【2023年版】GW中に一気見したい新作・準新作のドラマ8選

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▼【2023年版】GW中に一気見したい新作・準新作のドラマ10選

5類以降も目前に迫っているのだから今年はあちこちにお出かけ中の方も多いと思うが
せっかくの大型連休なので家でゆっくりしたいと思っている方も多いはず。
ということで、在宅時間を使って見終わることのできるドラマ10本を

・昨年から今年にかけて配信された新作・準新作
・シーズン1で完結している、もしくはまだシーズン1のみ配信
・1話あたりが90分以上あったり、全20話を超えるような連休中の走破が難しい作品は除外

以上の絞り込み項目を入れて選んでみた。

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Amazonプライムビデオ■邦ドラ：Amazonオリジナル｜エンジェルフライト 国際霊柩送還士 シーズン1

第10回開高健ノンフィクション賞を受賞した佐々涼子の原作を
Amazonプライムビデオオリジナルとして実写ドラマ化。
海外で亡くなった人を故国へ送り届ける「国際霊柩送還」という仕事に迫る。
主演は「ドクターX」の米倉涼子。
共演は松本穂香、城田優、矢本悠馬、野呂佳代、徳井優、草刈民代、向井理、遠藤憲一。
脚本は「コンフィデンスマンJP」シリーズの古沢良太と、
「ドクターX」「緊急取調室」などテレ朝のヒット作を多数手掛ける香坂隆史。
監督・演出は「ハゲタカ」「外事警察」などNHKの社会派ドラマで知られる堀切園健太郎。



ドラマは全6話構成で、柱となるストーリーと1話完結のエピソードが6本用意されている。
古沢脚本の巧さが光るテンポの良い掛け合いと二転三転する結末は
「コンフィデンスマン」と「リーガル・ハイ」の良いとこ取り。
Amazonのバックアップを受けたおかげで
映像やロケは地上波のドラマでは不可能な贅沢さ。
かつ表現においては死体の映像など一部ショッキングなシーンも。
ややオーバーアクションな台詞や芝居や演出があちこちに見受けられるのは
韓国ドラマが世界中のサブスクを席巻していることと決して無関係ではないだろう。
喜怒哀楽を全て120%で表現することで、様子見で立ち寄った客（試しに1話再生する視聴者）を
惹きつける手法は、芝居の大きな米倉とも相性ぴったり。
「シーズン2に続く」なところで終わってしまうのは残念だが
それでも視聴後の満足度は高い。


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Netflix■邦画：Netflixオリジナル｜君に届け

Netflixとテレビ東京がタッグを組み
2006年から2017年までの11年間「別冊マーガレット」で連載され、
第32回講談社漫画賞も受賞した椎名軽穂の代表作「君に届け」を実写ドラマ化。
三浦春馬と多部未華子のコンビで熊澤尚人監督が映画化した2010年度版の印象が強すぎることもあり
キャストの発表時には結構なアレルギー反応が起こっていたのだが
その後「Silent」のヒットにより鈴鹿央士の知名度と人気が急上昇し
受け入れ態勢が整ったのは製作陣にとっては追い風になったはず。

陰気過ぎて”貞子”と言われる黒沼爽子を演じるのは南沙良。
共演は、若手陣に久間田琳加、中村里帆、香音、櫻井海音、鈴木仁、犬飼貴丈、鈴木康介。
大人組には戸田菜穂、平山浩行、三浦翔平、杉本哲太。
演出を手掛けるのは、「あすなろ白書」「ただ、君を愛してる」「南くんの恋人」
「僕の初恋をキミに捧ぐ」「四月は君の嘘」など純愛作品の名手である新城毅彦と、
Netflixドラマ「ヒヤマケンタロウの妊娠」で注目を集めた菊地健雄。
主題歌は川崎鷹也の「愛の歌」。
全12話だが1話は30分ほど。



