税金下げろ、規制をなくせ 渡瀬裕哉

目から鱗が落ちる思いです。確かに以前から税金の無駄使いに関しては、マスコミでもたま～～に取り

上げたり、その酷い実態はネット上でも見かけます。それでも漠然と高齢化により社会保障費が増え続

けそうなので、何となく税金が上がったり、給与から天引きされるのも仕方ないと思っている国民が大

多数でしょう。しかし著者が言うように日本では税金が高すぎて、規制が沢山ありすぎます。それで経

済が停滞しているのです。


何しろ日本は「失われた30年」と言われながら、未だに政府は何の有効な手も打てていません。政治家

の不祥事は続きますが、自民党、公明党は相変わらず国政の中心にいて、自分達は完全に守られている

のです。彼らは国民の事など眼中にないのです。選挙で勝てばいいのだとばかりに、公約など守ったこ

とが無いのです。


国民負担率は昭和４５年度（1970年）に２４．３％だったのが、令和２年度（2020年）には４４．６

％にまで到達しているのです。著者は大学に籍を置きながら自民党事務所で数年間働き、与野党の枠を

出て選挙戦略の組み立てや首長のマニフェストづくりの仕事に数年間携わったそうです。その時に現代

日本の政治・経済を悪化させているのだということに気づいたそうです。


日本は税金を無駄使いし、利権を貪る連中が多すぎるということが問題の根幹です。本書には具体的に

私たちがどう行動していけばいいのか、効果的な（実行可能な）提言があります。本文中には同意でき

ない個所（トランプ氏の評価等）もありますが、今のままの日本ではドンドン悪い方向に進んでいくで

しょう。本書を是非お読みください。そしてどう動けばいいのか一緒に考えましょう。私たちが実行に

移すべき時期が到来しました。


　　　税金下げろ、規制をなくせ　　　渡瀬裕哉　　　　　　　　　　　光文社新書