ペットブームの裏側で、どのくらいの犬や猫が“殺処分”されているかご存知だろうか?環境省の平成18年度の統計資料によると、各自治体で引き取られる犬猫の数は日本国内であわせて年間約37万匹。そのうち新たな飼い主が見つかるなどして救われるのはわずか1割ほどで、約34万匹もの犬猫が“殺処分”されている。この事実を、私たち人間はどう受け止めればいいのだろう。
猫のボランティア活動をしているというブロガーは、殺処分を無くすよう、自治体に嘆願書を提出。収容された動物の里親探しを真剣に行わず殺処分する動物愛護センターに憤りを覚え、行動を起こしたようだ。「一人一人の『殺さないで!』っていう声が、大事なのだと今思う。一人一人の声は小さいけれど、それが百になり、万になれば大きな力になって、変えていくことだってできると思う」(『前略、里親さま』より)。
一方、「捨てられた命を前にして殺処分ゼロの理想は、今はあまりにも現実とかけ離れている」として、『署名TV』にて「犬猫の殺処分方法再検討の要望書」の署名を募るのは『ジュルのしっぽ-猫日記-』のブロガーだ。日本で広く行われている二酸化炭素で窒息させる方法は、犬猫たちの苦しみが大きいと言い、「せめて最低限、安楽死させてあげてほしい」と訴える。ブログでは、殺処分現場の保健所職員の話を紹介しており、一読すると、あまりにむごい現実に言葉を失う。
ペットを飼えなくなった飼い主が愛護センターに持ち込むケースも多いという。生活をともに過ごしたペットの“理不尽な死”を見ないようにしている飼い主に対して「せめて、その子を胸に抱き、注射で安楽死させてあげてほしい」というブロガーもいる(Little Power for peace,earth,child)。飼っている人は最後まで“命”に責任を持って世話をしてほしいと改めて思う。飼っていない人も、今日も“殺処分”されている犬猫がいることを認識し、同じ命あるものに対して何ができるのかをぜひ考えていただきたいと切に願う。
(ははぎく)
(ココログニュース、nifty)