カゼーモの広場 ー 風の間に間に日誌 ー

新聞やネットのニュースの感想、自分のことなどを書き、皆さんと交流を図るブログ

福島第一原発事故(622)ー文部科学省が汚染が200km以上にまで拡大ー

2011-09-30 21:50:26 | 社会・経済

福島第一原発事故(622)ー文部科学省が汚染が200km以上にまで拡大ー

文部科学省が、航空機を使って放射性物質の沈着量を調べた。セシウム134と137がどれだけ地面に沈着したのかを示す地図で、北は宮城、山形。南は千葉、埼玉まで調査結果が出ている。東京などは、まだ結果が公表されていない。福島第一原発から200キロ以上離れた群馬県や茨城県、千葉県にも広がっている。一方で、群馬県の美術館では、ロシアが美術品の貸し出しを拒否する事態も起きている。(テレ朝ニュース30日)

一般的には分かっていることではあったが、文部科学省が航空機を使って、調べた結果により埼玉県等にまで認めたことは大きいことである。まだ、公表されていないが、東京も汚染されていると思われる。東京に住んでいる人のほとんどは原発の汚染はないと考えているだろうが、実際は東京より遠くまで汚染は拡大している。今のところ、安心できるのは沖縄県ぐらいだろうと思っている。北海道も東部地区は危ないし、西部地区は泊原発で不安がある。九州も同じである。(中ノ島賢)


福島第一原発事故(621)ー茨城・東海村長「金のために魂を売るな」-

2011-09-30 21:31:37 | 社会・経済

福島第一原発事故(621)ー茨城・東海村長「金のために魂を売るな」-

茨城県東海村の核燃料加工会社「ジェー・シー・オー(JCO)」の臨界事故から12年となる30日、同村の村上達也村長は職員に向けた臨時朝礼で「原子力に向き合う以上は姿勢をただし、金のために魂を売ってはならぬ。このことを改めて思った」と話し、“脱原発”の姿勢を鮮明にした。村上村長は東京電力福島第1原発事故への国の対応の不備について「人に冷たく、かつ無能な国では原発を持つべきでない。その資格はないと考えるに至った」と痛烈に批判。「村民と東海村の将来を思うと、曖昧な妥協は許されない。日本初の住民避難を引き起こしたJCO臨界事故を体験したものとしての今の心情だ」と述べた。ただ、村上村長は「原子力全てをノーと言っているわけではない。21世紀型の科学技術研究に力点を置いた新しい原子力センターを目指す構想は原発事故を経験してますます重要であると考えている」として、原子力に関する学術研究は推進していく姿勢を示した。臨界事故は平成11年9月30日に発生。作業員2人が死亡し、住民ら約660人が被曝(ひばく)した。(msn産経ニュース30日)

東海村長の「人に冷たく、かつ無能な国では原発を持つべきでない。その資格はないと考えるに至った」という言葉には、全く同感である。国もそうだが電力会社にも同じことが言える。建設に関しても、運転・操作にしても、保守点検にしても、事故後の措置にしても、開発力も、技術力にしても、危機意識も、人間的にも全くレベルに達していない。すべては、メーカーや協力会社の社員、下請けの社員等に頼っている。東電の副社長の数は多いが意味がない。ただ自己保身のために官僚を天下りで引き受け、問題が起きた時にはその人たちの力を借りて、解決しようとしている。正々堂々と自分たちの力をつけて、技術力をつけてもらいたいし、誤魔化しではなく、住民の納得の行くやり方で解決して頂きたい。(中ノ島賢)


宮沢賢治読書会(草加)案内ー『銀河鉄道の夜』(2)ー

2011-09-29 21:13:52 | 社会・経済

宮沢賢治読書会(草加)案内ー『銀河鉄道の夜』(2)ー

日時) 2011年10月15日(土)午後1時~3時

場所)草加市勤労福祉会館2F、第4研修室(東武伊勢崎線新田駅、徒歩7分)

   イトーヨーカ堂の先、スイミングセンターを曲がって、草加市役所新田出張所隣

内容)「銀河鉄道の夜」(2)『銀河鉄道の夜』の読書と鑑賞

教材)新潮社版『銀河鉄道の夜』

*他の掲載作品も順次行う予定です。初めての方も3冊ぐらいは用意しておきますので、お気軽に参加してください。

参加)参加、参加費ともフリー

講師)風間 効(元高校教員、宮沢賢治学会会員)

