陽朔から三江方面に向かった。まもなくガイドさんのアナウンスがあった。「どなたか携帯電話を忘れた方いませんか?」あっ、私だ。すぐさま答えった。常日頃、携帯を目覚まし代わりに使っていて、いつも海外旅行に持っていく。あわただしい朝の支度時、つい枕元に置いていた白い携帯がシーツの白に隠れて、見過ごしてしまった。それにしても私の携帯は、日本でしか使われていないガラケーだが、よく携帯電話と解ったものだ。最終宿泊予定の桂林のホテルまで届けてくださるとの返事を得た。本当に良かった。
車窓から、小さな風雨橋がみえた。中国の田舎では、風雨橋を社交場としてに使っているようだ。夏は風の道になり涼しいと言う。
国宝の程陽風雨橋の駐車場に着いた。バスは私たちの一台だけだった。まだまだ道路事情が悪いためなのか、途中、高速道路の工事現場を見かけた。5年後はどうなっていることだろう。さぞ観光化に拍車がかかるのではないだろうか。タイの奥地で少数民族の村を観光したことがあるが、危険をともなわない特別保護地での観光で、今一その人たちの生活感が解らずがっかりしたことがあった。ここでは生活そのものを垣間見ることができる。もう少しゆっくりとその人たちと時空を共にしたい。
三江のホテルは、世界一と言われる三江鼓楼の隣にあり、三江広場に接する中心にある。今回の旅行は三江鼓楼が観光になってないのが不思議である。ライトアップした鼓楼そして朝の鼓楼は、スケールの大きさで見ごたえがある。フロントにあったパンフレットに三江風雨橋の写真が載っており、ガイドさんに道のりを聞き、夕食後に、私と相部屋になった写真好きの人と関東から参加した女性の3人ででかけた。道はよくわからないので川沿いに道らしき道でたどり着いた。海外旅行の醍醐味は、街歩きもある。NHKで海外の街歩きをよく見るが、思いがけない街の様子が見えて楽しい。
ライトアップした三江風雨橋は、とてつもなく大きく、水面に映る光の反射は綺麗だった。