メディカル・ヘルスケア☆いのべーしょん

医療と健康(ヘルスケア)融合領域におけるイノベーションを考察するブログ

名チャンプの予感

2010-09-20 21:24:30 | 日記
WBA Sフェザー級のタイトルマッチを見た。
内山というチャンピオンは噂には聞いていたが、噂は本物で本当に強かった!
試合を決めた右のパンチはもちろんだが、ディフェンスがとにかくうまい。終わった後の顔もきれいそのものでパンチをもらっていない。動体視力がずば抜けてよいのだろう。試合運びももはや成熟の域に達していて無駄がなく、大振りせずショートを当て続けて、チャンスと見るや強力な右を一閃。チャレンジャーも馬力があり決して弱い相手ではなかったが格が違った。
さらに試合後のコメントもすごく謙虚で、トレーナーが逝去した相手陣営に対する心遣いも忘れず、強さと心を兼ね備えたサムライのようだった。
近年の日本のボクサーの中では、先般タイトルを失った長谷川穂積が出色だが、この内山高志も名チャンピオンになるやもしれない。

フルマラソン初挑戦まであと2か月余り

2010-09-20 17:42:43 | Runnig
フルマラソン初挑戦まで残すところあと2か月余り。ハーフさえ走ったことのない無謀なアラフォーの私が頼りにするのは、ネットで見つけたアディダスランニング共和国の「フルマラソンチャレンジ 3か月トレーニングスケジュール」

半信半疑で始めたものの、未だ10キロを超える距離を走っていないので、とりあえずこの3連休で長い距離を走ってみた。初日に20キロ走るつもりで臨んだものの15キロで断念。2日目は休暇日として、3日目の今日、再度20キロ走破にチャレンジ。何とかリベンジできたものの、km7分ペースの愚だ愚だな有様。こんなんで本当にフルマラソン走れるのか、逆に憂鬱な気分になってしまった。。

しかし当方にとって、様々なスポーツがある中でも最も縁遠いのがマラソンというもの。学生時代、短距離走や反復横とびなどの瞬発系はクラスでも1,2位を争う程だったが、からっきしダメなのが踏み台昇降だった。冬場に行う3000m走などはクラスで後ろから数えて。。。持久系はダメな血統だと思っていたし、市民マラソン大会に出場する人を、なぜお金を払ってまであんな苦しい思いをするのか、奇特な人かマゾの集団なのだろうと遠目に見ていた。

翻って、今フルマラソンを目指しているのは??

3カ年計画と称してここ2年、10km走には5,6度出場した。なぜだろう。年齢を重ねると食べ物でも志向が変わる(若い時はみょうがやふきのとうなどうまいとは決して思わなかった)ように、スポーツに対する志向も変わったのだろうか。
一つ言えることは、シューズさえ購入すれば簡単に始められるということ。さらにマグレがなく努力がそのまま反映されるスポーツであること。
でも最も強い動機は、誘ってくれた先輩の「走り終わった後のビールは格別だ」という言葉。実際、人生の中で最もおいしかったビールのうちの一つがマラソンレース後のそれである。
市民マラソンがいつのまにかホットで、レースでも若い女性が非常に多い。当方が通っていたMOTのゼミでもマラソンチームを作って、Tシャツまで作ろうとしている。
ブームなのである。
でもゴルフ同様、年齢を重ねてもプレーできる、長く付き合えるスポーツだと考える。

さてさて、本当に後2カ月余りでフルマラソンが走れるのだろうか。
とはいえ、まだ2カ月半残されている。(コップの水は、もう半分しかないととらえるか、まだ半分もあるととらえるか)
乞うご期待。

医師不足の処方箋

2010-09-20 15:40:54 | 医療
 医療やヘルスケアが目下の関心時であるので、ブログの最初のトピックとして、手始めに、現状の医療の問題点として医師不足を取り上げ、小児科にフォーカスしてその現状を分析し、対策案の考察を行った、当方のMOT(技術経営学修士)における論文の概要を記してみることとする。

 要旨は次のようなものである。
 小児科における医師不足の解決の糸口として、プライマリーケア率の高さに着目し、供給側、利用者の立場から現状を概観することによって、軽症患者をスクリーニングする新たな仕組みの必要性、および、医師以外に対する相談機構や0次診療へのニーズを認識した。医療サービス利用者における下位層である軽症患者をどう簡便に対処するか、と同時に、医療サービス供給者における下位層である医師以外の医療従事者や元従事者の活用をどう図っていくかが、医師不足という医療全体の問題に対する重要な鍵になると考えた。
 小児科医療サービスを提供する様々なプレーヤーが階層構造をなし、その階層構造の中に小児科医にかかる前段の階層の一つとして、看護師や薬剤師、保健師による軽症患者に対するスクリーニングの仕組みを組み込むことを、一つの解の形として考察した。また人材の確保の観点では潜在看護師など元医療従事者の積極的登用を図ることも必要と考えた。
 看護師や潜在看護士などの臨床経験に基づく’判断’によって0次診療する段階を医療階層の中に組み入れた仕組みは小児科医不足の軽減に寄与する。すなわち、0次診療は軽重混交状態にある患者の中で比較的軽度の症状の患者をスクリーニングする役割を果たし、小児科医は小児科特有の患者やより重度の患者を診察するという本来の役割を担うことで、医療階層の其々のプレーヤーが最大のパフォーマンスを発揮できるようになる。と同時に、スクリーニング機構は、医師の肩代わりというよりも昔のおばあちゃんのような、乳幼児の母親の良きサポータとしての側面をもち、より患者の立ち位置に近い医療サービスを提供する。

 すなわち、小児科における医師不足を解消するための方策として、過重労働にある医師の業務の一部の他への移行を考えた。海外のNP制度などの事例を踏まえ、様々な医師の業務において専門性の高いものではなくプライマリケアならば医師以外でも肩代わりできる可能性があると考え、プライマリケアの一部を代替することで医師の負荷軽減を図ろうというのが、主旨である。
 小児科医師の業務は、特に病院勤務医においては、プライマリケアがほとんどであり、逆にプライマリケアをとったら医師の仕事がなくなってしまわないかというロジックもある。しかしながら、プライマリケアにもレベルがあり、現在行われているプライマリケアの中には、医師にかかる程でもないものが多く含まれているのも事実である。結果的に様子を診ることによって大丈夫だったという軽症が多く含まれているのである。この’結果的に’というのが、話はそう単純なものではないという部分でもあるのだが、そうは言っても不安だから病院にかかっている人たちが大勢いて、正に猫も杓子も軽重混交状態で病院(医師)にかかってしまっているのである。
 医者にかかるのは生まれる時と臨終の時だけという時代もあった。昔話をもってきて正当化しようというのではない。近くに不安を解消してくれる存在が昔はあって、今はないことが医者にかかる遠因となっているケースが多く、医師不足の状況を招いているのだと考える。
 診断となるとハードルが高い。実際、開業医を中心に構成される日本医師会は安全と質の確保を理由にNP導入反対の声明を表明している。
 医師の肩代わりを期待するのではない。昔におけるおばあちゃんの肩代わりを期待するのである。診断よりももっともっと前段の、診断というより相談相手に対するニーズの受け皿の必要性を説いているのである。