飢えの演出

冬学期も残すところ、レポート1つというところまでたどり着きました。
今日は学校にも行かず自宅で静かに過ごしたので、話題にも事欠きますが、こんな日常にも何がしかの話題はあるものです。

さて、みなさん「旭ポンズ」ってご存知ですか？
関西、特に大阪出身の方は「えっ、知らないの！」と知らないこと自体が驚きといった商品のようですが、私はまったく知りませんでした。が、ひょんなことでご近所からいただいたところ、たちまちファンになってしまいました。原材料名には普通のポン酢同様、スダチ、ユコウ、ユズなど柑橘類の名前が列記されていて、ほかのポン酢とどこが違うの？という印象なのですが、食べてみるとまろやかさと柑橘系の香りがふわりと広がり、なんとも言えずいい感じです。いままでのポン酢に対する生半可な態度を後悔しました。←ちょっといいすぎかも。

この旭ポンズ、あまりのおいしさに取り寄せしたいと調べてみました。
残念ながら企業HPは見当たらず、「旭ポンズ友の会」という猛烈な信者のページにたどりつきました。「友の会」では、製造会社を「聖地」と呼び、Off会では巡礼（？）も行われている様子です。なんだかクチコミのすごさを思い知らされる気がします。
これほどの熱烈なファンがいる旭ポンズですが、だからといって全国展開すればよいか言うとそうでもない気がします。製造している企業の体制や、商品の製造工程が大量生産に対応できる状況にあるかどうかも疑問ですし、なにより、規模拡大だけが企業の競争力を向上させるとはいえないと思うからです。知る人ぞ知るという状況や、なかなか手に入らないという希少な感じが「旭ポンズ」の広告効果として大きな効果があり、もともとの味がいいこととあいまって、それ以上の印象をこの商品に与えていると思われるのです。もっとも、旭ポンズが意図してそうした希少感を演出しているとは思えないのですが。

たとえばスターバックスのチルドコーヒー。発売当初、製造が追いつかずどこのコンビニに行っても品切れ状態。なかなか手に入らないことで爆発的な人気となりました。しかし、メーカーが生産設備を増強し市場に商品がいきわたるにつれ目新しさも薄れ、最近はどこのコンビにでもいつでも簡単に買うことができるようになりました。急激に商品がいきわたることで、ブランドとしてのイメージが薄まってしまった気がします。

結局、1本（350ｍl）600円くらいの商品なので、1箱20本入りでの通販しかないことが分かり、一家族で20本はちょっとなぁ…と思うに至り、また、企業サイトがないため、少々金額にばらつきがある点も気になり現在思案中です。共同購入を希望する方がいたら、どうぞ一声かけてください。
（Border Dweller）