大気現象～恐ろしい雲の写真 「スーパーセル」

２００７年３月に珍しい「大気現象」の話題を連続して書き、そのすごさを写真で見てもらった。

ファイアー・レインボー
乳房雲（マンマ）

特にアクセスが今でも日に５０回はある「乳房雲（マンマ）」などはこのブログでは検索数でもトップ５に入る。

僕の趣味の一つでもある雲の観察と大気現象の勉強は、けっして穏やかなモノではなく怖い、その近くにいたら命にもかかわるような激しい自然現象が対象である。
最近も６月に北関東で大きな竜巻災害があったが、アメリカ中西部ではあるまいし、あのロウト状のトルネードが身近な所で目撃されるなんて、恐怖とともに驚いた。

さて激烈な大気現象の一つである竜巻は極端に異常発達した積乱雲（スーパーセル）と地表をつなぐようにしてできる激しく回転する柱である。強力な下降気流がスーパーセルのメソサイクロンを地表面に向かって引きずりおろした時にロウト状の雲を作りだして、地表面に到達するやいなや回転する上昇気流が土壌やガレキを撒き散らかすのだ。

ＮＹ時代にストームチェイサーのまねごとをやったが、小さな竜巻に接近するだけでも恐ろしいほどの強風や降雨それに直撃が怖い大きな雹（ひょう）や落雷には身の危険を大いに感じたものだ。

大規模な竜巻を発生させる特殊な積乱雲「スーパーセル」は、通常の積乱雲と異なり、スケールも大きく、寿命も長い。
通常の積乱雲は上昇気流と下降気流がほぼ同じ場所で起こる。このため、この2つの流れがお互いに勢力を打ち消しあうこととなり、１時間ほどで衰えるものだ。しかし、スーパーセルでは上昇気流に加え、暖かく湿った空気の流入が特に持続すること、また、下降気流が別の場所で起こるというメカニズムが明らかとなっている。そのため、寿命が通常の積乱雲の10 倍以上と言われている。

このブログで僕は「自然」というカテゴリーに大気現象などの話がまとめてあるが、今日は久々、恐ろしい雲の写真（スーパーセルとメソサイクロン）を掲載して目で見てその怖さを想像してほしいと思った。