先月の半ば過ぎ、ソンクラーン(タイ正月)料理としてゲーン・カヌンを紹介したことがある。
いわゆるジャックフルーツの煮込みスープなのだが。
同じ素材を使って、女将のラーが別の料理を作った。
*
まずは、イボイボのついたジャックフルーツの皮をむき、中味を断ち割って七輪にかけた鍋の熱湯でぐつぐつ茹で始めた。
おいおい、またスープかい?
そう思いきや、茹で上がった果肉をクロック(小臼)に放り込んで、すりこぎに似た形の搗き棒でひたすら搗きまくる。
できあがったのは、ねっとりした果肉のペーストである。
次に唐辛子、ニンニク、赤皮のミニ玉ねぎ、香草、薬草などをクロックに放り込み、順次軽く搗いてゆく。
そして、これらを果肉ペーストに混ぜ込み、各種調味料を加えて味付けをした。
*
こう書けば至極簡単に思えそうだが、なにせ仕事は庭の木からでっかいジャックフルーツをもぐことから始めるのだから、時間は相当にかかる。
さて、味の方は?
うーむ。
実はこれ、番頭さんも初めて食す北タイ料理なのだが。
ちょっと青臭さの残ったサラダ感覚の和え物、という感じ。
そのねっとりした食感に比して、意外なほどにさっぱりしている。
女性ゲストが喜んでくれたのも、分かるなあ。
☆今日も、応援クリックをよろしく!