郷土食研究会 うまかっぺ!茨城 

茨城の郷土食に関するあれこれ。また、そこから、「食」だけではない、た~~~くさんの、よもやま話などなど・・・

摘果メロンのお漬物

2024-06-08 10:29:13 | グルメ

ご存じ、メロン生産量日本一の茨城。

今の時期、特に大きな農産物直売所等では、贈答用のメロンが売り場にどーんと並びます。

甘~くて美味しい、大きなメロン

 

でもあの美味しい実を作るためには、選ばれた実だけを残し、残りの実は小さいうちに摘まれてしまうのです

…切ないですね

 

しかしながら、そのような摘果されたちびメロン達も、実は美味しい食材になっています。

 

名付けて『摘果メロン』のお漬物

 

これからの時期、道の駅などに行くと、そんな摘果メロンのお漬物も見かけると思います。

 

そして、採れたての『摘果メロン』そのものも!

写真はその、摘果メロンです。

 

この摘果メロン、見つけたら私は迷わず買います。

私は、この摘果メロンの甘酢漬けが好きなのです

 

私流の摘果メロンの甘酢漬けの作り方をざっくり書きますと・・・、

・皮をむいて、3mm~5mmほどの厚さにスライスします(私は一口で食べられる大きさにしてます)。

・それを味醂と酢で作った甘酢に漬けて出来上がり。

(漬け方はいろいろかと思いますが、私は甘酢液に火を入れて、スライスした摘果メロンを入れて、ひと煮立ちさせてから、密閉容器に入れて、冷まして冷蔵庫保存してます)

写真のものは、3月に漬けた椿の花びらの酢漬けも一緒に加えたので、うっすら色が赤みがついています。

 

この摘果メロンのお漬け物、特質すべきは、そのなめらかな舌触り

さすがメロンの赤ちゃんです。

そして、コリコリとした小気味よい歯ごたえ

そのコンビネーションが堪りません。

食べ始めると、やめれない止まらない(笑)

 

メロンの摘果が出回る時期は、その種類や産地・農家さんによって多少違うみたいで、つくばですと5月末くらいから農産物直売所で見かけます。

産地ならではの摘果メロン。

その可愛らしい摘果メロンを見つけたら、迷うわず購入です

(市川)

 


さばの水揚げ日本一!茨城の NEO郷土食

2024-05-04 12:11:55 | グルメ

あまり知られていないようなのですが、サバの漁獲量・水揚げ量が日本で一番多いのは、

茨城県

なんです。

ご存じでしたか?

 

それを広めるために、サバの味を引き立てることに特化した日本酒が

開発されたり、サバ料理が開発されたりしています。

 

ということで、家庭で簡単に楽しむ 茨城のサバ料理をご紹介♪

 

 

・トマト煮 「IBARAKI SABA TOMATO」

  常盤大学とヨークベニマルが開発したレトルト。

 「日立鹿島沖で水揚げのサバ使用」とのこと。素晴らしい

  湯煎するだけで、食べられるのが嬉しい

 

  実食しました。

  トマトソースが濃厚で、とっても美味しい。

  濃いトマトソースの旨味と酸味が、脂の乗ったサバにとっても合っています。

  当然、魚の臭みなどなく、骨も取られていて、とっても食べやすい

  子どももパクパク食べちゃいそうです。

 

 

・サバの缶詰類

  今回はサバのスモーク缶詰をチョイス。

  こちらの材料のサバは茨城で水揚げされたかどうかは不明なのですが、神栖にあるメーカーさんのもので、「国産サバ」使用とのことなので、茨城産の可能性は大かなと思います

  

  こちらの缶詰、身がぎっしりと詰まっていてボリューミー。

  サバの脂とスモークの香りが大人の味です。

  こちらはこのまま食べるより、玉ねぎのスライスや野菜と和えてから頂くと

  より美味しさが引き立つよう思います。

 

 

・冷凍のサバの干物

 

 近所のスーパーで購入しました。しっかり「大洗加工」の文字のシールが。

 多分、大洗で水揚げされたものをひものに加工されたものかと思います

 一夜干しのような感じです。

 フライパンで焼いて、最後に日本酒を少しかけて蓋をして軽く蒸してみました。(記事最後に写真アップします)

 

・サバ料理の為に特化された日本酒

さて、お酒が飲める方に是非試して頂きたいのが、サバ料理と一緒に飲むために開発されたという日本酒、

その名も「サバデシュ

数年前に水戸の酒造メーカーが開発されたものです。

 

このお酒、本当にサバに合うのです。

このお酒によって、サバの脂が軽くなり、サバの美味しさがより引き出されるのが分かります。

試しに、他の青物の魚(アジ、イワシ)で試すと、よく分かります。

 

