goo blog サービス終了のお知らせ 

疾風の帰り径

BROACHに存在した「疾風の通り径」を移行しました
ブログ内リンクが以前のまま、画像が移行出来てないものは、修正予定

なんだかなぁ

2008-09-02 06:31:31 | Camera
 夕べ風呂から上がってテレビを見たら、辞任表明の特番が始まったところでした。
 最初に感じたのは、ああ日本中の放送局がばたばただろうな、無駄なエネルギーだよねということでした。仕事だからしょうがないけど、あんな男のために、番組を中断したり中止しなければならないのはむなしいですよ。私たちだけではないでしょうが。振り回されるのは。

 政治家になるべくして生まれた安倍や福田が、望んでなった日本のリーダー。その志を1年以下で挫いてしまう何か、足を引っ張って潰すシステムがあるのでしょうね。一方的に本人たちが無責任だと言い放ちたくは無い思いです。出来ると信じて就いたポジションでしょうから。

 泥沼です。与党も野党もだめ。
 求心力を持った人がいれば、それがどこから出て来るとしても、政権を取れるかもしれない大きなチャンスのような気がしますね。
 でも戦後の日本の教育・社会にどっぷりつかった人にはもう無理かもしれないなあ。

 しかし見事にNHKだけがニュースをやってる時間に発表って偶然???


 ところで、α300やら、D90、EOS50Dと使いやすそうデジタル一眼が続々発表されていますが、私が注目した最近の新製品はこれ



 Nikon Coolpix P6000
 ギザ格好良いですね、惚れ惚れします。
 GPS内蔵で撮った場所まで記録されるのですよ。性能もデジ一並み。



 それからコンパクト系だったらこれ
 春にR8が出てそのグッドデザインとコストパフォーマンスの良さにびっくりしたら、もうR10ですよ。Ricohさん



 お奨めです。

クラシックカメラマン41

2008-08-28 05:31:46 | Camera
080823_0322~0001-0001.jpg


 FUJlCA 35Auto-Mというカメラです。
 携帯から送信テストしてみましたが、横位置で撮った写真を90度回転してアップすると、レターボックスになってしまいます。レタボ。メタボではありません。

 そうすると縦位置で撮るしかありませんね。

 今日はこれから朝の新幹線こまちで大曲まで行きます。久々に旅日記をアップしますね。

 と言うのが23日土曜日の最初の記事だったのですが、これだけではこのカメラが可哀想なので、あらためて特集です。



 1962年発売のAuto-M、いかにもフジカというデザインです。
 一応距離計連動なんですが、どうもこのトイカメラっぽい形状が心の琴線に触れず、うちにはこの1台だけ。



 ところがこいつ、なかなか優れものなんですね。フジフィルムのホームページからの無断抜粋。

フジカ35オートM
 次いで,1962年(昭和37年)3月,当社は,これまでのEEカメラの壁を破った世界最初の複式プログラムシャッターを装備した“フジカ35オートM”を開発し,国内と海外同時に発売した。
 これまでのEEカメラは,シャッター速度をセットしてシャッターを切れば自動的に絞りが決定される方式か,被写体の明るさに対応してあらかじめプログラムされた一組の絞りとシャッター速度が自動的にセットされるプログラムシャッター式の機構であった。
 しかし“フジカオートM”の複式プログラムシャッター機構は,シャッター速度がどこにセットされていても,まず絞りが調節され,絞りだけで調節しきれなくなるとシャッター速度が自動的に調節されて適正露光が得られるもので,EEカメラでありながら5種類の異なったプログラムを自由に選ぶことができる。AE(Automatic Exposure)カメラとも呼ばれ,国内市場はもちろん,海外市場でも好評を博した。




 ほかに変わっている点は、上の上の写真を見てもわかるとおり、フィルムリワインド(巻き戻し)ノブが左側面についてるし、巻き上げノブは下面。
 これは位置と言い形状と言い、Kodak Retinaの真似です。どちらもフィルムメーカーなのは偶然?



