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音楽修行日記

作編曲家、花岡宏晃の日記です。

「さようならを一緒に」観劇

2013-11-30 14:00:00 | 日常
本日は、声の劇団イマージュさんの公演
「さようならを一緒に」にご招待いただき、観劇してきました。

安く泊まれるアットホームな宿、ユースホステルを舞台にしたお話。
近年のイマージュさんは舞台美術も力を入れられていて、
良い感じのステージに仕上がっていました。

お芝居の序盤はなかなか波に乗ってくるまで雰囲気作りが難しいものですが、
最初から、宿の従業員数人で物語の世界観を作られていて、
皆さんお上手になったなあと思いました。

その後少しずつお客さんが増えていくのですが、その割にはなかなか物語が
進展しない脚本に、少し中だるみを感じました。
ユースホステルのリビングでお客同士が仲良く触れ合うアットホームさを
出したかったのかもしれませんが、新たな登場人物が増えると観客は無意識のうちに
話が動き出すことを期待してしまうものなんだなあ、と気が付きました。

後半には、世界観が変わるあっと驚く展開があり(後から思えば伏線は張られていましたが)、
最初戸惑いましたが、お話がとても良い内容なのでだんだん違和感も薄れ見入ってしまいました。

「恩は返すものではなく未来へ送るもの」

天国へ旅立とうとする宿のオーナー(おばあさん)に
「良くしてもらったのに何も恩を返せなかった」悔いる男に向けて
オーナーがかける言葉がとても印象的でした。
その思いを残されたこれからの人のために使いなさいというものです。

この脚本もそうですが、物語を見終わった後にタイトルを見て
「そういうことだったのか」と感慨深く思える題名は大好物です(笑)。

深澤さんオーケストラ始動!

2013-11-28 23:33:33 | 日常
今日は深澤さんオーケストラの旗揚げ公演にご招待頂きました。
このコンサート、本番やリハ会場の手配、ミュージシャンとの連絡など企画運営も
彼女が手探りで自分で行ったのです。凄い!!



それに、このコンサートはずっと前から彼女から聞いていたのですが、
開催に至るまでがまず普通ではあり得ない素晴らしさなのです。

音楽に詳しくない方でも知らず知らずのうちにテレビやCDなどで耳にしているような
国内のスタジオミュージシャンや一線のプロミュージシャン数十名が仕事度外視で、
まだ20代半ばで駆け出しの彼女の曲を演奏したいという思いの元に集ったという…。

管、弦、リズムセクション・・・ミュージシャンの年齢も大ベテランから若手まで様々です。
僕も曲についてのアドバイスや、お知り合いを紹介するという形で協力してきましたが、
本番の演奏を聴いて、なぜ彼らが彼女に力を貸したいと思うか更によくわかった気がします。

例えば、僕や他の作曲家がお金を払って全く同じメンバーに演奏をお願いしたとしても
こんな笑顔で、+αの力を入れてプレイしてくれることはないでしょう。

彼女から後日談を聞いたのですが、打ち上げでは代わる代わる多くの奏者が
厳しくも愛あるアドバイスを彼女に送っていたそうです。

一線のミュージシャンがこぞって、若手の才能ある作曲を育てているのです。
メンバーの中にはプレーヤーとしてだけでなく作曲やアレンジでも彼女より
キャリアの長い方々もいらっしゃるわけで、これがいかに凄いことかと思います。

正直以前彼女のスコアを見せて頂いた時「これで服○先生や小○先生に
オーケストレーションを習ったと言ったらあかんだろ^^;」と思うようなところも
ありますが、そんなものは才能の有無に関わらず勉強と経験で誰でも補強できるところです。
彼女の本質的な素晴らしさの前ではそんなところは些細な今後の課題に過ぎません。

もともと彼女は打算抜きで、素晴らしいと思う方々のライブやコンサートに足を運んでいて、
メンバーから「あの子誰?」と噂になるほどだったそうです。
それがのちのち「あの子作曲家だったんだ?」という話になり、それが今に繋がっているそうです。
そのため一人一人のことをよくわかっていて、その人に任せたいフレーズを作ったり、
普段仕事ではできないような遊び場を作ってあげていました。豪華編成をバックに
バスフルートソロを作ったり、リードトランペッターがリードギターを務める曲があったり、
みんな本当に楽しそうでした(笑)。

