ユーラシアの風~2010年・自転車による単独ユーラシア大陸横断記

2010年・自転車による単独ユーラシア大陸横断記

ラグメンのおかわり自由は本当なのか

2010年08月06日 | 中国(3)西寧→烏市
今回は、新疆のちょっと変わった事情をご紹介。


【新疆時間】

中国では北京時間を標準時にしている。
したがって、日本との時差は-1時間。
しかし、もう北京から5000kmも走っている。
だから経度もそれなりにずれ、最近は夜10時頃まで明るい。
聞くと中国最西端のカシュガルは11時でも明るいらしい。
逆に冬は朝8時でも暗いとか…。

これではあまりにも生活に不便だということで、新疆では非公式で
新疆時間(北京時間-2時間)が存在するらしい。


○カルフール(家楽福)は北京時間。

これ本当にややこしくて、誰かと約束すると、いちいちどっちの時間の
何時なのか確認しなくちゃいけない。

ちなみに宿の時計は北京時間。朝8時でもロビーはひっそりしている。
他の都市では朝早くからやってる小さな商店群も、10時を過ぎる頃やっと始まる。
かといって夜は夜で北京時間7時にもなればさっさと店じまい。
なんかちょっとずるい気がする…。
宿の消灯は1時(新疆23時)。まだみんな起きている。

ちなみに、同じ大国でもアメリカやロシアはちゃんと地域ごとに時差を
設けているようだ。


【ウイグル人とウイグル語(現代ウイグル語)】



省名になっているウイグル人は、もともとこの地域に住んでいた
アラビア系の先住民と、トルコ系遊牧民が混血し、オアシスに
定住するようになったグループが起源とされる。人口約1000万人。
中国だけでなく、中央アジア一帯に住んでおり、ウズベキスタンや
カザフスタンにも暮らしている。

現在イスラム教を信仰しているが、昔は仏教徒だったこともある。
ちなみに、ウイグルという言葉には、団結・連合の意味があるとのこと。

彼らの使う言葉は、ウイグル語。
中国では、少数民族が自らの言語を使うことを公式に認めているので、
新疆の看板類はほとんど漢語とウイグル語が併記されている。


○かと思いきや、アイス屋さんのメニューはウイグル語のみ。
 お手上げです。勘で注文。
 もうここは中国ではないと思える。

不思議なのは、中国のウイグル人は「アラビア文字」を使って文字を書くのに対し、
他の中央アジア諸国のウイグル人は「キリル文字」を使って書くということ。
これは旧ソビエトの支配下にあった中央アジア側で、キリル文字を用いた正書法が
強制されたために起きた現象なんだとか。

中国とソ連。たった200年前に引かれたに過ぎない国境と言う名の線の間で
翻弄される、砂漠の民だ。




【ラグメン】

シルクロードを旅した人なら誰もが食べるであろう「ラグメン」。
漢語では拌面(バンミェン)と書く。

牛肉や羊肉とネギ、トマト、ニンニクなどを沢山の香辛料とともに炒めて、
それを強いコシのある面にかけて食べるものだが、これがなんとも言えず
美味しい。店ごとにかなり味が異なるが、はずれたためしがない。
さらに、店によっては具も色々選べる。



さて、ラグメンは写真のとおり具と面が別々にして出される。
最初この意味がよく分からなかったが、星星峡の兄さんたちが教えてくれた
ところによると、「具は一回きりだが麺は食べ放題」なのだそうだ。
試しに一度面ばっか先に食べておかわりのアピールをしたら、当然のように
追加してくれた。値段は変わらず。ラグメンは他の面に比べると少し割高
なのだが、これでうなずける。

ちなみに、あとで詳しい日本人に聞いたら、二杯目までが無料という見解。
しかし、なんだかんだでここは中国。最初の面がすでに充分大量だったり
するわけなのだが…。お試しあれ。


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