*「銀河鉄道の夜」はやはり1回では無理で、今回は2回目になります。


福島第一原発事故(620)-原子力発電の単価は平均8.3円/kwh-

2011-09-29 12:00:09 | 社会・経済

福島第一原発事故(620)-原子力発電の単価は平均8.3円/kwh-

円居総一・日大教授の考察

政府のベストミックス論を円居教授は一笑に付した。「この言葉を持ち出したのは、何としても原発を維持したいからだろう。原子力が前提で、それ以外はどうするという順で考えたのでは」という。「安全」「安価」「クリーン」なエネルギー。原子力発電はこれまで美辞麗句をまとってきた。「安全」は・・・今回の福島原発事故で明らかになった。「安価」とされる点はどうか。電気事業連合会は2004年1月、原子力火力の発電コストの比較について、資源エネルギー庁総合資源エネルギー調査委員会小委員会に資料提出している。それによると、有価証券報告書を基にした00年度から02年度の平均単価は原子力の8.3円/キロワット時に対し、火力は10.0円/キロワット時。火力が割高になっている。「クリーン」はどうか。「この点は水力や再生可能エネルギー同様、原子力は優れている」認める。しかし、「原子力は管理が困難で、事故がいったん起きれば甚大な被害を環境に与える。温室効果ガスというメリットは、その危険性に見合うほどのものではない」と述べる。(東京新聞29日「こちら特報部」より)

原子力と火力の発電単価(2000~2002年度平均)

発電の種類   稼働率〔%〕   単価〔円/キロワット時〕        備 考

①原子力        78              8.3                                    ②火 力         41              10.0                             ③火 力         80              7.3        (稼働率を同程度にした場合)

電気事業連合会「モデル試算による各電源の発電コスト比較」(2004年1月)

原子力発電のコストは本当に安いのか。単純比較では原子力と火力ではそれ程変わらない。しかし、実際にはこれに交付金などを加え、また、日常的に良く起きている事故の補修費を加えればその単価は大きくなる。15円から20円にはなるだろう。さらに、今回の大事故になれば、その賠償金などを考えれば、予想もつかない程の莫大な金額になることは確実である。それでも、原発がなくなれば電気料金は高くなると国民を脅し、上関原発のある町長選でも、推進派の前町長が圧倒的多数で再選された。この町の人たちにとって、福島の第一原発事故は他人事なのだろうか。原発は炭酸ガスを出さず、クリーンエネルギーだと説明してきた。これも嘘で、運転時には出さないかもしれないが、出るものである。原発事故では炭酸ガスどころではなく、北海道から中国地方当たりまで放射能の影響を受けているし、人間に深刻な影響をもたらしている放射能汚染も岩手県から静岡県付近まで拡大している。200km以上離れているここ埼玉県でも、放射能量が異常に高いホットスポットがあり、有名なお茶も一部汚染されている。原発は日本全体として考えて欲しいし、そう考えれば、必要ないという結論に達するはずだと思う。(中ノ島賢)


福島第一原発事故(619)ー1~3号機の圧力容器下部100℃未満にー、

2011-09-28 21:00:38 | 社会・経済

福島第一原発事故(619)ー1~3号機の圧力容器下部100℃未満にー

東京電力は28日、福島第1原発2号機の原子炉圧力容器下部の温度が100度を切ったと発表した。すでに80度を下回った1、3号機と併せ、震災で冷却機能を失った1~3号機すべての原子炉で、冷温停止状態に向けた条件の一つをクリアした。東電によると、2号機では同日午後5時現在で99・4度となった。1号機は78度、2号機は79度だった。もう一つの条件である放射性物質の放出抑制も達成しつつあると政府、東電はみている。経済産業省原子力安全・保安院はこの状態が維持され、思わぬトラブルで状況が悪化しないよう、中期的な安全確保に向けた考え方を近く公表する方針である。(共同通信28日)

余りにも遅すぎたが、とにかく、震災で冷却機能を失った1~3号機すべての原子炉で、2号機が99度となり、既に1号機が78度、2号機は79度になっており、100度未満になった。30~40度になるにはまだまだであろうが、水の沸騰状態からは脱することができた。このことは冷温停止の第一歩であるから、ほんの少しは良い方向に向かったといえる。しかし、冷温停止にもって行けるかどうかは、燃料が圧力容器から抜け落ちている可能性が大きく、難しいように思える。(中ノ島賢)