Johnny’s Dazed And Confused Days

〜ジョニーのぼんやりと混乱した日々〜

♪ 愛なき世界 / ピーター&ゴードン:1964年作

2023年08月25日 07時00分00秒 | 1960年代の洋楽

British Invasion
アメリカのポピュラー音楽史の用語。ある一時期に集中して数々のイギリスのアーティストがアメリカをはじめ世界中でヒットを放ってブームを巻き起こし、その後の音楽業界に大きな影響を与えた現象を指す。

“アメリカの音楽業界の壁”
ビートルズ出現以前、英国ミュージシャン達にとって、アメリカの音楽業界の壁というのは非常に高く厚いもので、彼らはその壁を越えられず、尽く跳ね返されて来ました。
当時を振り返ったインタビューで、ビートルズのプロデューサーのジョージ・マーティン「"She Loves You"を持ってしても全く相手にされなかった!」と話していました。
現にビートルズ「抱きしめたい」で成功するまで、大手のキャピトルでは相手にされず、仕方なく他のレーベルでデビューしております。
しかし、ヨーロッパでの大旋風王室御前コンサートの大盛況を前にキャピトルも重い腰を動かさざる得ない状況になって行きます。

驕る平家は久しからず・・・
ビートルズのこじ開けたアメリカ音楽産業の壁の大穴に、それまで母国英国で数多くのヒット曲を持つ精鋭たちが雪崩込む結果になり、アメリカの音楽業界に激震がはしります。

「こちらに来るのは英国の一流バンドばかり。それに比べて、こちらは上手いのもいりゃあ、下手なのもいる。全く勝負にならなかった!」とインタビューに答えていた米国の有名バンドのメンバーもいました。

今日は、当時、ビートルズ以外の英国勢で、初めて全米でNo.1を獲得したアーティストの紹介です!


【 Single Data 】
リリース:1964年2月28日(英国)
チャート:英国1位、米国1位

今日ご紹介する曲は、ビートルズの米国制覇後、ブリティッシュ・インヴェイジョンの先陣を切って、米国チャートでNo.1を奪い取ったピーター&ゴードン「愛なき世界 A World Without Love」です。

ポール流贖罪?
この「愛なき世界」は、皆さんもご存知かと思いますが、当時、女優のジェーン・アッシャーと付き合っていたポール・マッカートニーが、彼女の兄ピーター・アッシャーの為に提供した曲。
当時のポールは、アッシャー家に居候していたそうですから・・・

平たく言えば・・・

大家の娘に手を出したことの贖罪の意味で、大家の息子の為にひと肌脱いだということになりますよね?(*^o^*)

幻の1曲だったのだ!
さて、この「愛なき世界」ですが、僕にとって、“長い間、その存在を知りつつ、聴くことが出来なかった”という幻の1曲だったんです。
当時は、今のようにパソコンなどない時代でしたから、聴いてみたい洋楽があっても、ラジオで偶然耳にするか、レコードを買うしかありませんでした。
更に昔のヒット曲となると、その曲を聴くことの確率はグッと低下、それ故に、この曲のために、結構、手の込んだイラスト入りのリクエストカードを何枚もラジオ局に送りつけました。
皆、ボツになりましたがね!(^O^)
結局、その願いがかなったのは、上京して、中古レコード屋で、偶然、このシングル盤を見つけて購入するまで待たねばなりませんでした。

6年前に書き上げていた?
本当かどうかは判りませんが、ポール・マッカートニーが言うには、この曲、この時から6年程前に書き上げていたということです。 ということは1958年頃ってことになるんですよね!
1958年というと、ビートルズはまだ存在せず、バンドもクオリーメンを名乗っていた時代。この年の初めにジョージ・ハリスンがバンドに加わり、ようやくバンドとしての体裁が整ってきた時代にポールが書き上げた作品ということになります。


愛なき世界 / ピーター&ゴードン
僕を閉じ込めて
日の光もシャットアウトだ
ここで僕は孤独な心を抱えて隠れている
皆が何と言おうと構わない 
愛のない世界にいつまでも留まるつもりはないのだから

小鳥が調子外れに歌い
雨雲が月を隠しても
僕は大丈夫だよ 孤独を友達にここにいるから
皆が何と言おうと構わない 
愛のない世界にいつまでも留まるつもりはないのだから

僕は待っている するとすぐに
真の愛が微笑むだろう
いつかは分らないけど 彼女はやって来るだろう
そうしたら 僕の負けさ
だからそれまで
僕を閉じ込めて
ここで僕は孤独な心を抱えて隠れている
皆が何と言おうと構わない 
愛のない世界にいつまでも留まるつもりはないのだから

僕は待っている するとすぐに
真の愛が微笑むだろう
いつかは分らないけど 彼女はやって来るだろう
そうしたら 僕の負けさ
だからそれまで
僕を閉じ込めて
ここで僕は孤独な心を抱えて隠れている
皆が何と言おうと構わない 
愛のない世界にいつまでも留まるつもりはないのだから

皆が何と言おうと構わない 
愛のない世界にいつまでも留まるつもりはないのだから

♪  ♫  ♪  ♬  ♪  ♫  ♪  ♬  ♪  ♫  ♪  ♬  ♪  ♫  ♪  ♬  ♪  ♫  ♪  ♬  ♪  ♫  ♪  ♬

【 Billboard Hot 100 】1964年6月27日付
01.A World Without Love 愛なき世界 / Peter & Gordon
02.I Get Around / Beach Boys
03.Chapel Of Love 愛のチャペル / Dixie Cups
04.My Boy Lollipop / Millie
05.People / Barbra Streisand
06.Memphis / Johnny Rivers
07.Don't Let The Sun Catch You Crying 太陽は涙が嫌い / Gerry & The Pacemakers
08.Love Me Do / Beatles
09.Bad To Me / Billy J. Kramer & The Dakotas

10.Walk On By / Dionne Warwick






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