【タイ山岳民族の村に暮らす】

チェンマイ南西200キロ。オムコイの地でカレン族の嫁と綴る“泣き笑い異文化体験記”

【マカーム寒さ占い】

2015年11月06日 | オムコイ便り

 今朝は朝靄もなく、雲一つない秋空が広がった。

 絶好の稲刈り日和だ。

 1週間ほど前から村のあちこちで稲刈りが始まり、バイクで応援を頼みに走り回る者、雑貨屋で大量の飲料水を買い込む者、ピックアップトラックで村の衆を田んぼに運ぶ者・・・と、早朝から村中が沸き立つように賑やかだ。

 普段はぐうたら者の次男も、従兄に叩き起こされて飯も食べずに飛び出していった。

 わが家は田んぼを持たないから、手伝いに行くと収穫後の新米がもらえるのだ。

 しっかり、稼げよお!

    *

 あいにく、女将のラーは体調不良、番頭さんもあれこれと忙しく、なかなか稲刈りの様子を写真に撮ることができない。

 まあ、下手に田んぼに出かけるとついつい手伝いたくなるから、このところ調子のいい腰を痛めないためにも、ラーが元気になるまでは知らんぷりをしておくことにしよう。

    *

 それにしても、いい天気だ。

 明け方の気温は、18℃。

 日陰では山風が吹いて、半袖では肌寒いくらいなのだが、日なたに出るとぽかぽかと温かい。

 鶏ですら日だまりでくつろぐほどの、気持ちのいい朝である。



 空を仰ぐと、マカーム(タマリンド)の大樹に茶色の実がびっしりと付いている。





 この季節になると、いつもマカームの実の曲がり具合が気にかかる。

 村には「マカームの実が丸まるほど冬場は寒くなる」という言い伝えがあるからだ。

     *

「どれどれ、今年の冬場はどうなるのだろう」

 樹下に立って鈴なりになった実をしげしげと眺めてみる。



 うーん、あんまり丸まっているヤツはないようだなあ。

 まあ、視力と脳力がとみに衰えつつある番頭さんの見立てなどは、まったく当てにならないのだけれど、期待も込めて「今年の冬はさほど冷え込むことはないだろう」という予想を立てておくことにしよう。

 おっと、こんなことをしている場合ではない。

 慌てて母屋に取って返したが、あれ、一体何をしようとしていたのだろう?

 私は誰?

 ここはどこ?

 そこへ、ラーの大声が飛んで来た。

「クンター、ご飯だよお!」
 
 あ、そうか。

 まだ、朝飯を食っていなかったんだ。

 やれやれ。

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