【タイ山岳民族の村に暮らす】

チェンマイ南西200キロ。オムコイの地でカレン族の嫁と綴る“泣き笑い異文化体験記”

【生活体験・滝遊び】

2014年03月20日 | オムコイ便り

 翌日の午後。

 近所の若い衆と一緒に、滝遊びに出かけた。

 むろん、ゲストの哲平さんも一緒である。

     *

 気温は30℃を超え、滝壺の周囲は飛び込みを楽しむ若いもんで一杯だ。









 甥っ子を含む連れの4人が、さっそく投網を抱え滝壺の上に散ってゆく。

 険しい岩場を軽々と飛び移ってゆく様は、まるで野猿である。





 引き上げた網の中で、体調20センチほどの銀鱗が光る。

 暫くして、今度は急な崖を下って滝下に移動。

 長い竹竿を足場に滝壺奥の岩穴にまで入り込んで、投網を打ってゆく。



 われわれも迂回路をたどり、滝下から彼らの漁を見物する。

 魚籠をのぞくと、すでにかなりの大漁だ。

 若い衆が川原に流木を集めて、素早く焚火を起こす。

 熾火に獲れたての魚を載せて、こんがりと焼く。



 若い衆が、焼き上がった鮎に似た魚を私と哲平さんに手渡す。

 かぶりつく。

 う、うまい!

 哲平さんは川原にしゃがみ込んで、じっくりと味わっている様子だ。



     *

 残った魚は、家に戻ってラーププラー(魚の叩き)にした。

 各種の薬草、香草、焙ったミニ玉ねぎなどと和え、ラープ用のナムプリック(唐辛子味噌)を混ぜ込んで軽く炒める。

 胡椒の効いた香ばしい薫りとサクサクした歯触り。

 頭と骨を煮込んだスープも絶品だ。

「これはご飯が進みますねえ」

 お代わりのためにベランダキッチンに戻り、料理まで手伝ってくれた若い衆に哲平さんの言葉を伝えると、一斉に破顔した。

 おお、ご苦労さん。

 今夜はとことん飲んでくれい!

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