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音楽修行日記

作編曲家、花岡宏晃の日記です。

AI試してみませんか?

2019-11-27 13:34:22 | 曲作り
2019年12月6日までに、音楽ソフト販売のPluginboutiqeで何か買い物をすると(値段に関わらず)、ボーカルをAIがいい感じにまとめてくれる

「iZotope Nectar Elements」(通常価格$129)が無料でもらえます。

興味ある方は$5以下のソフトあたりを捨て石として買って、ソフトをもらうと良いのではないでしょうか。
よく探せば$2くらいのも商品もあったかと。

Free Plugin | Nectar Elements by iZotope | Free Vocal Plugin VST

これ系のソフトは動画では違いが分かりにくく、自分でいじってみないと..というところはあるのですが。

iZotope社の製品は近年プロアマ問わず大流行で、難しいことがわからなくてもクリックだけでAIがいい感じにまとめてくれるソフトを色々出しています。その中のボーカル特化ソフトですね。

サイトでの買い方や詳しソフトの詳しい解説動画などは、「iZotope Nectar Elements 無料」などのワードで検索していただければ詳しくまとめられているサイトが見つかると思います(丸投げ)

実は、iZotope社の商品の多くは松竹梅の3段階があるんですね。

・Elements
・Standard
・Advanced

と。Advancedが一番高く全ての機能が使えます。
で、iZotope社は定期的にElementsを安く配布した後、「上のグレードに割引でアップできます」を行うのがお約束です。

それでもこのボーカル用の「Nectar Element」は、Elementsでも効果が高いと聞きます。
僕も間もなく買い物で手に入れると思うので楽しみです。
(とは言ってもあまり自分でボーカルをいじることは少ないのですが)

PhoenixVerb

2019-10-03 11:19:16 | 曲作り
先輩作曲家の方に「すご〜く透明なリバーブ」のひとつとして勧めていただいた「PhoenixVerb」
これが結構助けてくれる時があり、昨日もお世話になりました。

デモ板を初めて使った時、成分がクリア過ぎて「え?これリバーブかかってるの?」って感じがしました(笑)
いろいろ動画を見るとたっぷりボーカルなどにかけているものもあるけど、僕的には真骨頂はこのさりげなさな気がします。
濃密で深い「いわゆるリバーブ」をかけたいなら他へどうぞという感じなので、最初に買う1つとしてはおススメしないかも。

個人的に頻度が高いのはアコギのストラミングへの使用。
この動画の使い方に近い感じです(最初23秒あたりまでは比較のためのドライな音。その後ルーム系を何種類かかけていきます)
PhoenixVerb Small Rooms with Flamenco Guitar

サンプルとして紹介するには分かり難い地味な例なんですが(笑)これがありがたい。

速いかき鳴らしに「リバーブがかかってる感じは出したくないんだけど空気感を足してオケとなじませる」のに重宝しています。
オーケストラで使うなら、少し奥に引っ込めたいんだけど、曲調的に重くしたくない時、あるいはホールっぽさを出したくない時とか(プリセット名としてはホールが多いんですが。笑)

もうちょっとしっかりかけるとこういう感じ。
(こちらも冒頭にはリバーブがかかっていません。)
PhoenixVerb Large Spaces with Flamenco Guitar


まだ細い設定などいじっていないところは多いので、もっと深く活用したいところです。
最近どうもそういう、表面的にしか使えていないものが多過ぎていけません…。

東京ミッドタウン日比谷 プレミアレセプション

2018-03-23 23:00:00 | 曲作り
3月23日は東京ミッドタウン日比谷にて、29日オープンに先駆けたプレミアレセプションが行われました。


元星組トップスター北翔海莉さんを中心としたショーが行われ、演出・ダンスに沿った編曲など音楽制作を花岡が担当させて頂きました。

安倍晋三 内閣総理大臣、小池百合子 東京都知事、石川雅己 千代田区長をはじめ、多くの方々が忙しい公務の間を縫ってご出席下さいました。

日比谷は鹿鳴館があった歴史もあり、東宝、宝塚などエンターテイメント文化が長く培われてきた地です。

日比谷を世界に向けさらにクリエイティビティ溢れる街に!しっかり働いた後はバッチリ遊べるエンタメの街に!という思いが東京ミッドタウン日比谷には込められているとのこと。

そんな未来への第一歩となるステージの音楽を担当することができたことを、この上なく光栄に感じています。

ステージの写真は小嶋希恵先生のブログで見ることができます。


リハーサルの日は天候が荒れて殆ど見えませんでしたが、本番は晴天で良い眺め!


