建築設計について

建物を建設するときに何が大事かということを考えてみました。

建築主とのトラブルと解決シリーズ 第2回

2012年07月24日 | 工事監理

「町つくり」修景工事で工事監理をしている中で建築主との間でトラブルになった問題をシリーズで掲載します。
(工事完了時の報告書の1部を抜粋して掲載しております。)

第2回    提示されたロゴ使用問題

  • 店舗看板用ロゴについて提示されましたが、提示されたロゴはご御社が直接手作りで作成されたものではなく、第3者の御社の役員の友人によって作成されたものであり、当事務所が提示されたロゴを設計に取り入れる為には、著作権法による製作者の文書による許諾が必要です。当事務所としては御社の了解だけでは使えない状況でもあり、そのことについては説明させていただいております。
  • 看板文字の作成に当っては、お店の看板として長年ご利用いただいていた文字が先代のおじいちゃんの書いた文字ということなので、御社の許諾にて使用可能です。御社の了解を頂いて利用させて頂きました。
  • 御社の提示されたロゴ文字については、検討の段階で、製作取り付けに当って強度と、高い位置につけると見えにくくなる等の欠陥があり、今回のデザインとしては長期間の使用や看板としての機能が充分発揮できないと説明して、現在の設置の文字で了解を頂きました。
  • 提示されたロゴにつきましては包み紙やユニフォームのロゴとしては充分デザイン的な価値があると説明し、ご自身で直接ご使用いただけるようにお願いしております。

ロゴ等の著作権に関わるデザインは作者の許諾が必要であり、建築主が作成したものでなければ、たとえ作者が口頭で了解しているものであっても、再度文書による許諾を受領しておく必要があり、今回はまさしくその類であったために、建築主の要望に沿うことはできませんでした。


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