 フジノンレンズ4.7cm/F2.8



 あまりにも普通ですが、FUJINONはいまや世界中の放送局の御用達レンズ。侮れません。

 下面巻上げつながりで今日はもう1台。



 Ricohの"35"DeLux レンジファインダーカメラです。



 こちらは1957年発売ですから私とほぼ同い年か。
 なんとホットシューが付いているのです。今とは規格は違うと思いますが、1950年代と言えばライカがやっとフラッシュシンクロ機構を取り入れた時代にもうホットシューです。

 そして下面巻上げ。



 Fujicaとは違う場所異なる向きですね。



 通常はレンズの下に折りたたまれている大きなレバーをおもむろに引き起こし、左手の人差し指か中指で向こう側、外側に引っ張る感じで巻き上げます。大袈裟。



 レンズは4.5cm/F2.8のリコマットレンズ、F2が付いたものもあるそうです。



 いろんな工夫があるものですが、こんな工夫のできた会社が今も生き残って繁栄しているのかもしれません。

クラシックカメラマン40

2008-08-20 07:35:49 | Camera
 今週末は大曲に花火を見に行くことになったのですが、河原でキャンプなんです。先発隊が木曜夜に行って場所をキープしてくれます。
 私たちは後発隊。前から買おうと思っていた1-2人用のミニテントをゲット。部屋で組み立ててみました。



 室内は200x110cmこれで二人寝れるのでしょうか。

 今日は再びAiresカメラです。



 35ⅢⅢcについては紹介済みでしたが、今日はこいつら



 35ⅢsとViscountです。
 どちらもレンズシャッター式。
 まずは、1958年発売の35Ⅲs、露出計が付いた分、妙に縦に大きくなりました。



 45mm/F1.8レンズが付いたレンジファインダーカメラです。



 巻き上げノブの戻りが悪いし、露出計も動いていないようです。



 そしてViscount、ヴァイカウントと読みます、子爵という意味ですね。1959年発売です。



 こちらは露出計はありません。Ⅲcの後継機ですかね。



 45mm/F1.9 のレンズが付いていますが、テレコンバーターもあるようで、ファインダーには望遠のフレームも常に出ています。



 一応動作はしているのですが、ファインダーの中のブライトフレームが少しこけています。

クラシックカメラマン39

2008-08-19 05:25:56 | Camera
 CAMERA INDEX更新しています。
 まだ記事を書いていないカメラも名前だけは載せていますので、よろしく。

 最近はドラマを全く見なくなったので、詳しくないのですが、「ドクターヘリ」と言うの、やっていますか?
 関係ないと思いますが、最近良くヘリが大学病院の屋上ヘリポートに降りてきます。



 ケータイの電子ズームMax。私が月に何度か見るくらいですから、実際かなりの頻度なんでしょうね。

 今日はこんなカメラを紹介します。



 大森にあった日本光測機工業というシャッターメーカーが作った、TARONというカメラです。トロンではありません。ジロンやサブロンでもありません。タロン。



 1957年製のTARON Ⅲ、露出計なしのレンズシャッター、レンジファインダーカメラです。レンズ交換も出来ません。



 なかなか良く出来たデザインです。
 特にレンズが



 ライカのスクリューマウントレンズ風。擦り切れ方まで良い雰囲気です。
 そして、見てください



 美しい10枚絞り羽、素晴しい。

 デジカメが無い世の中なら、ぜひ常用で使ってみたいカメラです。



クラシックカメラマン38

2008-08-17 05:28:13 | Camera
 昨日今日の仙台は曇り時々雨、昨日も25度ぐらいまでしか気温が上がらず、今朝は肌寒いほどです。もう秋。

 昨日の伊調千春の決勝戦、相手のカナダ選手は素晴しく強かったと思うのですが、アナウンサーも解説者も相手のことは触れません。全く不思議な中継でした。視聴者は不幸です。

以前CanonのレンジファインダーカメラⅣSbを紹介しましたが、このカメラ以降もⅤ、Ⅵ、ⅦまでCanonのレンジファインダー機は引き続き生産されました。
 もちろん全てバルナックライカと同じスクリューマウントですから、ライカのレンズも使えます。シャッターはフォーカルプレーン。
 1953年発売のⅣSbはライカのM3と同時期のモデルですが、形状はそのモデルチェンジ前のモデルⅢfに似ています。強いて利点を挙げるとすれば、ファインダーがひとつであることです。Ⅲfまでのライカは距離計用のファインダーが独立していたのです。
 Ⅴ以降はライカM3に対抗できるファインダーである必要がありました。