彼女は実際本物の音楽に触れることを積極的に行っています。
僕なんかは、CDやDVDなどを見ただけで分かったつもりなってしまいがちなので、
大いに反省しなければいけません。

さて、これだけ豪華なメンバーが全員揃ってリハーサルを行える日は1日しかなかったそうです。
クラシック寄り、ジャズ寄り、海外活動が長い方々などバックグラウンドの違う方々が集まり、
指揮を見て音を出すタイミングも違うので彼女も苦労したそうです。
しかしこういった実践的な…伊東先生の言葉をお借りすれば修羅場を経験することによって
経験は積まれていくので、彼女は本当に貴重な体験ができたと思います。

本当に羨ましいほどの素晴らしい関係を築き上げた彼女です。
彼女の昔の話を聞いた時、何かことあるごとに知らず知らずのうちに表舞台に立ってしまう
子なんだなと感じました。
この辺は人から教わったりできるものではない人間性でしょう。

音楽家の本質的な気質は「アーティスト」と「仕事人」に分かれると思います
(もちろん皆どちらの部分も持っていると思いますが)。彼女は明らかに前者です。
僕が仕事をする楽しみを感じつつやってきたのに対し、彼女は自分の音楽を突き詰めていったら、
それが仕事になってしまうタイプの作曲家になるでしょう。

彼女見ていて、僕ももっと本物の音楽に生で振れ、素適なハートを持つ方々と関わらなければと
思いました。せめて10年前に戻れたら自分に説教したいとこですね。

本職の音楽家の方はご存知でしょうが、ミュージシャンも仕事以外では音楽に淡白な人もいれば
(僕もこちらに入るのかもしれません)、ここに集って下さった方々のように
本当に素晴らしい音楽ができるならば仕事度外視でそれを求めたい!という熱い方もいるのです。
内緒ですが(笑)リハーサルでは彼女に「(指揮で)もっと俺たちに愛を送ってくれ!伝わるから!」
という声が飛ぶほどの、まるで映画のような熱いやりとりもあったそうです。

こうした素敵な環境の中で成長していける彼女の今後が楽しみです
…などと上から目線で見ている場合ではなく、自分も大変に刺激を受けました。
うちの水槽で、ある程度年が行って落ち着いた魚に同種の若い魚を入れたところ
一緒に元気よく活発に泳ぐようになりましたが、僕もそんな感じの影響を受けました(笑)。

ちなみにこのブログで彼女の下の名前を書いていないのは、
検索でここが本人の目に留まったら恥ずかしいからです(笑)。

不良セクタ発見

2013-11-26 22:19:32 | 日常
先日のシステムディスクバックアップの不具合ですが、
他のクローンソフトでも試したところ、引っかかっていたファイルが
重大なファイルではなく、まずもう使用することのない過去の仕事の3ファイルでした。

これらを消したところ、ディスクユーティリティーでもバックアップ
イメージが作れたので(別に他のソフトでクローンしてもよいのですが
昔からの習慣で、なんとなく安心するのです^^;)
これで最悪ディスクが壊れても安心です。


不良セクタを直せる可能背のあるソフトもありますが、
やはり交換しといたほうがいいでしょう。
新たにSSDをひとつ用意したいところですが、さてどの仕事が終った
タイミングで変えようか悩むところです。
最近交換していなかったので、ディスクイメージ交換後に
何の情報を入れなきゃいけないのか思い出せません。
(多分多くのソフトシンセの再オーサライズを求められるんでしょうが面倒そう・・・。)

ディスクイメージが取れない?

2013-11-24 18:31:21 | 日常
仕事の大きな区切り目や機材システムの変更前などにMacのシステムディスクを
イメージファイルにしてバックアップしているのですが、
今回は入出力エラーが出てしまい完了できず。
修復ソフトなどではエラーは確認されないのですが、さてどうしたものか・・・。
同様の症状を検索してみると、どこかしら元ディスク内にエラーが起きている
可能性がありそうです。

ディスク交換もしたほうがよさそうですが、ちょっとこれの前のバックアップは
期間が開きすぎていて、その後インストールしたものも結構あると思うので、
出来れば現状をもう一回バックアップを取っておきたいんですよね。うーん。
丸ごとのバックアップであることに意味があるのですが、仕方ないので
小分けにバックアップできるフォルダだけでもしときますか。

もちろんこれはシステムディスクの話で、データは他のディスクに入れて
さらにバックアップを取っています。


面白みのない更新ですみません(^^;)


JV-2080 内臓電池交換

2013-11-01 01:12:10 | 日常
もう長く使ってなかった外用のJV-2080(制作用と2台持っています)を久しぶりに
起動してみたところ、バッテリーローの表示が出ていました。
そしてあらゆるインターナルデータがバグりまくっていました!




