれないけれど、あまりに科学的手法を賛美されると反発したくなるのはなぜだろう・・・。

一応、大学院に籍を置いてマテリアル・サイエンスをやっているのに。

怪しい理論・実験結果を書いた論文なんてあふれている事実があるからか。

けれど医療における科学的手法の導入とその進歩が、何億という人間を救ってきた事実はきちんと賞賛されるべき。

代替医療の手法で、これほどの成果を上げることはできないだろう。

やはり僕たちが頼りにすべきは科学的と呼ばれている現代医療だと思う。

けれど、科学的手法にだって間違いは存在する。

現在効果があるとされ、現代医療でもちいられている研究成果にも間違っているものもあるだろう。

ただ、その間違いが発見され、それまでの事実が反証され、それを受け入れるという科学の特徴が現代医療を信じてもいいと僕に思わせてくれる。



そうそう、この本では磁気療法というものがあってまったく効果はないとされていた。

しかし、僕がバイトで行ってた学会の発表では、交流磁場が抗がん剤の効果を上昇されるとの発表がなされていた。

果たして磁場は生体に影響をあたえるのかどうか。




もうひとつ、最近読んだ本に

「高校生からのゲーム理論」
松井 彰彦

という本がある。

ゲーム理論と聞くと、なぜだか難解で崇高なイメージがありちょっと身構えてしまうけれども(なぜだろう)

この本は実に具体例を豊富に用いていて、ゲーム理論とはこういった使い方をするのか!

と納得させていただいた。

そもそもこの本を読もうと思ったのは

僕の相棒がミクロ経済やっていてたまにゲーム理論の話をするから。

話のネタに、本を読んでいてもさっぱり説明が頭に残っていなかったナッシュ均衡とやらを聞いたら、

「じゃんけんをする時、お互い何を出すか知っていて、相手がパーを出すなら自分はちょきを出すよね。そしたら相手はぐーをだすよね。

こーやってぐるぐるまわっちゃうのはナッシュ均衡じゃない。

で、囚人のジレンマみたいに相手が自白をするとしたら自分も自白をとる。そうやって決まっちゃう状態がナッシュ均衡だよ。」

と、そのわかりやすい説明にすっかり関心してしまった。