13年振りの実写映像化は、複数のカップルの恋模様が互いに影響を与え合いながら進行する
令和の純愛物語になっていて、私は素直に最終回まで楽しめた。
三浦春馬が正義感を前面に押し出したキャラクターなら
鈴鹿央士はひたむきさを前面に押し出したキャラクターになっていて
貞子感強めの多部未華子から、内向的だが意外と社交的な南沙良への変化は
「マンガから抜け出してきたようなカップル」を
「どこにでもいそうなカップル」へと変化させていて、
Netflixを経由した世界視聴で共感を呼びやすくなっていると思う。
私的には主演の二人もさることながら久間田琳加、中村里帆、香音、櫻井海音、鈴木仁ら
若手が皆非常に初々しい魅力が弾けていて良かった。
特にMr.Children桜井和寿の息子として鳴り物入りで芸能界デビューした櫻井海音は
ようやくピッタリの配役に出会ったのではないか。
本作をきっかけにして、今後多くのドラマに呼ばれる存在になりそう。


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Netflix■邦ドラ：Netflixオリジナル｜舞妓さんちのまかないさん

週刊少年サンデーにて連載され、2021年にはアニメ化もされた
「舞妓さんちのまかないさん」がNetflixオリジナルで実写ドラマ化。
演出を手掛けるのは「万引き家族」が世界的に高い評価を得た是枝裕和監督。
京都の花街を舞台に、舞妓達が共同生活を営んでいる屋形のまかないとして働く主人公キヨと、
故郷青森から一緒に京都へやってきた親友の舞妓すみれのささやかな暮らしぶりを描く。
是枝監督は総合演出・監督・脚本を兼任する。
キヨ役には森七菜、すみれ役に出口夏希、屋形の女将に梓に常盤貴子、その娘涼子に蒔田彩珠、
屋形を仕切る千代に松坂慶子、No.1芸妓の百子には橋本愛、
百子の元同期で出戻りの芸妓・吉乃に松岡茉優、他にも井浦新、白石加代子、三谷幸喜まで
多彩なキャストが顔を揃えている。
肝である食事のシーンを担当するフードコーディネーターは大安定の飯島奈美。
全9話。



実は是枝監督はドラマとの相性はそれほど良くないのかと思っていた。
2012年にフジで放送された、初の連続ドラマ「ゴーイング・マイホーム」は
じっくり描くタイプの是枝演出が、テンポを重視される地上波ドラマの視聴者層と
うまくハマらず視聴率で随分と苦戦してしまった。
しかしここは京都、舞妓の世界。
原作からして、大きな出来事は起こらない平々凡々な暮らしぶりがウリの作品。
松岡錠司監督が「深夜食堂」を撮ったなら是枝監督も何かこの手のドラマをと願ってきた
私の気持ちが最高の形で実を結んだ。

このドラマを見てつくづく感じるのは、女優を輝かせるも無駄遣いするも
監督以下、スタッフの腕次第なのだなということだ。
森七菜・出口夏希の可憐さはどうだろう。
常盤貴子はこんなにも自然体で素敵な大人の女性だったか。
橋本愛の息を飲むほどの美しさ、松坂慶子の愛らしさ、松岡茉優の憎めなさ、
全ての人物が愛おしい。
「海街diary」の公開時に是枝監督と対談した樹木希林が
「この人女優見る目ないのよ（笑）もっと鍛えなさい」と言っていたのを今でも良く覚えているのだが
きっと是枝監督もその言葉を覚えていて、実践しているのだと思う。

映像も台詞も所作も全てが美しいドラマ。


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配信中■邦ドラ：エルピス―希望、あるいは災い―（Amazonプライムビデオ/Netflix/U-NEXT/Paravi/FODなどで配信中）

「エルピス-希望、あるいは災い-」は
フジテレビ（制作は関西テレビ）のメディアとしての矜持を示した傑作ドラマ。
かつてはエースを務めた看板女子アナが、流されてたどり着いた深夜バラエティで
とある未解決事件の関係者と知り合い、事件の真相を追ううちにメディアや政治にまで深く関与し
隠蔽していた事実を掘り返してしまう。果たして一介の女子アナと若いスタッフに
国を揺るがす大事件を覆すことができるのか。全10話。



実際の冤罪事件を参考文献に執筆された本作の脚本は
「ジョゼと虎と魚たち」「メゾン・ド・ヒミコ」「その街のこども」の渡辺あやによるもの。
プロデューサーの佐野亜裕美はもともとTBSに在籍していたが
内容に上層部が難色を示し却下されてしまう。
その後、「カルテット」で組んだ脚本家の坂元裕二の勧めもあって関テレに移籍し
「大豆田とわ子と三人の元夫」を手がけた後に満を持して発表したのが本作という
まさに執念のプロジェクトなのだ。