僕は昔ツアーで使っていた音源データはシーケンサーに保存しているので問題ないのですが。
JV-2080では自分で作ったインターナルバンクのデータはMIDIアウトを使ってシーケンサーに
排出することができるので、エディットした大事なデータがある方は
内蔵電池やカード電池が切れた時のために保存しておくことをおすすめします。

とはいえインターナルに保存できないと不便ですので、内蔵電池を交換してみました。
結構売れた音源ですので、メイン音源としてではなくとも幾つかの拡張ボードの音を
制作に使われている方もいらっしゃるのではと思います。
交換は難しくはないのですが、事前にやり方を確認しておけば安心ですのでご参考になれば。

※この記事を読んで電池交換された方々から、下記のように本体の外枠を外さなくても上部のエクスパンションボートのパネルを外して電池交換作業ができるというご報告を頂きました。
ありがとうございます。
(以下の写真4枚目の、エクスパンションボードスロット部分から作業して頂けばよいことになります。)

*


(もちろん電源ケーブルを外した安全な状態で)
まず両サイドのネジを外します。片側4つ、合計8つです。


そして裏面のふちに沿うようにカバーを固定している5つのネジを外します。
MIDI端子の周りにあるネジは外す必要はありません。


これで本体のカバーを取り外すことができます。
前面から向かって後ろにスライドさせると、そのまま外すことができます。


皆さんお馴染みのエクスパンションボードを取り付けるボードが出てきます。
これを止めている8本のネジを外します。エクスパンションボード取り付けた状態では
外せないネジもあるので注意して下さい。僕はドラム&ベースとセッションの2枚を
つけていましたが、もしものために取り外して作業しました。
また、ここのネジには1本につき2枚のワッシャーが付いているので
なくさないように注意しましょう。


ネジを外すと簡単にボードを持ち上げられます。そこの左側に内臓電池があります。
写真は電池交換した後のもので、電池もピカピカ新品です。


電池は「CR2032」100円ショップで国内メーカー製の2つ入りを買うことができます。
結構この型番を内蔵電池に使っている音楽機材はありますから、
残り1つも保管しておきましょう。

・・・これ今気が付いたんですが、もしかしたら本体カバーを外さずに、
エクスパンションボードのフタだけを外しても可能だったかもしれませんね(^^;
できた方はご報告下さい(笑)。


さてカバーを戻し電源を入れるともうバッテリーローの表示は出ません。


でも・・・あれ?インターナルデータが壊れているとの表示が。
実はこの段階でもためしにパッチをひとつイニシャライズしているのですが、
どうやら壊れたインターナルを全てリセットしてあげないといつまでも
このメッセージが出るようです。

画面下のボタンUTILITY→F6を2回→F1でファクトリーリセットのページに飛び、
パフォーマンス、パッチの全てのインターナルを初期化できます。
(もちろんその他の設定もリセットされますので、マスターチューニングを
440から動かしているなど、何か特殊な設定をされている方は注意です。)

イニシャライズを行った後は、電源を入れ直しても一切エラーメッセージが出なくなりました。


バッテリーチェックを行ってもこの通りOKです。


めでたしめでたし。以上ご報告でした!

NPOえほんうた・あそびうた総会

2013-10-29 23:10:37 | 日常
今年もNPOえほんうた・あそびうたの総会が行われました。

「総会」なんていうと堅苦しく思いますが、やはり代表の西村さんらしく、
いつもアットホームな雰囲気です。
当初は絵本作家の長野ヒデ子さんもご参加の予定で、お会いできるのを楽しみに
していたのですが、前日まで出張を含めたハードスケジュールだったそうで、
お体を休めて頂くよう打診したとのことでした。

まずこの1年の活動報告や今後の目標などのお話から。
えほんうたライブだけでも全国各地で年間130を越える公演数!!
特に西村さん田中さんを中心とした被災地支援ライブは凄まじく、
なんと1日5箇所の会場で公演を行う日もあったほどです。

