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「けんか」のルールー③

2013-02-15 20:29:03 | 教育
③ 物を使うことは卑怯な行為。相手の身体を傷つけることは卑怯な行為。

普段から折(おり)に触れて、
「けんかのときに、棒や鋏(はさみ)や石など物を持つことは卑怯(ひきょう)なこと。」
「相手の身体を傷つけることは卑怯なこと。」
と、さりげなく話しておくとよい。

いざ「けんか」のとき、
その潜在意識に刷り込まれたものが威力(いりょく)を発揮して抑止(よくし)力になる。
子どもは、ずるいことを嫌い、ずるいことを許さない気持ちを強く持っているので、
「卑怯なこと」はしたくないという気持ちが働き、身体を傷つける事態を防ぐことができる。

「けんか」が起きているときに、もし危険なものを手にしているのを目にしたら、
「物を持つことは卑怯だ。堂々と戦え。」と、声をかけて、物を捨てさせてほしい。
「けんかはお止め、お相撲はおとり。」と、昔からよく言われているが、
これは、「素手で戦え」と、解釈することもできる。
「けんか」は、止めようとするとお互いが意地になってより激しさを増すが、
「戦え」と言われると、どういうわけか戦意喪失して終わってしまうことがある。

年齢が小さければ小さい程、素手で戦う限りそんな大きな怪我を負うことはまずない。
ひとを投げ飛ばしたり叩いたりする中で、あるいは突き飛ばされたり叩かれたりして、
これまで経験したことのない痛みを経験したり、
予想外のダメージを相手に与えてしまって驚いたり、
腕力行使の際の「加減」というものを少しずつ身体で覚えていくことになる。

大きくなって暴力沙汰になっても、小さい頃からよく「けんか」をしてきた子は、
無意識のうちに加減をしたり急所を外すことができる。
暴力を被(こうむ)る「におい」を察して、一目散に逃げることもできる。
暴力を受けても、受身を取ることもできる。

昔は、当たり前のように子どもたちは相撲もしていたので、
このあたりの加減が自然にできていたし、投げられ方(受身)も自然に身につけていた。
今は相撲をしないのかもしれない。
少年たちのけんかで相手を死に至らしめるような悲惨なニュースをよく耳にする。
昔であれば、相手が戦意を失った時点で矛を収めたものだった。
止(とど)めはささなかった。

男の子は、本能的に「攻撃性」というものを持っている。
腕力を振るうのは、その攻撃本能によるものだと思う。
したがって、腕力に訴える「けんか」は避けることができない。

なので、普段から「物を使うことは卑怯」「相手の身体を傷つけることは卑怯」を
刷り込んでおく必要がある。






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