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ブログ・若手研

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18年11月4日(土) 憲法公布60年-文化の日に-

2006年11月04日 | 社会・一般
休日の朝、ゆつくり新聞を読むことできる日は、ちょっと幸を感じますね。

昨日は文化の日。新聞は漢字学の泰斗・白川静さんの訃報、「本屋のおやじのおせっかい・中学生はこれを読め!」キャンヘーン、村上春樹氏カフカ賞受賞、秋の叙勲と、文化の香りがする記事がいくつもありました。

そんな中、もう一つ「憲法公布60周年」の特集が目に付きました。
そして、戦後の教科書「新しい憲法のはなし」にまつわる記事も。
     

終戦間もなく、14才のAさんは、この「新しい憲法の話」を読んで、平和主義、国民主権、基本的人権の尊重という内容に触れ、胸がどぎどきしたそうです。
「日本は変わる」「憲法が私たちを戦争から守ってくれる」と。

そして、教員になったAさんは、ベトナム戦争の頃は、記事を見て不安がる息子に「日本は憲法が戦争から守ってくれる」と話しました。
そして、今年14才になった孫娘にも「日本には憲法があるから大丈夫だよ」と話しているそうです。憲法が守ってくれる、憲法によって守られている裏には、憲法に対する信頼があります。

戦争におびえた国民が、平和と民主主義の到来に胸を躍らせたことがよく伝わってきました。この憲法は日本国民に広く受け入れられたことを感じました。

「泣いて読むルソーの社会契約論」という言葉が司馬遼太郎『坂の上の雲』の中に出てきます。幕末・明治期のある人物について記した箇所です。理想とする社会の姿に触れた感激が伝わってきますよね。

また、1990年代、初めて選挙が行われた国がありました。国民が、長蛇の列を作って投票所に並んでいる写真が新聞に掲載されました。私は当時、中学校勤務でした。選択社会の授業の時です。この新聞記事を見た生徒が、「選挙に行かない人がいっぱいいる日本とは全然違うね」と言っていました。

日本国憲法作成にあたり、日本の憲法草案に対して、日本国民から「保守的すぎる」と批判があり、GHQが草案作成に乗り出しこと、東西冷戦によりアメリカの対日政策が転換したこと、そして冷戦終結と日本の経済発展など、日本と日本国憲法の状況は、変化してきました。憲法が時代にそぐわない部分もあることでしょう。敗戦国ドイツでは既に何回も憲法改正が行われているそうです。

今、政治や、社会に対して熱い思いを持つことは少なくなっている気がします。
子どもたちが興味や関心を持って考えにくい。

でも、だからこそ、最初に紹介した憲法公布を喜んだAさんの熱い思いや、選挙に並んだ人の姿を子どもたちに伝えたいと思います。
そして、いろいろな立場から考えることの大切さを伝えたいと思います。

午後から、信長画像を豊田市郷土資料館に観に行こうかな。

関連
◆教務日記:18年2月25日(土) 『あたらしい憲法のはなし』(昭和22年:文部省)
http://blog.goo.ne.jp/goonorisada/e/9a772ba411969731f0352e357eedc319
▼「あたらしい憲法のはなし」(青空文庫)
http://www.aozora.gr.jp/cards/001128/files/43037_15804.html
◆教務日記:18年2月24日(金) 日本国憲法前文の授業
http://blog.goo.ne.jp/goonorisada/e/43eb2625f6deb4462aaa8921e9d22403

※ この記事は、同一管理による「教務日記」と同一のものです。