昨年始めに麺を作った時の加水率は40%、夏に作った低加水麺としてのつけ麺は34%だった(卵黄の水分は除いた水のみの加水率)。
その後、一般配合が35%位でそれ以上が多加水麺、以下が低加水麺との記述をしている資料を目にし、昨年末に35%の麺を南部地粉(中力粉)と春よ恋(強力粉)の混合小麦で作製した。
最近更に何種類かの資料に目を通すと30~35%が基本でそれ以上・以下で多加水・低加水に分けられるとか記述してあり、一般的には低加水として製麺所の機械でも28%くらいが限界とか書いてあったり、手打ちでは40%が限界であろうとかの記載も見られた。
いずれにしても昨年末の35%加水麺を軸に多加水麺、低加水麺をチャレンジしてみることにした。
違いが分かり易いように率を大きく振ってみた。使用小麦粉は前回と同じ、南部地粉と春よ恋の1:1ブレンド粉。
加水率は水飲みの加水率、卵黄分を水分として換算した場合の加水率、かん水の分も加水分として換算した場合の加水率を出してみた。
私が使っているのは液体のかん水だが、粉体のかん水を使用した場合を考えると、液体かん水も水分として考えなくてはならないことになるので、恐らく下表の加水率3が本当の加水率になるのだろう。小麦粉が持つ水分もあるが、それは取り合えずは考えないようにした。
まずは楽な多加水麺から。
南部地粉 | 150 g
春よ恋 | 150 g
卵黄 | 16 g
かん水 | 8 g
水 | 135 g
塩 | 6 g
加水率 | 45 %
加水率2(卵黄含) | 50 %
加水率3(かん水・卵黄含) | 53 %
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合わせて篩った小麦粉に塩水、かん水、卵液を混合したものを加えて全体に混ぜる。

しばらく置いて捏ね、ひとまとまりに纏める。
ビニール袋に入れて足で踏んで伸ばす、伸ばした生地を畳んでまた踏む。
踏み終わった生地をまたもや纏めて暫く寝かす。

後はパスタマシンを使って数回伸ばしては畳むを繰り返して裁断して出来上がり。
次は低加水麺。明らかに始めに混ぜた際の水分が違うのが判る。
南部地粉 | 150 g
春よ恋 | 150 g
卵黄 | 18 g
かん水 | 8 g
水 | 90 g
塩 | 6 g
加水率 | 30 %
加水率2(卵黄含) | 36 %
加水率3(かん水・卵黄含) | 39 %
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暫く寝かせてひとまとめにしたが、かなり水分ムラが生じておりなかなかきっちりとしたひとまとめにならない。仕方ないのでそのまま強引に踏みに入ることにした。
一度踏み、畳んでもう一度踏む。この辺りで大分生地全体に水分が行き渡った感じ。ただ、まだムラがあるのでもう一度踏む作業をして暫く寝かせる。
その後伸ばしてパスタマシンにかけるのだが、伸びがかなり悪く途中で麺が切れる状態。
何度か試みたが、いつまでたっても麺に伸びや艶が出てこず上手くいかないままだ。
暫くそんな感じで格闘してみたが、結局諦めることにした。これは人力では厳しい。
そんな訳で、どこかの記述に書いてあった通り人力では40%が限界なのではというのを体感する事となった。
結局夜中まで掛かって失敗とは・・・トホホ。
もう少し加水率を増やしてやり直すこととしよう。