里見さんからは僕も作曲講座で参加させていただいた「学習会サロン」や「よりみちサロン」
ご自身も取材を受けた本「最重度の障害児たちが語りはじめるとき」のご紹介がありました。


里見さんの詩も掲載されております。

報告が終わった後は美味しい料理を頂きながらお話をしたり、
西村さん、フルートの並木さん、パーカッションを田中さんにお願いして
演奏を聞いていただきました。

昨夜ピアニカを用意していたら、ピッチが高めなのが気になったので、
今度時間見つけてリードを削ってみようかとも思っています。
あと久々に吹いたら指より息遣いが下手になってて、例えばあまりトレモロが思うように
かけられなかったり、肺活量が衰えていたり、ピアニカと言えど身体を使って演奏するものなのと
実感しました(^^;)

さて実は今期で理事の任期が切れるのですが、そのまま続投させていただくことができました。
今まで以上に貢献できればと思っております。

悲しい事故

2013-10-08 21:10:00 | 日常
ご無沙汰しております。
久しぶりに大編成のスコアを書かせていただいていることもあり、更新が滞ってしまいました。

今日はお返事待ちの時間ができたので、少し離れたある店に買出しに行きました。
その途中にある踏み切りに立ち寄り、遅ればせながら手を合わせてきました。
ニュースで皆様ご存知のことと思いますが、女性がお亡くなりになった場所です。
もう日が落ちかかった夕方のことでしたが、警備の方が見守る献花台には
花が沢山詰まれていました。

もう10年以上この踏み切りを渡っていませんが、学生の頃この踏み切りを
渡ってすぐ先にある楽器店を利用したことがあります。楽譜を買ったり、
グランドピアノの部屋をレンタルしたこともありました。
確かその頃は踏み切りを渡って少し行くと昔ながらのボーリング場があった記憶があります。

自分の知る場所で悲しい事故が起きてしまい、驚いたと共に、
とてもやりきれない思いでいっぱいです。ご冥福をお祈りいたします。

指導など

2013-09-08 23:54:46 | 日常
ちょっと眠いので文章がおかしかったらすみません。

後輩の(といっても学校は違いますが)作曲家がオケの曲を見て欲しいということで、久々にお会いしました。
僕は彼女の最近の活躍から、ビッグバンド系のことをしたがっていると思い、
その準備をしていったのですが、会って詳しく聞いたらクラシックのオーケストラでした(^^;)

この「オケ」という言葉はミュージシャンの間では色んな意味を持っていまして、
特に自分と別のジャンルの方とお話する時は気をつけないといけないのです。

ポピュラーの世界では「打ち込み」「トラック」の意味(つまりは「カラオケ」の略語ですね)、
はたまた通常のバンドに管等が加わった大きい編成の楽団を指すでしょうし、
クラシックの人が使えば「オーケストラ」という具合に。
(余談ですがこういう言葉って結構あります。「オルガン」や「ピアノ」なども。
楽器そのものが別物だったり、鳴っている会場の違いで両者の持つ音のイメージが
全く異なることがあります。)

さて話はそれましたが、スコアを拝見することに。
木管に高い音域でpを要求している箇所がしばしば見受けられ
難しそうですが、僕程度の経験での常識が絶対に正しいとも言えないし
(実際に録音を聞かせてもらったら結構吹けていたところもありました)、
リハーサルで修正が可能なスケジュールやオーケストラとの力関係だったので、何とかなるでしょう。
逆に僕は安全圏で書きすぎているということもあるのかもしれません。

金管は、彼女が国内トップレベルのブラスのミュージシャンにお願いできるという実に贅沢な
環境にいるためかいつもプロ向けの音域がよく書かれています。
逆に今回のメンバーに吹いてもらうには多少きついかもですが、まあ不可能ではないでしょう。

あとは彼女のスコアを見ながら、弦のとあるパートに休符の変わりに1音足して
あげるだけで弾きやすくなったり、大事なフレーズを弾く前に一瞬「覚悟」が作れる
隙間を作ってあげるなど、奏者に対する心配りを教えたり。

でも曲自体は1曲は特に良い感じで。僕も書けないような面白いこともしていて、
しかもオーケストラでやる意義が充分にある、スケールの大きな曲でした。
(世の中には、別にオーケストラでやらなくても・・・って曲もあると思います)

粗を整える細かいテクニックは経験から教えられても、やはり大元の素材のセンスは
作曲家の才覚から生まれてくるものですからね。良いもの持っています。


最後に彼女のスコアを見て、なかなか僕の使わない表現が使われていたのでご紹介します。
掲載許可はとってあります(笑)。ところどころ記号ぶつかってるのはまだ自分用の譜面だからです。
でもシベリウス(彼女の使う譜面浄書ソフト)ってこういうのマグネティックレイアウトで
自動回避してくれるんじゃないの!?

