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「おどけ合い」「ふざけ合い」を楽しんで!

2013-02-02 23:24:44 | 教育
「やる気(意欲)」が育つのに有用なものとして
平井先生は「おどけ」「ふざけ」を挙げておられる。

わが子の場合、比較的「おどけ」「ふざけ」は少なかった。
このことを子育て中は幸いなことと思っていた。
ところが、この「おどけ」「ふざけ」の現れないことの恐さを、ずいぶん後になって知ることとなった。

手出し口出しは少なかったが、私は「目」で叱っていた。
そのため、「長女が中学生の頃、ひとの目を気にするようになっていた。」と以前書いたことがあったが、
私の身勝手な価値観による「躾け」が、娘の「ふざけ」や「おどけ」をする心の余裕を奪っていたのではないだろうか。

私は学童保育の職員を経験したことがあるが、
そのとき、「タク」というマルコメ味噌のコマーシャルに出てきた丸坊主の小僧さんとそっくりな小学2年生の男の子に出会った。
タクはひと時もじっとしていることがなく、少年野球に入っていて野球が大好きな活発な子どもだった。
口のほうもとても活発で、「お尻ぺんぺん」「うんこ!うんこ!」と連呼して走り回ったりするなど「おどけ」「ふざけ」が大好きだった。

スカートめくりをするので、女の子から「エッチ」と言われ、
いたずらも日常茶飯事だったので、よく追い掛け回されていた。
それでいて、どこか憎むことができず、人気者だった。

タクは、エッチなことを言ったりふざけたりすることによって、自分が楽しんでいたというより、周りで笑いが起こるのを楽しんでいたように思えた。
なにか「サービス精神」のようなものすら感じられた。

「ジョーク」「ユーモア」というのは、欧米社会で「紳士のたしなみ」とか「人品の高さ」を示すものとして大切にされてきた。
アメリカ大統領も演説の中に、いかに「ユーモア」を交えるか「ジョーク」をはさむかに気を配っている。
日本の首相の所信表明演説を聴いていると、全くこの「ユーモア」「ジョーク」が聞こえてこない。

「おどけ」「ふざけ」は、欧米社会のなかで重んじられてきた「ジョーク」「ユーモア」につながるその元となる重要なものと仰る平井先生のお言葉は、もっとものように思える。
こういった考え方を子育て中に知っていれば、もっと余裕を持ってよりよい子育てができたのではないか。
そうすれば、娘が「ひとの目を気にする」ようにはならなかったのではないかと、
今となっては手遅れだが深く反省している。

どうか私のような間違いをおかすことなく、
お子様に「おどけ」「ふざけ」が見えたときには、私のこの反省の弁を思い出していただき、いっしょになって「おどけ合い」「ふざけ合い」を楽しんであげてほしい。

平井先生の仰るように
「おどけ」「ふざけ」は、「やる気(意欲)」が育つばかりでなく「ジョーク」「ユーモア」精神のもととなり、
「社交性」さらにそれは人を喜ばせようとする「愛」や「思いやり」に通じるものと解釈できる。

ぜひぜひ、大切にしていただきたい。