 ちなみにライカがⅢfからM3に変わった後、Ⅲfのあとを継ぐのはキャノンだという気概がⅣと言う機種名に込められているという説もあります。



 上は左上からL2、L1(いずれも1957年発売、Ⅴのバリエーション)、1959年発売のP(Ⅵの廉価版)、手前が1961年発売の7です。この時代非常にバリエーションが多いのです。

 古い順に行くと、まずL2とL1



 これは、Ⅴ(=5)の世代です。ⅤがCanonのレンジファインダーでもっとも種類が多い機種で、ⅤT、ⅤTdelux、ⅤL、ⅤL2、L2、L1、L3というモデルがあるようです。
 Tが付くのはトリガタイプといって、巻上げが右上のノブではなく、底面にあるモデルなんですが、その他が特に難しい。→ここに見分け方が出ていました。



 うちのはL1とL2です。



 シャッターが1/1000まであるほうがL1です。
 Ⅴのファインダーは上に切り替えがあり、全視野が35mm、50mm、RFに切り替えられます。RFというのはレンジファインダー距離計用で、中心部分を拡大してみることが出来、精密なピント調整を可能にするのですが、まあ使いません。

 Ⅵのシリーズには、Ⅴと同じように、ⅥL、ⅥTがあるのですが、なかなか入手できません。
 Ⅴと大きな違いはシャッターです。Vまではバルナックライカと同じように2つのダイヤルが使われていましたが、Ⅵからはひとつのダイヤルで、全てのシャッター速度を選べます。

 うちにあるのはPという廉価版。ⅤシリーズのL3に相当するモデルです。ポピュレールのPですね。



 おそらく出回っているCanonのレンジファインダーでは次の7とともに最も多く、一番安く入手できるものです。
 安くするために、ファインダー切り替えは無く、35mm視野内に50mmと100mmのフレームが常に見えます。



 シンプルだけど使いやすそうなカメラです。

 そして Ⅶ、セブン、7



 なぜか7からローマ数字でなくなります。謎です。
 露出計が付いて大きくなりました。ライカのM5みたいです。



 ⅣSbと並べてみました。



 ファインダーはそれまでの視野全体が変化するものから、ライカのMシリーズのように、ブライトフレームが変わる方式になりました。しかしMシリーズみたいにレンズを交換すると自動的に変わるものではなく、手動です。

 このあと7は1965年にCdS露出計を備えた7Sが出て、キャノンのレンズ交換式レンジファインダーカメラは終焉。CANONは一眼レフのFTそしてF1へと方向転換していきます。しかしこのレンジファインダーカメラボディの八角形スタイルは一眼レフになっても受け継がれているのです。

 ライカはM3からM7まで50年かけてゆっくりモデルチェンジを進め、M8はついにほぼ同じ形状、同じレンズマウントを維持しつつデジカメになりましたが、キャノンは一眼レフに転換した後ももう一回、オートフォーカスに対応するためレンズマウントを刷新し、EOSシリーズを世に出しています。

 じっくり製品を熟成させていくLEICAの方が好きだし、1950年代はCANONよりLEICAの方が大きな会社だったかもしれませんが、現在の格差は言うまでもありませんね。

クラシックカメラマン37

2008-08-15 08:03:53 | Camera
 昨日の帰り道



 八木山ベニーランドが、この時期だけナイト営業中です。
 観覧車ですね。このあと花火も上がります。

 今日もカメラネタです。



 GELTO DⅢ というカメラです。 フルメタル



 シャッタースピードも絞りもレンズ周りに集中しています。前玉周りのレバーは左がシャッターチャージで、右がシャッター。
 名前も雰囲気もドイツっぽいのですが、日本製です。



 戦前からカメラを生産している、高橋光学、後に東亜光機、さらに新和精機と名を変え、今はどうなっているかわからないメーカーの製品。
 なんと50cmまで寄れるのですが、距離計はありません。



 今はまず見られない、ベスト判、3x4cmのロールフィルムを使うカメラです。
 大きく見えるかもしれませんが



 意外と小さく、最近のデジカメと同じくらいなんです。
 珍しく天蓋をはずしてフィルムを装てんするスタイル。



 ボディの厚みは1mm以上



 ソリッドでヘビーなカメラです。
 レンズも外れますね。50mm/F3.5



 交換レンズもあるのでしょうか。

 いろいろ検索をかけているのですが、どうもこれと同じモデルが見つかりません。
 一般的にDⅢというとこんな感じ(以下他人のHPから写真無断借用)



 色が違います。おまけにこのモデルは裏蓋と底が一緒にスライドして開くみたい。
 似ているのは



 ただのⅢというモデルなんです。でもやっぱり色が違う。
 ひょっとしたら、パーツを集めた二個一、三個一かも。それとも珍品?