  

ひさびさに

2013-09-03 21:21:22 | 日常
まさか自分は、ジャンル的にこの国この都市とは縁が無かろうと思っていたところでの
お仕事をお手伝いできることになりテンションが上がっています。

日本人のアレンジもなかなかやるな!と思っていただけるようなご協力ができればと思います。

指揮講座第2期が始まりました

2013-08-28 23:33:35 | 日常
いよいよ指揮講座も第2期が始まりました。

今期の課題は「春の祭典」「トリスタンとイゾルデ」と難易度の高いものが扱われます。
(実習生のニーズをある程度意識して変更していく可能性があります。)

今回は1人1人みっちりと見ていただきました。
(春の祭典は勉強不足で、さらってきて下さった指揮伴の方々にも
大変申し訳ありませんでしたが、何とかついて行くことができました。)

学んだ部分は「春の祭典」がテクニカルでカッチリしたリズムの箇所、
「トリスタンとイゾルデ」は前奏曲でゆったりとしているので、対照的な2種類でした。

僕の指揮は前々から伊東先生に「裏拍(ト点)が分かりづらい」と言われていたのですが
先生がスタジオの中にあるものでその場で作っていただいた「ト点養成ギプス」
のおかげでその原因が自覚できました。

これがそのマシーン!



実はこれ、他の実習生の方に使用した「打点養成ギプス」にさらに
アタッチメント加えた優れもの!

棒の代わりに鉛筆を持ち、頭拍で譜面台、裏拍で上のバーを下から叩くことになります。

ちなみにこの時は"打点を1箇所にまとめる振り方"で行います。

皆さん小学校のとき音楽の教科書などで「指揮の図形」をご覧になったことがあるのではと思います。
良く分からない方は「指揮 図形」等で画像検索すれば見覚えがあるものが出てくると思います。

僕も前期講座に参加した時はその程度の知識しかありませんでした。
(あれは絶対的なものではないとのことですが、とりあえず今は触れません。)

しかしながら今回の打点&ト点トレーニングでは打点をそろえた振り方で行いました。
理由は、先の図形は綺麗に振れれば良いのですが、1~4の打点が左右に散っているため
各打点を水平線上にシビアに合わせようとすると僕のような初心者には意外と難しいのですね。

打点をそろえる振り方とはこちらになります(4拍子の場合)。


つまり4拍子なら、縦に2度振って左右に1度ずつ振る。
3拍子ならこれの②から行えばよいことになります。
すべての打点が1か所にまとまるため、指揮を見る奏者にとっては、
より打点の位置を正確に予測した演奏ができます。
僕の場合、ここに描かれた「と」の部分=裏拍の位置の意識が甘いようなのです。
特にゆっくりな曲だと、打点を離れる時に裏拍を感じてしまう(=跳ね上げに近い)
ことがこの練習で自覚できました。いやーこれは目からうろこでした。

しかしながら昔演奏者のブログを見ていたところ「打点をそろえた指揮は見づらい」
と言われている方も中にはいらして、一長一短はあるのかなと思っています。
1と2が似ていて紛らわしいから…とかの理由なんでしょうか?

基本的には伊東先生の指揮講座では、型を教えることはないのですが
僕の場合はやはり、この辺の基礎的な訓練をしっかりと身につけないことには
その上に成り立つ高い音楽性を伝える事などできません。

指揮を行う上では技術と音楽性が必要で、音楽を充分に理解した一流の演奏家でも
ご自分のアンサンブルなどで指揮を行うにあたり最低限の指揮テクニックがないことには、
折角の素晴らしい音楽性を伝えることができませんし、

逆に自分の行いたいことをしっかり伝える技術を持っていても、
指揮者の持つ音楽的な面が乏しければ、それなりの演奏にしかならない・・・
下手をしたら、そんな指揮なんてない方がよい!なんてことになりかねません。
難しいですね(^^;)

ちなみに今回一番の功労者鉛筆くんは、レッスン後
こんなになってしまいました(笑)。