【タイ山岳民族の村に暮らす】

チェンマイ南西200キロ。オムコイの地でカレン族の嫁と綴る“泣き笑い異文化体験記”

【ビエンチャンのスコール】

2010年06月03日 | オムコイ便り
 
 昨夕5時、宿の屋上に出ると真っ黒な雲が空を覆っている。

 湿気を含んだ、怪しい風も吹き始めた。

「すぐにスコールがくるな」

「じゃあ、早めに屋台の料理を持ち帰って、晩ご飯はここで食べようよ」

 宿の目の前のあるおかまちゃんの屋台に行った途端横殴りの突風がきて、仮設テントが吹き飛ばされそうだ。

 工事中の川原の赤土や道路にたまった土埃が襲いかかり、まるで砂嵐である。

 鶏のバーベキューと餅米を買って素早く戻ろうとすると、ラーはのんびりとサラダやおこげご飯を注文している。

 だが、店の人たちは撤収に追われてそれどころではない。

「ラー、彼らは料理なんかできないよ」

「でも、もう注文したし、少しだけ待ってくれって言われてるだけだから」

 タイとラオス人民の気質は、実に似通っているようだ。

 その間にも砂嵐は容赦なく顔面を叩き、こちらもテントのポールを支えたり、日よけ用の大きな傘を畳んだり、撤収を手伝わざるを得なくなった。

 ついに、大粒の雨が落ちてきた。

「あ、雨だ。クンターは先に部屋に戻ってて。あたしは、あとで料理や皿を持ち帰るから」

 宿に駆け込むと、ザバーッと雨が降り出した。

 屋上にも、横殴りの雨が降り込んでいる。

 激しい雷も鳴りだした。

 屋台を見下ろすと、ラーはテントの下でポールを支えながらにこにこ笑っている。

 まったく。

 雨の中に飛び出して、踊りだしたりするんじゃないぞ。

    *

 部屋に戻って『NHKワールド』で鳩山や小沢の不景気な顔を眺めていると、ノックの音が聞こえた。

 屋上に行くと、ずぶ濡れのラーが戦利品をテーブルの上に並べている。

 だが、屋上は吹きさらしで横殴りの雨がテーブルにまで吹き付けている。

 どうしても外で食べると言うのを無理矢理引っ張って、部屋の中でのテレビディナーに切り替えた。

 雨の中、ビアラオを買いに行くのも面倒なので、持参のセンソムを飲みつつ。

 満腹になると、疲れが出たのか、急に眠たくなってきた。

 雨のあとの町歩きをしようというラーを無視してベッドに倒れ込むと、ラーはタイのテレビドラマを見始めた。

 これじゃあ、タイにいるのと同じだ。

 そういえば、対岸のノーンカーイに数本のアンテナが立っているせいか、携帯電話はオムコイまで難なくつながるし、持参したAISの無線モデムでインターネットも楽々とつながる。

 無線の状態は、オムコイよりもいいくらいだ。

 というわけで、こうしてブログも毎日更新できるという次第。

     *

 さて、ラーの3日間の滞在許可も今日で終わる。

 午後1時に私のヴィザを取りに行ったら、タイに戻ることとしようか。

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