 推定では1950年ごろの製品でしょう。

 シャッターは下りますが、天蓋のストッパーとレンズ鏡胴が壊れています。

 フィルムも売っていないし、撮影はできそうもありませんが、撫で回しているだけど楽しいごついカメラです。

クラシックカメラマン36

2008-08-13 07:11:43 | Camera
 昨日の女子柔道、谷本の決勝一本勝ちは見事でした。柔道はこうでなくちゃという見本のような勝ち方。まあ柔道の試合はオリンピックのときしか見ない私にはこれ以上は語れませんが。

 またカメラネタです。

 戦前から1960年代まで、ワルツ商会という会社があったそうです。時々入手するクラカメにWALZの銘が入ったフィルターが付いていたりするので、今だとKENKOのような会社だったのかもしれません。

 

 そのワルツ商会の、WALZ 35-Sです。1957年製。
 レンジファインダーカメラで、露出計は付いていません。

 レンズは日東光学のSコミナー48mmF1.9と豪華。



 自前のレンズじゃないのに構成図までカメラの上に彫刻してあります。

 専門メーカーではないけどがっちり、しっかりしたカメラです。



 ワルツといえば、私がすぐに思い浮かぶ曲は一曲だけ。
 美しく青きドナウ

 1982年、仕事で行ったウィーンにヨハンシュトラウスⅡ世の像がありました。



今回もWIN WIN

2008-08-12 08:08:51 | Camera
 先週、オリンパスとパナソニックが、マイクロフォーサーズという新しいデジタルカメラのレンズマウントを発表しました。
 使用する撮像サイズはこれまでと同じフォーサーズ、4/3インチ、35mmフィルムの1/4なのですが、これまでのフォーサーズマウントが一眼レフ用だったのに対し、マイクロフォーサーズは一眼用ではありません。
 一眼レフはレンズの後ろにミラーボックスがあるため、フランジバックが長くなり、広角レンズが大きく、望遠レンズが長くなってしまうという性格があったのですが、今回の規格はこのフランジバックを、およそ半分にしたのです。
 レンズ交換式コンパクトデジカメが出てくるのでしょう。

 ライカで言うと、これまでのフォーサーズが一眼レフであるRシリーズ用だとすれば、マイクロフォーサーズはMシリーズ用みたいな位置づけ。
 わくわくしてきますね。

 パナソニックのデジカメのレンズはライカブランドですから、当然ライカもこのマウントに賛同してるわけです。さらにシグマも。
 楽しみ。

 オリンパスのPen Fマウントレンズも使えるようになるかもしれませんね。

 カメラといえば先日来、ケータイのカメラが起動しなくなってしまいました。ムービーやバーコード認識は動くのに、普通のカメラだけ駄目。最後に使ったときに最大サイズ1280x960にしたのがどうも直接の原因だったような気がするのですが、起動しないことには元に戻せません。
 買ってちょうど1年、バッテリーの持ちも悪くなったし、とか後ろ向きな理由もありましたが、欲しいケータイの在庫が最近減ってきたみたいなので、買い換えることにしました。
 機種は前にもここで紹介したカシオの端末です。最新の夏モデルではなく、いっこ前、2008年春モデルですね。



 前にも紹介したとおり、28mm相当のレンズが付いて、510万画素、10cmまでのマクロつきAFの防水EXILIMケータイです。



 これまで使っていたMEDIASKINもワンセグが観られたのですが、アンテナ代わりのイヤホンケーブルを繋がなければなりませんでした。
 おまけに最近はTVを見るためのアプリが立ち上がりません。これも買い換えた理由。



