コルビジエは繰り返し現地に訪れており、その際にはこの家に宿泊されていたそうです。
また現地の方のお勧めコメントですが、
定休日 月曜日
平均所要時間 1~2時間
現地で初めてコルビジエ関係の博物館に訪れ、多くのコルビジエの資料を見た時から、
まだ都市ができていない=宿泊施設はないだろうし、と。
きっと最寄りの村でもてなされてたとしか思えなかったのですが、
チャンディーガルのシンボルでコルビュジェが手掛けたOpen Hand Monument(オープンハンド・モニュメント)。
キャッチフレーズは平和の意味を込めて Open to give-Open to receive
Sector1の背面にあるシヴァリク丘の麓の街で、モニュメントはそのシヴァリク丘を背面にして立てられています。
鉄でできていますが、風が吹くとその方向へ回るようになっています。
高さ14m、重さ50トン。
~構想~
コルビュジェには1948年からこのモニュメントの構想がありました。
その後ヒマラヤが見渡せるチャンディーガルの端に、このモニュメントを作りたいと思い、仲間たちと共に計画し当時の大統領とも話し合いました。
平和のイメージを強く願い、それをヒマラヤ山脈とシヴァリク丘を背景にした新しい都市・チャンディーガルに造りたいと思ったのだそうです。
チャンディーガルとは、パンジャーブ州がパキスタンとインドとに分割された事が発端で造られる新たな都市でした。そこに平和の願いを込めたかったようです。
手は握った拳にするのか、開いた手にするのか?
拳のイメージは闘争、喧嘩、戦いというネガティブなイメージです
コルビュジェはその拳とは真逆のイメージ=平和→手を開いた形をイメージしたのです。
Sector10のチャンデイーガル建築博物館内で見つけた直筆のスケッチ。
スケッチは出来てプランはたったけれど基金がない、、、、
どうしよう、、、
そこで自分が活躍した国、フランスからの寄贈として製作してもらおうと働きかけました。
しかし実現したのは彼が1965年に死去して20年も経つ1985年の事でした。
上の写真の説明には「しかし彼は存命中にこれを見ることができなかった」と書かれていて、本当に残念な気持ちになります。
そんなに新しい物だったとは、、、
他の建築群と同時期に作られたわけではないのですね。
フランスからの贈り物だというのは聞いていましたが、実は今まですっかり忘れていました。
なぜフランスからの寄贈だったのかも改めてよくわかりました。
コルビュジェが手掛けたキャピトル・コンプレックス。(ユネスコ世界遺産)
特徴
Sector1に入ると、警備が厳しく物々しい雰囲気になっていますが、一方で森林地区でもあるので緑多いあの地域はとても好きなエリアでした。
*Secretariat(行政庁舎)
個人的にドライバーに車で連れて行ってもらい、写真に収める事ができました。
建築に無関係の私ですが、ただのミーハー気分で一目見たかったのです、、、
前面に大きな蜂の巣状の日除けが取り入れられています。
また屋上に斜めに突き出た長細い装飾的な部分があります。
残念ながらこの写真ではわかりませんね、、、、
なぜわからないかというと、、、、
これはこの建物の裏側になるのです!
道路側から見ると裏側になるという事実を今、知ることになりました
なんと屋上庭園があるそうで、ガイドツアーに参加すると上に上がれます!
*Vidhan Sabha(立法議会議事堂)
牛の角をイメージした雨樋、一階が開放感のあるピロティ、側は蜂の巣状の日除けです。
1階正面に赤や黄色の絵が見えますが、コルビュジェが原画を描いた絵だそうです。
人間、牛、亀、蛇など動物も描かれています。
また屋根に特徴のある三つの塔があります。
一番目立つ塔は「冷却塔」の形で、この中はメイン会議場を含んでいます。
この形は太陽光を集めて使用するという天文学の特徴があるのだとか。
その隣のピラミッド形の塔は、ハリヤーナ議会が使用の部屋。
後ろに隠れて見えにくいですが、シンプルな細長い塔。
この中には階段があり会議場の屋根にアクセスできます。
*The High Court(高等裁判所)
屋根のデザインに傘の様なアーチ型が取り入れられ、前面に蜂の巣状の日除け。
住民をこの傘で守ります、という重要な意味。
*The Shadow Tower(陰の塔)
光の入り方の学習ができます。どんな角度からでも太陽光が入ると。
北側は太陽光が入らないのでオープンにしてあります。
この原理はコルビュジェの建築群にて生かされているそうです。
*Geometric Hillは影の塔の後ろにあり、小高い丘で上部が緑になっています。
コルビュジェが廃材で作った盛り土=丘で、道路から見える建築物を隠す為に作られたそうです。
*Open Hand Monument(オープンハンド・モニュメント)
風が吹くと回ります。フランスからの寄贈。
個人でも見学できる唯一の場所です。
このモニュメントに関しては次の記事にします。