<トム・ティボドー>
NBAの長い歴史の中でも偉大なチーム記録、強烈な記憶を残したチームは数少ない。
資本主義の原理がもろ働く過激な競争社会において、トップに居続けることは並大抵のことではない。
リーグ繁栄、戦力公平化のため、新人選手のドラフト、サラリーキャップが効いてる時代においても
公平にはならない。
十分な資金、戦略・競争力・意欲のあるチームが勝ち組になり、負け組とはっきりした差が
つくようになっている。
この10年くらいNBAから遠ざかっていたのが、今回のストライキによって注目したこと、
ブログを始めたことが重なり、少しずつ現在のNBA情勢について学んでいる。
NBAの情報や世界は奥が深すぎて、どこまでいってもきりがないくらい。自分にとって興味・関心を引く
部分だけ係わろうというスタンスに変わりないが、NBAブロガーさん達に触発されて思いもよらない
ものがありそうだなと、いろんな意味で感心している。
さて、昨シーズンシカゴブルズHCに就任して、1年目にしてコーチオブザイアーに輝いた
「トム・ティボドー」約20年間もNBAでアシスタントコーチの経験を積んできたという。
特に、ディフェンスの指導に定評があり、一昨年までの3年間、セルティックスで
アシスタントコーチとしてディフェンスを担当し、2008年の優勝に貢献した。
なるほど、ちゃんとした下地と実績を20年も積み上げてきたんだ。
ティボドーHCは、2008-09シーズンのプレイオフ・ファーストラウンドでブルズと対戦した際、
第7戦までもつれた試合から、チームの潜在能力の高さを実感したという。
とりわけローズの能力の高さを賞賛しつつ、そのローズを中心としたディフェンシブなチームへと
転換することを明言した。ティボドーは、
「我々のディフェンスを向上させるには、デリックに色々と学んでもらわないといけない。
これからは多くのことを彼に任せるし、彼にも毎日のように努力してもらいたい」と語っている。
念願のHC就任を果たしたティボドー氏は、過去にウルブズ、スーパーソニックス(現サンダー)、
スパーズ、セブンティシクサーズ、ニックス、そしてロケッツでACとしての経験を積んできた。
ティボドーHCは、「いつかこの日が来ると信じていた。夢の実現を信じて、毎日努力を重ねていれば、
そのうち報われると思っていた」と、就任会見で喜びを語っている。
下積み時代の長い苦労人HCの誕生だったんだ。
今シーズンはさらに楽しみな夢の実現が待っている。大変険しい道のりであるが・・・
<デリック・ローズ>
ローズは謙虚で、正直な青年だ。ALL-STARゲームスタメンも果たし、昨シーズンPLAY-OFF
イースターンカンファレンスファイナルでヒートに敗れたものの、シーズンではヒートに競り勝ち、
シーズンMVPを受賞し、レブロン、ウェイドと肩を並べるほど成長してるにもかかわらず、
次のようなことを語っている。
『 何もかもがはじめてのことばかりで、今は夢中になって自分のできる最大限をやろうと思っている。
試合は時間が来ればおのずとやってくるが、練習は自分から向かわないと始まらないんだ。
だから、僕の全ては練習だよ。レブロンやウェイドのような天才じゃないんだ。
僕は練習して練習してここまできた凡人なんだ。』
ジョーダン、ピッペン以来、シカゴ久々のスーパースターになろうとしてる青年が、こんなことを
クールにさらりと言ってしまう。ローズちょっとたまんない魅力がある。