 あと、私がモノを買うときに、大事なこと、それは色です、外装色。
 W61CAにはグリーンメタがあったのでした。

 土曜日9日、仙台ヨドバシに行ったら、白だけしか残っておらず、東口のauはイエロー、ゴールド、白があったものの、グリーンはなし。
 帰宅してあわてて電話で調べたら、北仙台のauも白だけだったものの、一番町auにグリーンがありました。灯台下暗し。

 ちなみに端末価格はヨドバシが一番高く、東口auが再安、一番町は平均値でした。



 フリップ式は本当は好きではないのですが、この端末がえらく評判が良かったので決めました。
 MEDIASKINよりさくさく動きます。
 使い始めてから不安になったのは、閉じた状態で着信を示すランプが見当たらないこと。液晶画面も外には無いし。
 そうしたら



 おお WIN の文字が七色に光るのでした。

 北島の勝利を祝っているようです。



 オグシオは残念でした。
 潮田は可愛いけど、前田もなかなか。

クラシックカメラマン35

2008-08-05 06:00:00 | Camera
 今日はいよいよ仙台七夕花火
 昨年はこんな感じでした。花火の写真はむづかしいですね、特にカメラ任せの私には。


 ライカの一眼レフ、陽の目を浴びないカメラの代表格です。特に初期のもの。



 右から、Leicaflexのスタンダード、SL MOT、SLです。
 評判はよくありません。

 スタンダードは1965年発売の、ライカ初の一眼レフ。
 一眼レフなのに、ピントを回したときファインダー内で、その変化が見えるのが中央の小さい円内だけ、全面マットですらないのです。



 つまりこの円の周りは常に、普通に見えるわけで、レンジファインダーカメラみたいな一眼レフファインダー。
 露出計もTTLではなく、外に窓があるタイプ。



 変なカメラです。



 SLになってTTLになり、ファインダーも改善されました。



 白いSL と 黒いSL MOT
 同じカメラですが、MOTは下面にモータードライブを噛み合わせるメカが付いています。



 ずっしり重いカメラたちです。



 1960年代後半から70代前半までこのLEICAFLEXシリーズは生産されました。このあとSL2というモデルを最後にオリジナルライカ一眼レフは姿を消し、R3からR5以降に至るシリーズは、ミノルタの一眼レフの技術が大幅に投入されました。

 当時ライカはM3,M2,M4で一世を風靡しており、FLEXシリーズの関係者は社内で肩身が狭かったそうですが、レンジファインダーカメラで大成功を収めつつも、同時に一眼レフも開発生産していた哲学はやはり半端ではありません。
 カメラは当時の日本製の一眼レフと比べても決して使いやすいものではないし、重いし、大体壊れていると言われるほど、信頼性も高くありませんでした。



 しかしこの一眼レフ用レンズ、Rレンズの性能はレンジファインダーカメラ用レンズを凌ぐものがあると言われていて、Rレンズを使うために、泣く泣く使いにくいLEICAFLEXを手にしたカメラマンもいたそうです。
 使いにくい、壊れやすいと言っても、これもライカ。M3と同じ素材、同じ生産技術で作られた、美しい器械です。



クラシックカメラマン34

2008-07-29 06:39:20 | Camera
 昨日は北陸が大変だっただけではなく、近畿地方も大雨になりました。
 都会の河川、どうせコンクリートで固めるなら、親水公園にするのは良いことだと思っていましたが、悲惨です。
 中小河川は国土交通省ではなく自治体の管轄だと思いますが、安全に遊べるよう、警報システム等を設備して、何とか公園は維持して欲しいものです。

 前にROBOT ROYALを紹介したことがありますが、今度はROBOT RECORDERというカメラです。どちらも同じゼンマイ仕掛け。



 RECORDER24とROYAL



 一目で違いが判りますね。
 RECORDERにはファインダーと距離計がありません。

 やはり戦闘機用と思いたいところですが、このカメラがドイツで生産されたのは1960年ごろ。ドイツでは飛行機は生産されていない時代。産業用なのでしょう。

 試しに手元にあるファインダーを付けてみました。



 さまにはなりますが、



 シャッターが押せません。
 別のファインダーは



 装着することすら出来ませんね。

 今度は距離計



 スターウォーズに出てきそうな風貌です。
 この組み合わせもシャッターが押せませんでした。

 専用アクセサリーを買わせる戦術でしょうか。メルセデスやBMWに通じるものがありますね。



 レンズはSchneider-Kreuznach製のXenar45mm/F2.8。交換可能です。

 ROYALと違って、なぜかこのカメラは連写ができません。
 せっかくのゼンマイ仕掛けなのに、単写のみ。
 さらに、フィルムの巻き戻しもできないのです。行ったきり。受け側のスプールに巻き取って、フィルムをカットして、現像に持っていくしかないのかな。



 ずっしり重い、存在感のあるカメラです。

さらなる物欲?