上に紹介した料理を並べてみました♪

魚好きには堪りません

水揚げ日本一の茨城のサバ料理と 日本酒「サバデシュ」、堂々と、現代の茨城の郷土料理です

(市川)

 


にんたまラーメン カップ麺

2024-03-14 20:58:02 | グルメ

にんたまラーメン
茨城のご当地ラーメンの1つです

「にんたまラーメン」は 取手に本社を持つ(株)ゆにろーず さんが、茨城県下を中心にチェーン展開されているラーメン店の看板メニュー

ちなみに、某忍者アニメとは全く無関係です。
「にんにく」と「たまご」が入ったラーメンなので、「にんたまラーメン」なのです。
「にんたまラーメン」の「にん」の後ろには小さく「にく」の字と、「たま」の後ろにはやはり小さく「ご」の字。
「にんにくたまご」、略して「にんたま」。

スタミナが付きそうなネーミングです

写真は、数年前、にんたまラーメンつくば店で食べたときのもの。
半熟卵、チャーシュー、海苔、たっぷりのネギがトッピング。ニンニクももちろん入っていて、スタミナつきそう♪ でも豚骨しょうゆのスープが案外さっぱりしていて、美味しかった記憶があります。

国道など幹線道路沿いに、大きな駐車場と「にんたまラーメン」の大きな看板で印象的で、
茨城県民なら、食べたことはなくても、多くの人は名前は見知っていることでしょう

テレビでも紹介されたことがありますが、こちらのラーメン、「メガ盛り」もあるので有名。

見本が展示されていますが、いやー、メガ盛り、でかい!!


さて、先日、ローソンに入ったら、なんと、「にんたまラーメン」のカップ麺が
ローソンとコラボとのこと
製造はエースコックの東洋水産株式会社。
(購入したのは2024年2月下旬)

正式名称は、
にんにくたまごラーメン監修 にんにくラーメン

もちろん、早速購入

 

お湯を注いで4分。

おお!良い香り♪
思ったよりも、にんにく臭が強くないです。
卵も多め入ってますね。
かやくは、他に肉とネギも。


箸でよく混ぜると・・・スープが良い感じにとろみも出ていて、良い感じに

実食。

バランスの良い味と香りです。
スープも美味しい

 

茨城のソウルフード
茨城のご当地ラーメンがカップ麺になっているのって、なんか嬉しいですね


久しぶりに、ゆにろーずさんで、にんたまラーメン食べてみたくなりました。

(市川)

 

 


水戸藩の料理本『食菜録』の紹介サイトがすごい!

2024-03-02 12:19:25 | グルメ

久しぶりの更新です

もう3月になってしまい、こんな感じでぼちぼちの発信ですが、今年2024年もよろしくお願いいたします

 

さて、江戸時代幕末、水戸藩第九代藩主が記したという『食菜録』というレシピ集があるということを、茨城大学のサイト

https://www.ibaraki.ac.jp/news/2023/08/02012069.html

で知りました。

事務局が茨城大学の研究室の 水戸食菜録研究会さんが下記のサイトを作られ、広く発信されています。

http://arakilab.hum.ibaraki.ac.jp/syokusairoku.html

食菜録300のレシピが載っているそうで、同サイトでは、そのレシピが検索で調べられるようになっており、一部再現料理の写真や動画もあって、本当素晴らしいのです

 

例えば、紹介されているレシピの中で、個人的に目からウロコだったのが、『茄子のへた』。

現代風にいうとエコ料理でありますが、さらに『気根をよくし髪を増やす』薬効も

もう、茄子のへた、もう捨てられません♪

 

また『茂ろこしもち』(もろこしもち)。

材料は『もろこし粉、餅粉』となっています。

レシピではこの『もろこし粉』を作るところから記載され、それが大変手間がかかる作業を経ているのが分かります。

再現料理の写真では、クリーム色の小さな丸いお団子状のものになっています。美味しそう

 

実は、うちのブログでも以前、『赤餅・もろこし餅』と題して、板東市の郷土食を再現して記事にしています。

赤餅・もろこし餅

https://blog.goo.ne.jp/ibaraki-kyodoshoku/e/b42b578f8827d2611aa15c4d61b6494d

この時、『もろこし』は何かと調べて、『たかきび』と同定して、たかきびで『おらげのもろこし餅』として作ってみましたが、色も赤く、結構ワイルドなお餅となっています(笑)。 

「聞き書 茨城の食事 日本の食生活全集⑧」(発行:社団法人農山漁村文化協会)

にある『鹿島灘沿岸の「もろこしもち」が、もろこし粉の作り方からみても、『食菜録』の『茂ろこしもち』とかなり近いもののように思いますし、逆に、古くから、常陸国で食べられていたのだと分かりますね。

 

