子育て相談室

子育てで困ったら、相談してください。

子どもは「けんか」通じて社会性を身につけていく

2013-02-12 22:28:31 | 教育
子どもの世界でひとりで育っている限り「けんか」というものはまずあり得ない。
「けんか」が起こるのは、きょうだいができてから、あるいはお友達ができてからになるだろう。

「ひとり遊び」「いたずら」は自分だけの世界でのことだったが、
「けんか」は自分以外の人との関わりの中で起こる。

自分ひとりで遊んでいるときには問題なかったことが、
きょうだいと一緒に遊んだりお友達と一緒に遊んだりする中で、
意欲が順調に育っている子どもであればあるほど、ついつい自己主張が強く活動的になってしまい、自己主張と自己主張のぶつかり合いが生じてしまう。
その調整ができないために起こるのが「けんか」だ。

子どもは成長につれて、一人で遊ぶよりも誰かと遊ぶことが楽しいことを知る。
しかし、その遊びの中で、自己中心性が抜けないがためどうしても「けんか」をしてしまう。

「けんか」をすることによって、楽しい遊びが中断される。
楽しい遊び相手を失うこともある。
そして、寂しさを味わう。
そこで学習をする。
子どもながらに考える。
失った遊び友達を取り戻すにはどうしたらよいかと。
うまく仲直りができ再び遊び始める。
新しい友達ができるかもしれない。
楽しい遊びが一杯展開される。
また「けんか」になる。

そんな「楽しい遊び」と「けんか」の繰り返しの中で、
「けんか」を通じて、
相手の気持ちを汲み取ろうとしたり、
あやまることを覚えたり、
「けんか」にならないためのルールを決めたり、
心の痛みを経験したり、
身体の痛みを経験したり、

子どもは「楽しい遊び」と「けんか」を通じて人との付き合い方を学習していく。
難しい言葉でいうと「社会性」を身につけていく。

「社会性を身につける」重要な学習、それが「けんか」
ならば、たくさんの「けんか」をぜひ経験させてあげたい。