2008-07-26 06:30:09 | Camera
 ちっとも雨の降らない爽やかな梅雨が明けたと思ったら、連日雨や霧でじめじめじめじめする夏がやってきました。

 それでも今日明日は勾当台公園で夏まつりをやります。ぜひ遊びに来てください。
 今日の目玉は、しょこたん、しゃこたん? 積丹? 人は集まるのでしょうか。
 11時開園、夜8時過ぎまでいろいろやっています。

 ところで、デジカメの世界、またまた注目の新製品が出てきました。(写真は全てWebからの無断借用)

 まずはLUMIXのDMC-FX150



 1400万画素、28mmから100mm相当までのズームレンズにこのデザイン。もちろんいまどきのカメラについてるもんはすべて入り。すごいですねえ、と思っていたらもっとすごいの。

 同じLUMIXのDMC-LX3



 クラシカルなデザインがたまりません。
 1000万画素だけど、ついに24-60mm相当の超広角ズーム、それもF値が2.0-2.8ですよ。その名もVARIO-SUMMICRON。
 液晶も3インチ。すご過ぎ。

 さらにさらに



 光学ファインダーやら、革製の速写ケースやらはじめから用意されています。 

 うーーーーん。そそられますなあ。たぶんOEMでLEICAヴァージョンが出るでしょう。

 おまけ
 リコーからもこんなニッチなおもしろカメラ。G600



 こちらは28-140mm相当なんですが、防水です。おまけに1.5mから落としても大丈夫だし、ストロボも普通のカメラより強力。バイクのハンドルに取り付けるには最適ですな。

クラシックカメラマン33

2008-07-25 06:51:08 | Camera
 クラシックカメラが趣味といえば、ライカですね、と言われるほど、ライカは世界のカメラ収集の中心です。
 ATOKでは時々来夏と変換されますね。

 とにかく高いので、じっくりヤフオクで品定めしながら、時々入札しています。半年前ぐらいはeBayのほうが安かったように思うのですが、だんだん差が縮まって入るような気がします。市場原理ですね。

 これは最近ヤフオクで競り落としたⅡfと、およそ20年前にドイツのどこかのカメラ市で値切って買ったⅢcです。



 大体同じ値段ですから、その間にライカバブルがあったとはいえ、ほぼ適正(?)な価格に落ち着いているようです。

 1952年製のⅡfと、1950年製のⅢc。



 バルナックライカはgまであるのですが、eは無いし、dはほとんど作られませんでしたから、cとfはモデルチェンジ前と後の機種になります。
 ⅡとⅢの違いはスローシャッターの有無。バルナックライカは、スローシャッター1/30秒以下を使うときには上面のシャッターダイヤルを30-1に合わせてから、前面にあるもうひとつのノブで1/30から1秒までを選択するのですが、Ⅱにはこのノブがありません。蓋がしてあります。機構的な都合でこうするとコストがかなり下げられるようです。



 fとcの違いはフラッシュ用の端子、いわゆるシンクロ接点ですね。
 fからフラッシュが使えるようになったのです。

 そのためのツマミがシャッターダイヤルの下にあります。



 クラカメでは、まずフラッシュ撮影をしない私には、関係ない機能なんですけど。

ベルリンに行きたい

2008-07-23 06:33:06 | Camera
 先週、メタボ対策ともいえる、動機づけ支援の指導について書きました。
 早速受診しようと、ドックを受けた病院に電話したら、まだ指導の準備が出来ておらず、いつから始められるか未定ですだって。街中にある、仙台では結構メジャーな病院なんですけど。
 金儲けにならないからやらない、とかいうんじゃないだろうね。