水戸食菜録研究会さんの『食菜録』サイト

http://arakilab.hum.ibaraki.ac.jp/syokusairoku.html

では、

これから再現料理の紹介も増えていくとのことで、これまた楽しみです

水戸や茨城の食文化・食の歴史の発信や、観光にも繋がると良いですよね。

再現料理を味わう会があったら、是非参加して味わってみたいです♪

 

(市川)

 


未来の郷土食とは? 地元食材の創作キャンプ飯から

2023-04-09 13:52:19 | グルメ

前回に続き、行方市で行われている地元食材を使ったレシピコンテスト第8回(2022年)テーマ「キャンプ料理」の話題から。

『郷土食とは何か?』
『後世に残る郷土食』
『未来の郷土食』


を考えてみたいと思い、応募して入選しなかった私のレシピを、コンテスト主催のなめがたブランド戦略会議さんのご許可を頂いて、紹介している記事の後編です。


第8回のレシピコンテスト詳細と受賞レシピの数々については、
なめがたブランド戦略会議 公式サイト 『第8回 行方レシピコンテスト審査結果について』
をご参照下さい

 

【未来の郷土食とは】


郷土食・郷土料理というものを考えてみると、

① まず地元の食材を食べる。

② 『ハレ』(行事・祭りなどの非日常)の食、『ケ』(日常)の食

③ 背景にある伝統や文化、食に込められた人々の想い

があると思います。

加えて、これから世の中を考えるとき、外せないのが

④ 『SDGs』

でしょう。


今回のテーマ『バーベキュー料理』は、上記の①、②、③に加え『SDGs』も要素に加わるとても良い例だと考えます

①の地元食材を使うはマスト。
それにどう工夫を加えて、美味しく頂くか。苦手な人でも食べられる様に出来るか。


②については、現代の『バーベキュー』は、『ハレ』の食。楽しいイベントの食
同時に『野菜を焼いて(炒めて)食べる』は、日常の食生活』の食でもあります。


更に『バーベキュー』は、『火を囲み、食材を焼いて、みんなで分かち合って食べる』という大昔からの人の営みとも繋がっています。
何を食べるか、食材に何を選ぶか、作りながら/食べながら 何を語り合うか・・・。ハレの食事『バーベキュー』料理には楽しさも加わります
これらが、今度は未来の③(伝統・文化・食に込められた想い)を作っていくことに繋がっていくのではないでしょうか。

そして最後④ 、SDGs
屋外で、自然の中で行われることの多いバーベキュー。

どうしても出てしまうゴミをいかに減らすか、出たゴミをどのように処分するのか。
・・・そもそも、ゴミとは何か。

食材が生まれ育てられる環境、調理するエネルギー(火)のこと、
作業の役割分担(一部の人だけが作らない・助け合って作業)等、いろんなことを考えさせられるのがバーベキュー

 

郷土食の要素①~④が分かりやいのが、実は『バーベキュー』料理だと、応募レシピを考える際に強く感じました。

『未来の郷土食とは何か?』

それを考える一例として、前回に引き続き、後編として恥ずかしながら 私の応募レシピ

★ 手作り“味とりどりソース”でもりもり! 『まるごと野菜』と焼き肉バーベキュー

を掲載させて頂きます

 

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料理名  『手作り“味とりどりソース”でもりもり! 「まるごと野菜」と焼き肉バーベキュー』


【材料(2人分)】(野菜の量はは目安)

焼き野菜用野菜:
ピーマン4個、ジャンボししとう4本、なす個、トマト2個、しいたけ4個、人参 (中)1本、
れんこん 長さ8cm程度、人参 (中)1本、山芋 10cm程度 (その他、お好みの野菜適宜)

ソース用野菜:
パセリ、パクチー、エシャロット、小ねぎ、トマト1個、ニンニク1かけ
(香味野菜は、青しそ、セリ、みつばなど季節に応じてお好みのものでもOK)

焼き肉用の肉類:
豚肉(焼肉用にカットされているもの) 300g程度
 ※魚が手には入ったら魚を焼いてもOK

調味料等:
味噌、ポン酢醤油、マヨネーズ、砂糖、塩、こしょう、サラダ油 各適量(味見をしながら)、
お湯少々、お好みで唐辛子/チリペッパー等。


使う調理器具等:

網焼きバーベキューセット、小さいフライパン等

 

【作り方】


(1)下準備:

ピーマン、ジャンボししとう、ナス、トマトは、必ず「まるごと」で焼くので、洗うだけにして洗った後、ざるに置いておく。
しいたけは軸だけを取る(取った軸は捨てずに細くカットし、後で炒めて食べる(メニュー外))。