真相を究明する女子アナには長澤まさみ、共に行動する新米ディレクターに眞栄田郷敦、
事件のきっかけを作ったメイクスタッフに三浦透子、長澤の元カレを鈴木亮平が演じている。
演出は「モテキ」「バクマン」の大根仁。
本作の演出法は、過去の大根作品で言えば福山雅治主演の「SCOOP!」に最も近い。
「SCOOP!」のリリー・フランキーに該当するのが、本作では長澤の上司を演じた岡部たかしだろう。
長澤まさみ・鈴木亮平の二枚看板の豪華さはもちろんだが、
ドラマを引っ張る熱量で言えば圧倒的に眞栄田郷敦である。
彼がこれほど芝居のできる俳優に育っていたとは、恥ずかしながら全く知らなかった。
Netflixドラマ「新聞記者」の横浜流星と同じように
眞栄田郷敦はバトンを手渡された次の世代の代表として描かれている。

関テレは同じ枠の次のクールで草なぎ剛主演の「罠の戦争」を制作し
政界の闇に切り込んでおり、今一番民放で攻めている局と言えるかもしれない。
今後も横槍に屈することなく頑張って欲しい。


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U-NEXT■洋ドラ：The Last Of Us / ザ・ラスト・オブ・アス

2013年のPlayStation3版発売から今年でちょうど10周年を迎える
サバイバル・アクションゲーム「The Last of Us（ラスト・オブ・アス）」が
HBOオリジナルシリーズとして実写ドラマ化され
コンテンツ提供の契約を交わしているU-NEXTで独占配信。
全9話。
吹き替え版のキャストはジョエル役に山寺宏一、エリー役に潘めぐみ、
トミー役に高橋広樹、テス役に田中敦子、マーリーン役に朴璐美。
海外とのタイムラグ無しで配信するため開始当初は字幕版しか無かったのだが
2月から毎週1話ずつ吹き替え版が配信され、ちょうど先月で全9話分の吹き替えが配信済みになっている。



ゾンビもののドラマは数多くあるが、ゲーム原作であるという贔屓目を抜きにしても
「ウォーキング・デッド」と同等か、それ以上と言って良いと思う。
近年の映像化は今ひとつパッとしない「バイオハザード」の
ポール・W・S・アンダーソンが手がけた初期作品と比較しても全く引けを取らない。
「ウォーキング・デッド」は2010年のシリーズ開始から13年をかけて
ファイナルと銘打ったシーズン11まできており、GW期間中に見終えるのは到底無理。
となるとやはり、シーズン1の本作をお勧めしたい。
ゾンビものでありながらドラマを重視した展開も素晴らしい。
単体の海外ドラマとして年に何作もは出会えない完成度。
ゲーム版のファンならばこのためだけにU-NEXTに加入する価値あり。


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ディズニープラス■邦ドラ：ガンニバル

閉ざされた村社会を舞台にしたM・ナイト・シャマランげな設定で、
警察官・阿川大悟が赴任してきた村に流れる「ここでは人を喰っている」との噂の真相に迫る。
監督は単館系で公開された「岬の兄妹」が絶賛されるや、すぐさまメジャー配給（アスミック）を獲得して
映画「さがす」を撮るなど、今最も映画界から注目を集めている片山慎三。
脚本家には「ドライブ・マイ・カー」でカンヌやオスカーからも高い評価を受けた大江崇允と
まさに世界を視野に入れたメンバーで制作されている。
共演は笠松将、吉岡里帆、六角精児、中村梅雀、倍賞美津子など。全7話。



この原作で片山監督を起用したのは大正解。
田舎町特有の閉塞感や新参者を嫌う村意識の厄介さは
実際に経験したことのある方ならトラウマを掘り返されかねないレベルにリアリティがあり
そこに「人を喰って自らの地肉とし、共に生きる」とする奇習で故人を葬う人々の
異様な瞳のギラ付きが加わって、何か起こらなくても十分ホラーな空気が充満している。
美しい山々の風景と、どこからか漂ってくる死と血の匂い。
言葉を話さない娘と、行方不明の前任者、問題を起こして田舎にやってきた主人公と
敵味方の区別が難しい近隣住民達と舞台設定はほぼ完璧。
始まってすぐは「彼岸島」に似てるなと思っていたのだが、リアリティよりダイナミズムを優先した
「彼岸島」よりも横溝正史的なドラマに力点を置いた本作は、より私の好み。

