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「子育て」も「運動部」もプレイヤーズファーストで!―③

2013-02-07 18:00:04 | 教育
長友選手の例を中学生や高校生レベルで考えてみよう。

高校サッカーで全国制覇を成し遂げたことのある滋賀県の野洲高校、
「さわやかイレブン」と呼ばれ、出身者には今ドイツのブンデスリーグで活躍中の乾選手がいる。

ここの部活は1日90分しかやらないそうだ。
理由はサッカーの試合が90分だからだそうだ。

これでよいのではないだろうか。
合同練習は1日90分くらいにして、
練習メニューについては監督やコーチが相談して決め、もちろん部員が参加して決めてもよいし、部員だけで決めてもよい。
あとは、ひとりひとりが自分で考えて、自分がやりたい練習をする自主トレーニングでよいのではないだろうか。

まるで奴隷のように監督の言うがままに動き、時にうまくできないと暴力を受ける。
こんな受動的な練習で本当に技術やモチベーションが上がるのだろうか?

合同練習を否定する気はない、チーム(部)である以上それは欠かすことはできない。
ただ、本当にうまくなろうとするなら、どうしても自主トレーニング、子どもたちの言葉で言う「陰練(かげれん)」も必要ではないだろうか?

スポーツの世界の自主トレーニングツール、
「体感トレーニング」とか「フィジカルトレーニング」とか、あるいは「メンタルトレーニング」とか、「精度のよいセンターリングの練習」「裏への飛び出しのタイミングの取り方の練習」その他並べるときりがないくらいたくさんあるのではないか。

合同練習あるいは自主トレをやっていくなかで壁にぶつかることもあるだろう。
そんなとき、気軽に問題解決あるいは課題克服のための相談ができ、必要とあらば上記に挙げたようなトレーニングや専門のコーチにつくことをアドバイスしてもらえる。
そういった仕組みがあってもよいのではないか?

日本のプロ野球のコーチは、手取り足取り「教え込み」をやるコーチが多いが、
大リーグではコーチのほうから教え込むことはしないそうだ。
選手それぞれが自分の考えで練習を進める。
ただし、壁にぶつかったときにはコーチに相談。
コーチは教え込みはしないが、一人ひとりの選手をよく観察することに常に気を配っている。
そのため、いざ相談を受けたときには的確なアドバイスができるそうだ。

監督やコーチは、何もかも自分で抱え込んでリードして教え込む必要はない。
一歩ひいて「プレイヤーズファースト」を大切にして、部員一人ひとりが自主的に取り組めるスペースを作ってあげ、部員たちが壁にぶつかったりもっとこういったスキルを身に付けたいと思ったときに、気楽に相談に乗ってあげ、目線の高さを同じくしてその悩みや思いを共有し的確なアドバイスをする、強いて名付けるなら「コーディネーター」の役割を果たすのがよいのではないだろうか?

そういう仕組みに、学校の運動部も変えていってはどうだろう。