やまいもはひげ根を取る。にんじん・れんこん・やまいもは、皮はそのままで剥かずに、よく洗ってから、1cm程度の熱さに輪切りまたは斜め輪切りにする。
   
ソース用の香味野菜(パセリ、パクチー、小ねぎ、エシャロット、にんにく等)はみじん切り。トマト1個もざく切りにしておく。


(2)“味とりどりソース”  ソース4種類を作る。

①  エシャロットソース: 
   みじん切りしたたっぷりのエシャロット、小ねぎ少々、にんにく少々をマヨネーズに加えて和える。好みでこしょうと塩少々。
   
②  パクチーぽん酢醤油: 
刻んだパクチーをポン酢醤油に漬けて置く。香味野菜は、パクチー以外にも、セリ、三つ葉、青しそなど季節に応じて。   
   
③  パセリ味噌:
刻んだパセリを軽く油をひいたフライパンでしんなりするまで炒める。
砂糖を味見しがら好みの量を味噌に加え、炒めたパセリを加えてよく練る。水分が足りない時は、お湯を少々加えて練る。

④  トマトソース: 
フライパンに薄くサラダ油をひき、みじん切りにんにくを軽く炒め、カットしたトマトを加えて熱し、トマトから出てきた水分が飛び、にんにくからも良い香りがしてきたら、塩コショウで味を整えて、火から下ろす。
※ 焼き野菜としてでまるごと焼いたトマトを使っても良い。

左上:パクチーポン酢醤油、 右上:トマトソース

左下:パセリ味噌、 右下:エシャロットソース

 


(3)焼き始めのコツ
最初に肉類を少し焼いて、肉の脂を炭に落として火力を上げ、火力を安定させる。

 


(4)野菜から焼き始めます
火力が安定してきたら、ナスと根菜類(にんじん・れんこん・やまいも)を焼き始める。
しばらくしてから、ピーマン、ジャンボししとう、しいたけ、トマトを丸ごと焼く。
(しいたけはひだが上になるようにして置く)

写真は、野菜を焼きながら、小さいフライパンでソース(トマトソース)を作っているところ。


(5)野菜を食べながら、今度はお肉を焼きます
ナス、ピーマン、ジャンボししとうは、箸などで押してみて、しんなりしてきたら食べ頃。
根菜類も数分して焼き色がついてきたら食べ頃。
しいたけも少ししんなりしてきたら食べ頃。トマトは皮が破け始めたら、皿に取る。
野菜類が焼け始めたら、焼けた野菜を食べながら、今度は肉を焼き始める。
(焼き肉用に薄切りされた肉を使うので、焼けるのが早いため、野菜を先に焼く)

 


(6)お好みのソースをつけて

まるごと焼いた野菜類、肉類を、お好みのソースにつけて、召し上がれ!
(お好みで、ソースに唐辛子/チリペッパー等を加えてもOK)
また、焼いたトマトは、そのままでも食べても、ソースとしても他の野菜や肉類と一緒に味わっても美味しい。

なお、切り取ったシイタケの軸もフライパンで焼いて食べたり、レタスの葉、水菜、ベビーリーフ等の葉物野菜があったら、作ったソースをドレッシングのようにして一緒に食べるても美味しい(今回のメニュー外)。 


【このレシピのポイント】

一番伝えたいのは、まるごと焼いた野菜の美味しさです。
特にピーマン、ジャンボししとう、ナスの丸焼きは。甘みが出て大変美味しくなります。
(ピーマンとジャンボししとうは、軸と種のあたりに旨味が凝縮しているのが分かります)
レンコン、やまいも、にんじんも、BBQならでは豪快に焼くことで皮ごと一緒に、美味しく味わえます。
また同時に、行方の特産の香草類を使って、簡単にできる手作りソースもいくつか作って、『味とりどりソース』としていろいろな味を楽しみながら、行方特産の食材を存分に味わえるようにしました。
肉類については、今回は豚肉を使っていますが、他の肉類でももちろん美味しいですし、また生魚が手には入ったら、焼いた魚にも今回のソースは合います。
その他(メニュー外ですが)、レタス・ベビーリーフなどの葉物をサラダとして食べる時も、今回のソースはドレッシングとして使って美味しさを味わえます。

またバーベキューなので、「ごみはなるべく出さない」「下準備はなるべく少なく簡単に、手間もなるべくかけず」
「後片付けもなるべく少なく」をモットーに考えました。
 調味料類も、一般的に手に入る(持って来やすい)ものを使っています。車で来ることも考えて、念の為に酒・みりん類は使っておりません。

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バーベキュー料理としていますが、普段のご飯のおかずにも、もちろん応用出来ます。

土地の食材を焼いて食べる』はもちろんのこと、たとえば『土地の食材で作ったソース、タレ』のようなものも、その土地ならではの調味料・食べ方として、長い年月に多くの人に親しまれていくと、『未来の郷土食』になっていくのだろうなぁと思っています。

いろいろ作って頂いて、未来の郷土食になっていくと良いなぁ~ と妄想しています

 

(市川)