 今朝の仙台も霧の中、五里霧中です。五里どころか視界100m。

 科学技術好き向けのホームページに「WIRED VISION」というのがあります。
 風力発電ネタでたどり着いたページなのですが、最近のニュースでベルリンのドイツ技術博物館の写真レポートというのがあります。(以下の写真はWIRED VISIONから無断転載)
 こんなものが展示されているらしいのです。



 すごいですね、ライカかなあ。ICは日本製か?
 レンズ単体もあります。



 使えるレンズだったんだろうなあ。
 シャッターも単体です。



 ほかにもドイツの機械技術の粋が展示されているようです。
 博物館のHPによると1982年創館。どうも最初は交通系の博物館だったようですね。
 1982年といえば私が西ドイツに赴任した年。西ベルリンにも何度か仕事で行きましたが、こんな博物館があったら行きたかったなあ。

 1990年に帰国して以来、ドイツどころか、ヨーロッパには一度も足を踏み入れていないし、パスポートも切れてしまった上、最近は東京に行くのも面倒くさいのですが、ベルリン、行ってみたくなりました。

クラシックカメラマン32

2008-07-20 10:15:15 | Camera
 今日はマミヤ光学のカメラを紹介します。

 私のコレクションの中心は、自分と同じ世代1950年代製の35mmレンジファインダーカメラ。
 フォーカルプレーンシャッターと、レンズシャッターカメラは問いません。

 前回紹介した、Retinaや、3回ぐらい前の、Konicaシリーズと共にずっぽり嵌るのがこの、レンズシャッターカメラシリーズです。



 MAMIYAは戦前に出来たカメラメーカー。

 まずは1957年発売の、MAMIYA 35Ⅲ



 名前も形も、バルナック型ライカの影響を強く受けていますね。



 レンズは48mm/F2.0。
 レンズ交換は出来ないし、露出計も付いていません。シンプルなカメラです。

 SMのマークは、創業者の間宮精一さんのイニシャルでしょうか。



 そして、1959年発売の、Auto-Metra



 変わったグリーン革装です。レンズは48mm/F1.9固定です。
 露出計つき



 メカニカルで、良い雰囲気ですね。
 変わったところでは、底にこんなインジケーター。



 フィルムを入れ、ローディングされると



 赤くなるのです。単純だけど優しい仕組み。Auto-Metraシリーズだけに付いています。

 そして同じ年発売の、Auto-Metra 2



 いやーーーカッコいい。
 男っぽいデザインです。
 レンズは48mm/F1.7固定。露出計つき。



 このフード、ライカの真似ですが、隙間には理由があるのです。
 レンジファインダーカメラのファインダー、レンズがでかいと右下が蹴られるというか、見えないんです。フードをつけると見えない範囲がさらに広くなってしまいます。
 それを防ぐのでした。



 レンズ交換は出来ないけれど、写真好きのお父さんのための、良いカメラです。



 次は1960年発売の、Auto Delux



 だいぶ近代的な雰囲気になってきました。
 レンズは48mm/F1.7。露出計つき。



 前玉を回すとシャッターの前の部分だけ外れるので、レンズ交換が出来るようです。
 このカメラにもSMマーク



 露出計窓にメーカーの名前「SEKONIC」が入っています。
 フィルム巻き取りノブが下面にあるところと、裏蓋の開き方がちょっと変わっていますね



 巻き上げのとき、きちんとフィルムが送られていることを示すインジケータが付いています。



 このカメラだけですが、優しい工夫です。

 最後に、1961年発売の、Ruby Standard



 レンズは48mm/F2.0固定。露出計つき。



 典型的な中級機、質実剛健なMAMIYAのカメラです。

 MAMIYAはその後、なぜかオリンピック釣具と合併したり、いろいろありますが、今でもカメラを作っています。(以下はマミヤのHPから)



 主に中型カメラですね、デジカメもあります。

 こんな弾けた限定版も。



 頑張って欲しいものです。

クラシックカメラマン31

2008-07-12 07:04:27 | Camera
 夕べの仙台、イーグルスの試合が終わった後、夜中は今年の梅雨初めての大雨でした。
 朝方は派手な雷も。どこかで被害があったかもしれません。

