建築設計について

建物を建設するときに何が大事かということを考えてみました。

シリーズ共同住宅をつくる 第7回 「住まい」としてのマンションの平面計画(4)

2012年12月11日 | 共同住宅をつくる

今回計画している実験住宅の建設場所は長野県松本市の中心市街地からちょっと外れた場所ですが、
松本駅からは徒歩で6分、長野道松本インターから車で6分、松本空港迄は車で20分のところです。
この場所は西側に北アルプスの雄大な眺めを一望できるところですが、西側にあるために西側に大きな窓を設置
するような平面計画はあまり芳しくない状況です。又、松本の冬の寒さを少しでも和らげる意味では午後の西日は
誠にありがたい暖かさです。

又、各部屋の採光や換気状況を考慮した場合、外気に接する面を大きくすることで、価格は多少上がりますが、「すまい」としての機能が確保されて明るく健康的な形となりますので、第6回の平面計画を参考例として提示しております。

単純な南向きの配置であれば北アルプスの眺望は見えなくなってしまい、単に南向きの風通し良い、外気接触面の多い住宅となってしまいますが
西に約45度降ることによって北アルプスの眺望も望みつつ、冬場の暖かな午後の光に燦々と照らされて、暖かな住宅としてエコ化できます。夏場の西日についてご心配の向きはあろうかと思いますが、太陽高度が高くなるため、バルコニーが庇空間を作り出すことと隣接住戸が迫り出しますので、西日が気になる状況ではありません。

因みに私の居住している住まいもこの様に作っており、地域によって気候風土に合わせることは大事なことで、今回の実験住宅では松本地方の住宅の作り方の1つとして考えて頂ければ思っています。

 

 



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