先日、旧筑波町(筑波山神社近く)で、地元のおばあちゃんからお茶をごちそうになった時のこと、
『ごちそうさまでした♪』と湯呑を返しに行ったら、おばあちゃんが、
『お粗末さまでした。”からちゃは、むぎつきよりこわい” で申し訳なかったねぇ』
とおっしゃいました。
『からちゃは、むぎつきよりこわい』・・・?
初めて聞いたことばなので、意味をうかがったところ、
●からちゃ:空のお茶 → お茶うけ(お茶菓子など)を添えないで、お茶だけ出すこと。
●むぎつき:麦搗き → 麦を(臼などで)搗く作業
●こわい:疲れる → ここでは転じて『(お茶うけを添えなかったので、気を使って)疲れる』→『気が引ける、申し訳なく思う』
ということで、
『お茶うけを出さずにお茶だけ出すのは、(重労働の)麦搗きより、疲れる(→ 気が引けて気疲れする。申し訳なく思う)』
という意味なのだそうです
『誰かにお茶を出すときは、お茶うけも添えるものだ』という戒めの言葉だそうで、
現在の筑西市のご出身のおばあちゃんは、『子供の頃、よく年寄りに言われたものだったよ』とのこと。
ちなみに、お茶うけとしては、よくお漬物を添えるそうです。
麦作を作る地域だからこその『麦刈り』という表現。また標準語の『怖い』でなくて、こちらの方言で『疲れる』という意味の『こわい』という表現など、土地の文化や、昔からの人々の生活の知恵が感じられる一言だなぁと心に残りました。
そういう日常の習慣や文化も含めての郷土食なんだよなぁ~と改めて思った次第です。
『からちゃは、むぎつきよりこわい』、今度使ってみようかな
(市川)
お茶をすすっては、パリポリ!大根より、白菜のお新香が好きだったな~♪(*'ω'*)