建築設計について

建物を建設するときに何が大事かということを考えてみました。

建築主とのトラブルと解決シリーズ 第1回

2012年07月22日 | 工事監理

「町つくり」修景工事で工事監理をしている中で建築主とのトラブルになった問題を
シリーズで掲載します。
(工事完了時の報告書の1部を抜粋して掲載しております。)

第1回 店舗の袖看板の設置問題

 1.   隣地に対する目隠し袖看板について

  • 袖看板について設置して欲しいという要求がありまして、当事務所としても検討を行い既存のステンレス看板を利用した袖看板を考案して口頭で提案しました。
  • その後市役所の町つくり推進課との打合せの中で、「出来るだけ目立たない方法で建物と一体化するデザインにしていただきたい。」との指導があり、現設計に変更しました。
  • 又、袖看板として建物の東側に設置して隣地への目隠しとすれば、修景された建物も隠れてしまい、かえって障害になるとして2階庇の支持方杖に民家風にデザインして設置するようにしてビデオを製作して説明を行い、了解を得たつもりでおりました。
  • ビデオをご家族3人に見ていただいた時点で1階の袖看板についての異議は表明されなかった為、市に対する申請図面を作成しましたが、町つくり協定審議会の前日になって、「是非袖看板の図面を修正して、申請内容に含めなさい。」という指示をされました。
  • 既に図面も書類も出来上がっており、修正していれば審議会に間に合わないという事情もあって、ゴミ隠しの目隠しをするという理由であれば、町会全体の問題として隣地の方に片付けていただくことが先決であり、わざわざお金をかける必要はないと説明してご了解いただきました。

 隣接のお店の周囲が汚れていて、汚れを袖看板で隠したいという要望が建築主にあり、修景工事が終わってもお店が汚れているように見えてしまうので、設置を要望したもので、町ぐるみで修景工事をしている中で1件だけ汚れている店があれば、汚れている店を片付けることが先決で、設置の趣旨が違っていたために要望に対する答えとして、隣接の店主とのコミュニケーションを取って店前をきれいにしていただくことで問題は解決しました。


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