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杉板の柔らかい事は欠点なのか?

Sugiyuka_02


昨日、電話で 杉板の事について問合せをいただきました。

「杉板の表面処理して少し硬くしたものがあるけれど、どう思うか」

という事でした。

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熱圧ローラー処理という方法があります。どんなものかというと・・

ものすごく大雑把な言い方すると、高温のアイロンでぎゅっと押しつけながらアイロンがけしたイメージ。

力いれてアイロンかけたら生地は ピーン としたが てかった という事・・・と言っていいのか?

熱圧ローラー処理された杉板は、表面に硬さが出てツヤもある 状態になるそうです。

現物を見た事があったような、ないような・・・。

ネットで見ていると、「杉なんだけど、ヒノキのような硬さがある」 と表現した大工さんの言葉がありました。


杉板は、柔らかい事が欠点なのだろうか?


なんでそんな処理をするのかというと、みんな 「杉板は柔らかいから、傷やへこみがつきますよ」 と言うから。

だから杉板の柔らかい事が 欠点 になって、それを克服して 付加価値 を付けるためなんだと思います。

「柔らかいから・・・」とは私も言います。「こんなになるとは思っていなかった」と1年後に言われてもどうしようもないので最初に言ってます。

でも、柔らかい事が欠点というよりも、「柔らかいからこそ・・・」という部分が、杉板の良さだと思っています。

  柔らかいからこそ・・・ 歩くのに負担が少ない。

  柔らかいからこそ・・・ 温かみを感じる。

同様に杉板というのは、、、個人的なイメージかもしれませんが、洗いざらしのシャツ みたいな、サラサラ感があります。

表面処理するとそれもなくなっちゃいます。

  サラサラ感があるから・・・ 裸足になりたくなる。

  サラサラ感があるから・・・ ゴロンと横になりたくなる。

ちなみに、猫も、杉板の床は気に入ってくれるそうです。

( 全部施主が言ってます ⇒  杉の床の暮し )

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そのままがいいか、表面処理したほうがいいか、 というのはなんとも言えません。

でも、はっきり言ってくれと言われれば、そこまで(表面処理)して傷やへこみを心配するなら、杉じゃなくていいんじゃないの、という返事をします。

「ヒノキのような硬さが出た」と言っても、ヒノキだって針葉樹ですから、広葉樹の硬さとはぜんぜん違います。

ウレタン塗装など、表面に硬い塗装をするという事はあるけれど、そこまでして針葉樹、もっと言えば、無垢材を使う必要もないんじゃないかな~ と思います。

どうゆうふうに考えるかは、価値観でしょうね。

私は・・・人の体だって傷つきもするし歳をとるように、

家の材料だって同じだし、そうゆうものを使いたい、と思うのです。

メンテナンスフリーなんてあり得ないし、呼吸も変化もない材料で作られた部屋に居ると思うと、息苦しくなるような気がしてしまします。

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電話で質問された方は、そうゆう話ではなく、「 表面処理をどう思うか 」というだけの話なので、「 そこまでして杉を使わなくてもいいのでは・・」 と答えました。

その人がそうだということではありませんが、杉板は、あまりに神経質な人・製品のような家を求める人にはお勧めできません。

「まっいいかぁ」 と思える人、自然な感覚を大切にしたい人なら 大丈夫です。




杉板の床の家に暮らす人達の感想など ⇒ 杉の床の暮し


家作りを絶対に後悔しないために

「本当はこんな暮しがしたい」 

その思いが大切です。

その思いを知り、育て、実現していく家作りをします。


志田茂建築設計事務所

新築住宅・注文住宅設計 住宅・マンションのリベーション・リフォーム設計

自然素材を中心にした木の家 小さな家:企画住宅LWH




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