N先生の現在進行中のお茶の実践報告です。
11月24日(金)分です。
11.24(金)授業進行NO.4
☆今回は,前回まで学んできた工場へお茶の葉を送るお茶畑の仕事に視点を移して授業を行いました。
☆今回は,副読本「にしお」についているお茶畑の仕事「肥料をやる」「消毒をする」「覆いをする」「茶摘み」「台刈り」の5つの仕事を挙げました。目的は,お茶畑に見学に行く前に,クラス全員でお茶畑の仕事の1年を確認することです。
☆11.23(祝)の宿題の時点で,子どもたちは「お茶畑で働く人に聞ける子は聞いてくる」「聞けない子は,近くにあるお茶畑を見た感想と,お茶畑の各仕事は何のためにするのか予想をする」という準備をしてきています。
☆授業に入る前の段階から,知り合いにお茶畑で働く人がいる,いないで子どもの情報量に差があるわけです。情報量の少ない子は,ここで友だちの発表を聞き,「その差を埋めてやるぞ」という気持ちになれば今後の展開に役立ちますし,情報量の多い子は,もっと実際に働く人に聞くことでしょう。
☆「肥料」「いつやるか」「何の為にやるか」を発表していきました。Aの畑では「2,3,9,10月」Yの畑では6月もやる,Hの畑では12月もやる,と意見が出ました。それぞれの畑によって肥料をやる時期は違うのか,同じなのか,という問いが生まれました。
☆「消毒」3~11月と,Aが発表しました。Mは「春,夏と虫が多いときにやる」と言いました。正確には,農協が出す「消毒速報」に従って消毒をまき,茶摘みの直前3週間は消毒をしない(手摘みのため),などの事実があるのですが,このことは今後の調べでつかんでいくことなので黙っておきました。
☆「おおい」Hが3,4月,それを詳しくAが,3月25日~4月20日と発表しました。これは,だいたい毎年その通りで,「茶摘みの直前の太陽の光を遮断して色を良くする」などの理由がありますが,これも,今後の調べでつかんでいくことなので黙っておきました。Tは,「暑い時期に日陰を作ってやるため,葉が悪くなるのを防ぐため」と予想したことを発表しました。切り返して聞くと,「工場でも日光を防いでいたからこう思った」と言いました。覆いを使うことの正確な事実ではないのですが,自分でイメージ出来たこと,前までの勉強が生かされていること,そしてそれを言えたことを賞賛しました。知り合いにお茶畑で働く人がいなくても,しっかり予想できている子の意見を,大切にしたいからです。
☆「茶摘み」AYが5月,それを詳しくAが5月7,8日~5月下旬と発表しました。具体的な日付がでると,分かりやすく,「その位の時に手もみ茶つくりをしたよね」という意見が出ました。ちなみに,手揉み茶は,毎年5月1日ごろ(八十八夜ごろ)に西野町小の3年生が,茶業組合の方監修で,機械で作る以前の製法でお茶をつくる行事のことです。これは,今から始まるお茶摘みシーズンのデモンストレーションのようなものだと思うのですが,ここまで調べてくる子はいないかな,と思います。
☆「台刈り」は,5,6月(H,W),お茶摘みの終わった後(A),秋にして,(Y)新たな芽を出すため(M)古い葉を刈るため(W)という意見が出ました。予想では,木がどんどん伸びると,おおいを破っちゃう(I),という意見が出ました。また話し合いを聞いて,丸坊主にしないと,次の葉が生えないからという意見をTIが言いました。思いついたそうです。(前の授業で,「ゴミが入ってると,お店がつぶれちゃうから」と言った子です。)子どもの表現は,なんて分かりやすいんだろう,と感心しました。私が,「台刈りは,機械でお茶の葉を切りそろえることです」と説明するより,「お茶の木を丸坊主にして,次の葉がでるのを待つ」と言った方が,どれほど3年生の子に伝わるでしょうか
☆予想は,事実を調べたときに絶対役立つと思います。直接働く人から話を聞いて来た子と,予想してから調べた子と,知ったときの喜びはどうなるのかな,と思いました。もしかしたら,全然お茶畑と関わりない子の方が,びっくりするのかな,このことも,調べられたら調べたいと思います。
☆授業感想では,詳しく日付まで説明したAの意見が良かった,という感想がほとんどでした(24人中17人)。やはり,働く人の言葉と,正確な日付は説得力がある,ということでしょう。
次回は,11月29日(水)に,実際にお茶畑に見学に行き,お茶畑を見て,疑問に思ったこと,調べてみたいことを実物を通して考える時間です。本単元で,子どもたちは,ここからが一番面白くなるはずです。(私もどうなるか,不安であり,とても楽しみでもあります。。。。。)
ここ
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