孤軍奮闘する柳楽優弥は阿川という人物の危なっかしさを抜群の存在感で演じて見せ、
彼をコントロールする妻の吉岡里帆も、夫を叱咤しつつ村人とも上手く付き合う器量好しなところを好演。
キーとなる人物を演じた倍賞美津子は「デンデラ」のマサリ以来のカッコ良さ。
倍賞美津子を使うならこう使えと言わんばかりのハマり役。
最終回まで文句なしの面白さだったのだが、クライマックスの7話ではほとんど何も解決せず
「シーズン2をお楽しみに！」的な幕引きに呆気に取られてしまった。
完結までしなくとも、最終話で一応納得のいく区切りをつけてくれていたら文句なしにお勧めだった。


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Netflix■洋ドラ：ダーマー モンスター ジェフリー・ダーマーの物語

十数年間で17人もの青少年を殺害したとして有罪判決を受けたジェフリー・ダーマー。
猟奇的犯罪を繰り返した連続殺人犯が、何故これほどの長期間逮捕もされずに
のうのうと犯行を繰り返すことが出来たのか。
そこにはダーマーがターゲットにした相手のプロフィールと
彼の住む町の警察にも染み付いた人権意識（の低さ）と密接な関わりがあった。
出演はエヴァン・ピーターズ、リチャード・ジェンキンス、ニーシー・ナッシュ。
全10話。

エヴァン・ピーターズ演じるダーマーの恐ろしさといったら
「ハウス・ジャック・ビルド」のマット・ディロンすら霞むほど。
ザック・エフロンが演じたテッド・バンディや
「IT」の元ネタになったジョン・ゲイシーも食えないシリアルキラーではあったが
衝動的かつ無慈悲なダーマーの手口は過去のどの事件とも違う不快さを持っている。
しかし、エヴァンの演じるダーマーには、（とても理解できないが）彼なりの
筋道がきちんとあって、それに基づいて行動しているのだと”わかってしまう”瞬間が何度もあり
その度に、複雑な家庭環境はそれだけで真っ白な画用紙を歪に塗り潰してしまうのだと分かる。
被害者のことを思うと、情状酌量の余地は全くないのだが
獄中で殺害された息子の遺体にすがりついて泣く父の姿を見ていると
親子関係の複雑さにやるせなくなってしまう。

Netflixには実際のダーマーと接見したドキュメンタリーも配信されているので
興味のある方はそちらも。

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Amazonプライムビデオ■洋ドラ：キラー・ビー

チャイルディッシュ・ガンビーノとしてミュージシャンとしても活躍している
ドナルド・グローヴァーが企画・制作総指揮を務めたドラマ。
出演はドミニク・フィッシュバック、クロエ・ベイリー、カレン・ロドリゲス。
ゲストとしてビリー・アイリッシュが出演していることでも話題。全7話。

原題はミツバチの群れを指す「Swarm」で、これはビヨンセのファンの「Beyhive」にかけている。
グラミー26冠の人気歌手・ナイジャに憧れる主人公ドレは
憧れの存在にひと目会いたいとの思いから1,800ドルのチケットを購入するが
そのことをきっかけに思わぬ転落人生を歩むことになる。
SNSでアンチを見つけては手にかけていくドレの行き当たりばったりな犯行は
幸か不幸かなかなか足がつかず、次第にその雑な手口と身勝手な言い分が面白くなってくる。
上で紹介した「ダーマー」は1ミリも笑える箇所はないが
ロブ・ゾンビの撮るホラー映画的なサブカル的楽しさがあり
2話、3話と見ていくうちにこのテイストがクセになってしまう。
行き過ぎたファン心理の暴走という意味では
行き過ぎた良識の暴走を描いた「シリアル・ママ」的な側面があるからだろうか。
（「シリアル・ママ」ほどコミカルな作品ではないが）

ドナルド・グローヴァーらしく映像や音楽がイカしていて
サブカルホラーの全盛期や、タランティーノ＆ロドリゲスの「グラインドハウス」時代を思わせる良作。


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▼Kindleセールまとめ


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全作品ほぼ半額■Kindle：柳沢きみお大全集

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