今日ご紹介するマンドリン曲は、何とレッド・ツェッペリンのナンバーからです。
長い間、気づきませんでした!
ビートルズに関しては手前味噌ですが、ビートルマニアの中でもかなり上位に入るくらいの基礎知識を持っていると自負しております。 しかし、他のアーティストに関しては、ビートルズを10点満点としたら、せいぜい2点か3点程度のアーティストが多く、ツェッペリンは1.5点程度だと思ってます。
レッド・ツェッペリンはCDを8枚程持ってますが、10年くらい前にまとめ買いしたものは全て輸入盤、勿論、ライナーノーツなんぞ付いておらず、数年前まで、この曲が女性フォーク・シンガーとのデュエットであることも知らずに半世紀近く過ごして来ました。 何となく声質が似ている上に、ロバート・プラントの声も独特な声ですから、彼が裏声を駆使して多重録音しているものだとばかり思っていました。 しかし、じっくり聴いてみると、確かに別の人の声、これまで聴き流していたというわけではありませんが、“ツェッペリンの声=ロバート・プラント”という思い込みというものは恐ろしいもので、47、8年もの長きに渡り、違いに気づかずに来ました。
サンディ・デニー
今回、ブログを投稿する為に、ちょっと調べてみたら、プラントとデュエットしているのは、サンディ・デニーというブリティッシュ・フォーク・ロックの女性シンガー、「イギリスで最高の女性シンガー・ソングライター」と評している英国の音楽雑誌もある程のアーティストらしいですが、残念なことに、この曲がリリースされた7年後の1978年に亡くなったそうです。
リリース:1971年11月8日
チャート:英国1位、Billboard2位、オリコン2位
黄金のラインナップ
アルバム『Led Zeppelin Ⅳ』のA面、「これぞZepp!」と言ってもいいヘビーなサウンドにも関わらず切れ味も満点な「ブラック・ドッグ」から始まり、次に来るのが、のりのりの「ロックン・ロール」、そして3曲目に登場する曲が、今日ご紹介する「限りなき戦い The Battle of Evermore」、そしてロック史に残る「天国への階段」に続いて行く・・・正に黄金のラインナップですね ♫
前作の『Led Zeppelin Ⅲ』では、英国のトラッド・フォークを全面に押し出したツェッペリン風のアコースティック・サウンドを数多く聴かせました。 この曲は前作の流れを汲むものだと思います。 僕のリアルタイムは前作の『Led Zeppelin Ⅲ』からで、「移民の歌 Immigrant Song」が気に入りアルバムを買ったのですが、思い描いていたイメージとあまりに違っていて、当時は正直言ってがっかりしました。 A面は良かったのですが、B面は全てアコースティック・ナンバーで占められており、その良さが分かりませんでした。 これは僕が特別という訳ではなく、ファンの反応は勿論、音楽雑誌等の評価も決して良いものではありませんでした。 このツェッペリンのアコースティック・ナンバーへの偏見は、10年前にまとめ買いして、改めて向かい合うまで、その良さに気づくことが出来なく、「やっぱりツェッペリンって最高だわ!」となるには40年も掛かりました(^O^)
くつろぎの中で誕生
レコーディングの為の合宿中、暖炉の前、ティータイムでくつろいでいる時、ジミー・ペイジがジョン・ポール・ジョーンズ所有のマンドリンで突然リフを弾き始めると、ロバート・プラントがそれに合わせて歌い始めました。 レコーディング・エンジニアがその即興曲を慌てて録音、それを元に改めて録音したということですから、そのエンジニアのファインプレーでしたね ♬
歌詞は『指輪物語』から?
ロバート・プラントがレコーディング合宿前に読んでいたスコットランドの戦争に関する本にヒントを得て書かれており、プラントが戦争の様子を語り、デニーが戦争の悲惨さを訴えているという事らしく、後に内容を分析した結果、『指輪物語〜王の帰還』の“ペレンノール野の合戦”を象徴的に歌ったものではないかということになりました。 僕はこの本を原作とする映画『ロード・オブ・ザ・リング』の3部作をDVDで観ているんですが、随分、前のことで大筋は覚えているんですが、細かいところは???
限りなき戦い / レッド・ツェッペリン
振り返って行った
平和の王子は暗闇を抱きしめ
一人で夜を歩いた
朝の光へと歌おう
闇の王は今夜 力を手にする
時がすべてを オレたちに告げるだろう
家に錠を下ろさないように休め
最も暗黒な力を待つ
オレはアバロンの天使を待っている
東の空が輝くのを待っている
暖かい世話のおかげで 土地は肥えている
報い 忘れるな
夜の暗闇の中での踊り
朝の光へと歌おう
独裁者の顔は赤い
空は 人間が知ることのない良いものと悪いもので満ちている
日の出の中の疲れた目 東の空が輝くのを待っている
太鼓が城の壁を揺らすだろう
指輪の幽鬼は黒く乗る 乗り続ける
以前よりまっすぐ撃て
夜に顔を冷たく照らす炎は 慰めにはならない
夜の暗闇の中での踊り
朝の光へと歌おう
魔法のルーンが金色に書かれ
均衡を取り戻す 取り戻す
ついに太陽は輝き 青い雲は通り過ぎる
闇のドラゴンの炎と共に
太陽の光が 彼の目を眩ませる
もし、レッド・ツェッペリンを初めて買う人から、「何から買うのがいいか?」と聞かれたら、迷わず『ツェッペリン2』と言いますよ。
とにかく『ツェッペリン3』を最初に買うのは薦めません(^O^)
英国はあんな小さな国の中で、イングランドやらスコットランドやらウェールズetc それぞれの民族の歴史があり、そして民族間での戦いが繰り広げられて来た訳ですから、民族音楽への思い入れは特別なものがあるんでしょうね。
まともなライブ盤が公式には少なすぎるんですね。
クリムゾンくらいライブ盤出せとは言いませんが、
有名なライブくらい公式で出してほしいものです。
と言うわけで、変化球ですがBBCライブのを聴いて試してみるのはどうでしょう?
サンディデニーに関しては、フェアポートコンベンション辺りから聴きたいものですね。
英国の女性ボーカルものは沼なので、ハマると抜け出せないです。
プロモートビデオが主流となった80年代以降は、音だけでなく、映像も随分と増え、コンサート映像も当たり前のように増えて来てますが、それ以前は圧倒的に少ないですね。
英国は米国と違って歴史がありますから、民族音楽から影響を受けた音楽が存在しますから奥が深いですね。
英国は一部でしかありませんがアイリッシュ・ミュージックやスコットランドなど、興味深い民族系の音楽に興味あります。
民族音楽といえば、アンデスのフォルクローレなんかは、絶対に日本人の琴線に触れる音楽だと思ってます。