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「けんか」のルールー②

2013-02-14 23:07:24 | 教育
② 双方の言い分を聞く

さて、前回の続き、
もし、「けんか」をしていて、泣きついて来たらどうするか?

そのときは、泣きついて来た子の言い分をしっかり聞いてあげることが大切だ。
「けんか」のときは特に感情的になっているので、
その感情的になっている中身は何なのか、なんで怒っているのか理由を聞いてあげ、
その子が心から叫びたいこと言いたいことをひとつ一つ具体的に声に出させ、
それを聞いたあなた自身も確認しながら声に出して繰り替えしてあげるといい。

ただし、評価や裁きを口に出してはいけない。
「たかし君蹴ったんだ。ひどい、女の子を蹴るなんて。暴力はやっちゃいけないよね。
いつもあの子は口で勝てないとなると暴力を振るう。どうしようもない子だ。」
これは、評価や裁きになる。

これを
「たかし君蹴ったんだ。あたまに来たんだ、蹴られて。何処を蹴られた。痛かったよね。悔しいよね。」
と。

「けんか」は、お互いの「自己主張」のぶつかり合いであり、「感情」のぶつかり合いだ。
「主張」したい中身は何なのか、訴えたい「感情」は何なのか、
それを外にぶちまけさせることがまず必要だ。
ぶちまけるだけで、「主張」の動因が解消され、
押さえ込んだ感情が発散され、
たいてい、感情が収まり冷静になれる。

さらに、
その「主張」や「感情」をあなたが代わって具体的に言葉に出してあげることによって、
主張していた内容、何で感情的になったかの理由などを、
その子が、鏡に映し出すように「客観的」に見ることができる。

客観的に事象を見ることができると、
「なんてちっぽけなことでけんかをしてしまったのだろう。」とか、
「たかし君が蹴ったのも無理ないなあ。からかいすぎちゃったかな。」
などと、自己反省や相手を思いやる気持ちも沸いてくることもある。

ただし、これで終わりではない。
たかし君を放っておいてはいけない。

女の子は、「先生に言いつけるから」とか「お母さんに言いつけるから」
と、捨て台詞を残してあなたのところへやって来ているに違いない。
たかし君のほうは、
「後で先生から叱られるのじゃないだろうか?」
「お母さんに暴力を振るったことがわかってしまうのじゃないだろうか?」と、
心中穏やかではないはずだ。

そこで、たかし君のほうにも行って、たかし君の言い分を聞いて上げる必要がある。

方法は、同じで、「評価しない」「裁かない」は絶対原則で、
たかし君の「主張」と「感情」を表に出してあげ、
それらを鏡に映し出してあげるだけでいい。

繰り返しになるが、
これは、あくまでも子どものほうからSOSを大人に伝えてきたときの対応であって、
「けんか」をしている最中に大人のほうから介入しては、
「社会性を身につける学習」の妨げ、余計なお節介となる。





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