 でも夜明けとともにそれも収まりつつあり、鳥の囀りが爽やかです。

 今日は私がクラシックカメラの世界に入り込んだきっかけ、最初に入手したカメラを紹介します。



 KODAKのRetinaというカメラシリーズです。
 うちには4台あります。



 KODAKといってもドイツ製です。     (バックのオブジェが気になる方はこちらへ) 元々、ポルシェやメルセデスと同じ、シュトゥットガルドにあったNagelというカメラメーカーを、米国のKODAKが1928年に買収したのです。このドイツコダックはいろんなカメラを生産しましたが、KODAKはもちろんフィルムメーカー、ライカから発生した35mmパトローネ入りフィルムに目をつけ、この商品を売るために、自ら生産したカメラシリーズがRetinaなのです。KonicaやFujicaと同じですね。

 Leicaが35mm映画用フィルムを、スティルカメラに使用することを一般化し、それを他社が追随、パトローネ入りフィルムが考え出されて写真が大衆化していく流れに、大きな影響を与えているカメラともいえます。

 最初に生まれたRetinaは1932年発売。昭和7年ですね。



 うち3台はRetinaが代名詞でもある、フォールディングタイプ。折りたたみ式です。
 Retinaという単語は、網膜という意味ですから、この蓋は瞼ですね。
 ピントをINFに回し(一番レンズが引っ込む方向)上と下のポッチを押すとロックがはずれレンズがたたまれます。カメラが眠りに就くのです。



 この美しく磨かれたレンズベースは、アルミの削り出しでしょうか、輝きを失っていません。
このレンズベースの後ろには蛇腹もあるのですが、表に出ないので、傷つく危険もないのです。
 今うちにあるのは全てRetinaⅢなのですが、ドイツにいる頃はⅡcも持っていました。



 ⅡもⅢも距離計連動式かつレンズ交換可能なレンズシャッターカメラという点では同じなのですが、Ⅲには露出計が付いています。

 Ⅲにはまず、ⅢcとⅢCがあります。小文字と大文字。



 外観で言うと、距離計の窓の大きさが違います。マニアは小窓、大窓と呼び分けます。

 小窓のⅢcは1954年発売。
 ファインダーが50mm専用なので、広角と望遠レンズを使うときは外付けのファインダーが必要です。



 キッチュなデザインですね。



 シリーズ共通ですが、フィルムの巻き上げレバーは底面にあります。



 変わっていますが、なかなか使いやすい場所です。

 大窓のⅢCは、1958年発売、ファインダー内に3種類のレンズの画角が表示されるので、外付けは不要です。



 交換レンズはこんなケースに入っています。当時はNikonもこんなでしたね。



 レンズシャッター式カメラは全レンズをはずすとフィルムが露光してしまうので、レンズ交換はシャッターの前側のみで行う必要があります。



 ですからシャッターの後群は共通で、前群を交換という複雑な設計をしなければならず、50mmと35mmの違いだけなのにこんなにサイズが違ってしまうのです。



 それから、うちにⅢCが2台あるのは、レンズが違うためです。
 1台がローデンシュトック社のヘリゴン、もう1台にはシュナイダー社のクセノンが付いています。



 当然レンズの設計が異なりますので、前群だけを交換できる構造上互換性がありません。
 レンズシャッター式のカメラで2種類のレンズシステムが選べるカメラも珍しいと思います。
 まあ両方持ってる奴も普通ではありませんね。

 フォールディング構造のカメラ、携帯には便利ですが、構造が複雑でコストがかかったのでしょう。
 ⅢCと同じ年におそらく廉価版として発売されていたのが、ⅢSです。



 カメラ本体はⅢCより大型化しています



 しかしリジッドにしたことでレンズの設計がしやすくなったのでしょうか、交換レンズは小さくなりました。



 もちろん携帯性が悪くなったことは言うまでもありません。



 RetinaⅢCはこの時代に最後まで生産された35mmフォールディングカメラとして名を残す銘機です。

 ⅢSはありふれた普通のカメラになってしまいました。このあとドイツ製のレンズシャッター式カメラには目立つものが生まれていないように感じます。

 ライカやニコンのような派手なフォーカルプレーンシャッター音も心地が良いのですが、Retinaのおとなしい「チッ」というシャッター音にも捨てがたい味があります。