▼【訃報】神田沙也加、35歳
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年の瀬に悲しいニュースがまたひとつ。
聖輝のカップルと言われた、神田正輝・松田聖子という2大スターの間に生まれ
シンガー、俳優、声優など様々なフィールドで活躍していた神田沙也加が亡くなった。
35歳という若さで、しかも活動は順風満帆だった(ように私には見えていた)彼女の訃報は
俄かに信じ難く、昨夜速報が流れてから現在まで、未だに実感が湧かない。
松田聖子のデビューから全盛期までをリアルタイムに知っている世代の多くは
生まれ落ちた瞬間からスポットを浴びる運命を背負ってきた神田沙也加の人生を
まるでガラス越しに眺めるかのように追ってきたはずだ。
1986年にリリースされた聖子の復帰第1弾アルバム「SUPREME」の最後に収録された
「瑠璃色の地球」は現在まで多くのアーティストにカバーされる
エバーグリーンな名曲として知られているが、このアルバムのレコーディング中に
聖子は沙也加を宿していたため、歌うたびに特別な想いがよぎると語っていた。
同じステージに立ち、母娘共演で披露したこともある。
その後、松田でも神田でもない、SAYAKA名義で2002年に歌手デビューを果たす。
the brilliant greenの奥田俊作提供曲「ever since」は発売日に購入した。
今でも時々聴き返すお気に入りの曲である。
しかし、強すぎる母親像の前で生半可な成績では合格点は与えられず
オリコンチャート5位の結果にマスコミは辛辣な評価を与えた。
同年、妻夫木聡主演の「ドラゴンヘッド」で女優デビューするも、
七光りならぬ十四光の先入観を払拭することは出来なかった。
母と同じフィールドにいては正当な評価は得られないと覚悟を決めたのか
2004年に自らの意思で宮本亜門演出のミュージカルのオーディションを受け見事に役を勝ち取る。
2006年から芸名を神田沙也加とし、舞台女優としての経歴を本格的にスタート。
地道に活動を続ける一方で、藤井隆の深夜バラエティ「ザ・狩人」(2011年4月〜2013年9月)では
椿鬼奴やバッファロー吾郎と共にレギュラーを務め、関西ローカル丸出しの地味で安いロケにも
笑顔で付き合う愛嬌の良さで人気を集めていた。(私はほぼ毎週見ていた)
そして、番組終了翌年の2014年、彼女の運命を激変させるディズニー映画「アナと雪の女王」と出会う。
松たか子演じる姉のエルサと、沙也加演じる妹のアナの歌声は製作陣からも絶賛され
「日本版(の声)が一番イメージに合っている」と言われたほどだった。
映画は200億を超える大ヒットとなり、声優・ミュージカル女優としての確固たる地位を獲得した。
代表作を得てからの彼女は本来のアニメ・ゲーム好きを仕事面でも活かすようになり
ミュージカル、声優、歌手業と多岐に渡る活動を続けてきた。
来年上演予定のミュージカル版「銀河鉄道999」ではメーテル役を演じる予定だった。
聖子と沙也加の母娘関係がどうだったのか、私達のような一般人の物差しで測ったところで意味がない。
45年間芸能界のトップを走り続ける偉大な歌手とその娘の関係が
世間一般の母娘像と同じなはずがないからだ。
自力で得た名声も親のおかげ、不当な評価は七光りを利用した自業自得だと言われる悔しさなど
想像できるはずもない。
沙也加が素直に親の名前を利用できる凡百の二世タレントであれば、
バラエティで親のエピソードを披露したり、聖子の歌をカバーするだけでも十分商売になったはずである。
しかし、彼女は決してそこには手を出さなかった。
自力で「アナ雪」のアナ役を手に入れ、
両親の引力圏外で『神田沙也加』として正当な評価を得ることに成功した。
舞台女優としての名声をますます高め、アナを超える当たり役に出会うのも
時間の問題だと思っていた。それだけに、訃報は残念でならない。
エルサ役の松たか子や神田・松田の事務所などがコメントを出しているが
私は母娘共に親交のあった藤井隆や、数少ない親友のひとりとして知られる
中島美嘉の精神状態がどうなのかとても気になる。(インスタにコメントなしで花の写真をアップしている)
特に中島美嘉は同世代で衝撃も大きいはず。事務所は早急にケアしてあげて欲しい。
心よりご冥福をお祈りいたします。