【タイ山岳民族の村に暮らす】

チェンマイ南西200キロ。オムコイの地でカレン族の嫁と綴る“泣き笑い異文化体験記”

【今年初めての蘭、咲くには咲いたけど】

2014年03月03日 | オムコイ便り

 前々回の記事で予告した今年初めての蘭が、ようやく満開になった。

 濃いピンク色の蕾から飛び出した花模様は、ご覧の通り。





 咲いてみれば、やはり毎年おなじみの姿形で「やあやあ、キミたちだったのか!」と懐かしい感情にとらわれるものの、咄嗟に名前が浮かばない。

 嫁のラーに訊いても、「はて、何だっけ?」と首をひねるばかり。

 近所の衆に尋ねても、同様のリアクションだ。

 まあ、このあたりでは花はどんな種類でも「花(ドークマイ)」だし、鳥は「鳥(ノック)」だし、魚は「魚(プラー)」であるからして、それも無理からぬ話ではあるのだけれど。

 そこで、たいていの蘭には自己流で呼び名をつけることにしている。

 見た目のイメージから、それらは「踊り子蘭(本当に踊り子のように見える)」であったり。

 はたまた、「団十朗蘭(歌舞伎荒事の隈取りに似ている)」だったりするのであるが、せっかく今年初めて咲いてくれたというのに、この花の呼び名だけはどうにも甦ってこないのである。

 はて。

 さて。

 ほい。

      *

 では、心新たに命名をとは思うのであるが、いくら眺めてみても完全死滅直前のわが脳細胞には、何のイメージも結ばない。

 何かに似ているような気もするのだが、決定打がない。

 うーむ。

 うーむ。

 唸っているうちに、微細な紫色の模様が入った白い花芯(?)はホタテに、ピンク色の花びら(?)は湯がいたホタルイカの足に見えてくるのだから、我ながら情けない。

 これはおそらく、このところ打ち続く青春、もとい老春の悩みにもとづく寝不足のせいに違いあるまい。

 ここはひとまず、自らの想像力の衰退に甘んじて、名無しのままでその姿形を愛でることとしよう。

 賢明なる読者諸氏、諸嬢なら、果たしてどんな呼び名を付けられるだろうか。

 むろん、正式な名前をご存知の方あらば、ぜひご教示を願いたいものである。

 いつものことながら、まったく人任せな番頭さんではある。

 ナッケー!(カレン語で困ったもんだ)

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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
蘭の名前 (phoyta)
2014-03-03 16:41:20
ご無沙汰しております。私の持っている本によれば
dendrobium tortile lindl だと思いますが。
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ホタルイカ 蘭 (さゆみ)
2014-03-03 18:41:14
つい先日、初めて老眼鏡を作ったばかりですが、やっぱり私もホタルイカが浮かんでしまいました。
これは、日本を離れてその故郷を思う気持ちからなのか、食い意地なのか。。。。。
きれいな、繊細な色の蘭の写真、なんだかとってもほ~っとしました。
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オボージャ (tomita)
2014-03-03 21:27:19
きれいな花の写真だけで十分です。
ちなみにラフ語でオボージャはありがとうです。
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ダブルッ! (クンター)
2014-03-04 14:14:21
phoytaさん

 調べてくださって、ありがとうございます。さっそく検索してみましたが、似たような花ですね。

   *

さゆみさん

 私だけではなかったんですね。白い花芯の肉質はホタテ貝のようにおいしそうです(笑)。

   *

tomitaさん
 ダブルッ!(カレン語でありがとう)
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その蘭の名前ですが (新明天庵)
2014-03-05 18:52:07
 その蘭はDendrobium primulinum Lindl.で、タイ語では

เอื้องสายน้ำผึ้ง(ウーンサーイナムプン)と呼ぶみたいです。でも、そう呼んだことは一度も耳にしていませんが。ナムプンは蜂蜜ですが、この花のどこが蜂蜜ん関係するのか? 考えれば眠れなくなるので、タイ語名は知らんぷりするに限る??!! 我が庵でもこれから咲いてくるようですので、周囲のタイ人に名前を尋ねて・・・診ても無駄かな?
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蜂蜜ですか? (クンター)
2014-03-06 12:46:16
新明天庵さん

 ご教示、ありがとうございます。また、タイ語表示が文字化けしていることをお詫びいたします。それにしても、蜂蜜蘭とは。試しに、花を舐めてみたくなってきました。
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