私は、トルコに行く前からハマムという浴場に入りたかった。ハマムは、500年以上前からトルコ人の生活に根ざした大衆浴場であると言う。
私は、店の入り口に立つ人に案内されて恐る恐る地下に降りた。その中は薄暗い広いドーム型のロビーになっていて大きなソファーが置いてあった。その光景は昔の華やかな時代を彷彿させる。その周囲に小さな個室が2階にも並んでいた。扉は、幼少時代の家屋でみられたような木枠にガラスがはめこめられた粗末なものだった。私は、パスポートなどの貴重品をどこに置いたらいいか、手振り身振りで訪ねたら、扉に南京錠がついているから安心だと言わんばかりの手振りであったが、私は少し不安を感じた。
このハマムは1475年に建てられた物で織田信長が天下統一をする前の出来事であるから驚く。