花のアート写真工房

Ⅰ:透明水彩画集
Ⅱ:旅エッセイ(海外編)

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上海水郷フォトエッセイ~その5「突っ走る三輪車」

2009年04月08日 17時26分55秒 | 旅エッセイ②~上海
            

           

            

 上海の近郊、紹興酒の産地で有名な紹興と言う町を観光した。町と言っても200万人以上の人口を有する大都会である。夕闇くれる頃、三輪車という日本の観光地で見られる人力車と同じような形をした自転車である。
 一緒に乗ろうとしたカメラ仲間は、私と同様メタボで一緒に乗るのをあきらめ、私より身軽の人と同乗した。一応ことわってから乗ったが、それでもなんとなく気がひけた。
 外套に照らされた水路のみなもとその周りに立ち並ぶ家々の明かりがロマンチックであり、また、時折そこに住む人々の生活が垣間見れて情緒豊であった。夕食を囲む団欒には、子供と年寄りの姿を多く見かけた。
 私は、高度成長期の中国では働き手は忙しいのではと憶測した。
 三輪車はスリル満天である。混雑する交差点も車と同じ様に道路を走り、しかも運転する人は左右、後を振り返ることなく突っ走る。乗っている人は、たまったものでない。すぐ横に車が接近する。乗客からは悲鳴とも思える声が聞こえた。もしぶつかったらと思うとぞーとした。と言うのも中国では信号機があっても、ルールが守られるとは限らないからだ。
 ホテルまでの道のりは、かれこれ4,50分かかっただろうか。汗をかきながら目もくれずにペダルを漕ぎ続ける運転手に申し訳ないと思いつつ、私は夜の街を楽しんだ。夜店で買い物をする人や道端で会話する人など,その土地に住む人々の日常が風と共に飛び込んできた。その心地よい風は、その人々と同じ空気感を漂わせた。
 
 
 
 
 
 
 

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