Johnny’s Dazed And Confused Days

〜ジョニーのぼんやりと混乱した日々〜

♪ 虚空のスキャット / ピンク・フロイド:1973年作

2023年01月05日 19時29分12秒 | 1970年代の洋楽


"Hipgnosis"

サイケデリック・アート
の集大成とも言われるアルバム『Sgt.Pepper's Lonely Hearts Club Band』をリリースしたビートルズが、ロックの分散化を予感させる、あらゆる音楽を詰め込んだような2枚組アルバム『ホワイト・アルバム The Beatles』を発表した年が1968年のこと・・・

同じ年にストーム・ソーガソンオーブリー・パウエルピーター・クリストファーソンの3名によって結成された英国のデザイン・グループが“ヒプノシス”です。
この“ヒプノシス”、ロックの成熟期に大きな貢献をしました!

フラワー・ムーブメント
ヒッピー文化といった若者文化が爆発した1960年代後半に、ロックもドラッグの影響を受けたサイケデリック・ミュージックなるものが大流行・・・

これらの音楽を色濃く打ち出していたバンドが、更なる進化を見せ“プログレッシブ・ロック”“ハード・ロック”などに枝分かれし、それが一気に花開いたのが“1970年代”だったという声をよく耳にします。

サイケデリックプログレッシブ

こういった変化を見せたバンドの典型的な例が、シド・バレットを中心にサイケデリック・バンドとしてデビューしたピンク・フロイドでした。



『狂気 The Dark Side Of The Moon』
数々のギネス記録を今なお更新している・・・
ロック界に燦然と輝くモンスター・アルバム!


Billboard 200に15年間(741週連続)にわたってランクインし続け、さらにカタログチャートでは30年以上(1,630週以上)に渡ってランクインするというロングセラーのギネス記録を打ち立てた歴史的なアルバムである。キャッシュボックスでは233週、全英オフィシャルチャートでも354週にわたってランクインしている。(Wipedia より)

ヒプノシスと友人関係だった!
このシド・バレットという人、フロイドでは、作詞、作曲、ギター、ヴォーカルを担当して、1967年のデビュー直後のバンドを牽引していたものの、ドラッグによる影響で次第に精神を病み、翌1968年に早くもバンドを脱退しています。
彼は、高校時代からの仲間のリック・ライト(Key)ピンク・フロイドを結成わけですが、そのライトとバレットの共通の友人の一人が、“ヒプノシス”のメンバーとなるストーム・ソーガソンでした。
そんな縁からかピンク・フロイドのジャケットは、“ヒプノシス”のものが多くみられます。

“誕生から死までを声だけで歌い上げろ!”
このアルバムの“光のプリズム”を表したジャケットも、勿論、“ヒプノシス”の作品で、その音楽を「音」だけでなく、「視覚」からもイメージさせました。
これら諸々の事を考え合わせると、“ヒプノシス”ロックのアルバム・ジャケットをアートワークにまで高めた功績は大きかったですね。
この時代、次々と生まれていった“芸術的なジャケット”達・・・
その為、いわゆる“ジャケ買い”というのが多かった!(笑)

The Great Gig in the Sky - Pink Floyd

今日ご紹介するのは、このアルバムでも圧倒的な存在感を示している「虚空のスキャット The Great Gig in the Sky」です。

ピンク・フロイドから、“誕生から死までを声だけで歌い上げろ”という酷な注文に見事なスキャットで応えたのがクレア・トリーという女性シンガーでした。
それにしても、言葉に出来ないほど圧倒されるスキャットですね!
この曲が名曲といわれる由縁は、ひとえに彼女の感情移入の産物だと思ってます♪

3人の個性的な女性ヴォーカリストを擁したLIVE





2 コメント

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Unknown (sakaki45)
2023-01-06 08:58:16
自分にとっても思い入れのあるアルバムです。
ピンクフロイドに関しては音だけでなく、ジャケットにも拘りがあり、
更に日本盤に関しては、日本語タイトルにも関係者の強い拘りを感じます。

常々不思議に思っているのですが、長い間チャートに入っていたわけですが、
購買層はどんな感じなんでしょうね?
若い人が好き好んで聴く様な音楽ではないと思いますし。
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Unknown (ikenaijoni)
2023-01-06 20:38:23
当時、レコード会社の意図だと思いますが、同じプログレッシブバンドのYESと対抗させようとしてか、ピンクフロイドの「おせっかい」に対してYESの「こわれもの」、「狂気」に対して「危機」と、アルバムの邦題までもふたつのバンドを競争させるようなことをしてましたね(笑)~まあ、ファン同士を競わせたんでしょうね。

ロック好きにとって、ロック好きを自称する為には、このアルバムは意地でも絶対に外せない、買うことが義務みたいな感じなんでしょうかね?、
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