複数ステージだったため空き時間が長く、その間に日比谷を歩きました。
実はあまりこの辺を散策したことなかったのですが、派手過ぎることなく発展した街並みはとても僕好みでした。

「絆」オーケストラ版を演奏して頂きました

2018-02-12 23:00:00 | 曲作り
大変ご無沙汰しております。
今年特に印象的だった出来事を書いていこうと思います。

2月12日
静岡市の清水マリナート大ホールにて、友人のフルーティスト綱川泰典君作曲、花岡がオーケストラ編曲の「絆」を演奏して頂きました。
ソロフルート綱川君と「清水フィルハーモニー管弦楽団」に「元気学園」の混声3部合唱が入り、総勢120人以上の演奏です。

リハの様子です。

そもそも「絆」は、ピアノ伴奏とフルートのみの曲だったのですが、
3年ほど前綱川くんから「打ち込みによるオーケストラ伴奏を作って欲しい」とのお話があり、制作しました。

その際いつか本物のオーケストラでできるように...と作っていたのです。
(例えば打ち込みなら、ハリウッド並のホルンの超高音とか、実際の演奏だと難しい演奏も再現できますが、そういったことをせずに。)
このアレンジはFMラジオでもオンエアされたりしました。

一方その頃清水ではオリジナルの絆が別の形で発展し、歌詞がつき合唱アレンジが作られ演奏されていたそうです。

そして今日、2年越しで生オーケストラでの演奏が叶いました。
なので清水のみなさんには、前回コンサートの合唱版から今回のオーケストラ版へと絆の成長を聴いて頂いたことになります。
演奏者の皆様、指揮者様、そして足を運んで下さったお客様に感謝いたします。

この曲は綱川君がお世話になった方へ送った曲なのですが、そのあたりの詳しいお話はあえて聞かず、純粋に曲から受け取ったものを大事に、音を重ねてアレンジしていきました。


ひとつ残念だったのは、清水出張という事で海の幸を楽しみにしていたのですが、リハの時間などの関係で海の幸は食べられず!

とりあえずホールから近いので漁港だけは見てきましたが。


それにしても何気ない街並みの中に雄大な富士山がある風景にとても感動しました。

もっと清水のいろんな景色を見たかったですね。



力作完成!

2016-01-15 01:42:36 | 曲作り
友人のフルート奏者に頼まれていたアレンジがとりあえず出来上がりました。
彼の好みに合わせ微調整はするかもしれませんが。

僕はなぜだか、演奏者の知り合いではポピュラー系のリズムセクションを除けば
フルーティストが突出して多いのですが(逆に弦の知り合いは少ないのでもっと欲しい!)、
彼はその中でも美智子さまの御前でも演奏したことがある凄腕奏者。
かつてキーボードで九州での学校公演や愛・地球博でも共演しましたが
今回は初めて2人での共作となります。

というのは、これは彼の作曲なのです。付き合いは長いけれど彼の作品は初めて聴きました。

当初「いつでもいいよ」とのことでしたが、僕は締め切りのないものは
なかなか完成できない性質で(^^;仕事の合間でちょいちょい作っていました。

それが彼の都合と、僕も来週から某企業のイベントのお話を頂いているので
今週完成させないといけなくなったのです。

そのため結果的に集中して作れて、良いものになったのではと思います。


画像のように友人の吹くフルートのボリュームをオケに合わせるため微調整
(曲調的にコンプは使いたくなかったこともあり完全手動で)している時に
ふと思ったのですが、WavesのVocal Riderって周波数帯の近い楽器にも使えないかな?と。

Intro to Waves Vocal Rider

2:35からは上で僕が行ったようなボリュームの処理を自動で書き出してくれています。

でもRider系は結局、当然自分の好みの調整と完全に一致するわけはないので
結局使わなくなったという意見も聞きますね。
それでもざっくりとやってくれて、気になるところだけ自分で修正というのもありかも。
どちらにしてもこの曲では、ダイナミクス幅が大きいことと、
あまり安易にプラグインに頼って作りたくないため使わなかったと思いますが。

来月近県で、この曲に子供たちが詩をつけてくれての合唱が行われるそうなので
仕事と重ならなければ聞きに行きたいと思っています。
(僕のアレンジとは別に、別のところで同じ曲の合唱アレンジが作られているということです。)


いよいよ今月末公演

2014-08-06 11:01:21 | 曲作り
先日、作曲後にアレンジの大幅リテイクを乗り越え完成したミュージカルのバラード。
歌唱指導の方から、「特にサビが頭から離れません」
「自分が(役をやって)歌いたかったと羨ましく思います」
という最高のお言葉を頂きました(;;)

アレンジ変更後はガラッとジャンルが変わり、リズムを取るのが難しくなったので
指揮講座で勉強した「指揮者が出すべき点」を活用して、「この1音を歌手に聞いてもらえれば
指揮者がいなくても大丈夫」という感じに。
もっとも通なお客様に、「あの音合図だろ」とあからさまにバレてしまっては観劇中に
興をそがれてしまうかもしれませので、音量を絞ったり、本来合図としては必要のないところで
もう一回使うことで「アレンジ上必要な音ですよ!ただの合図じゃありませんよ!」と、
なるべく自然に溶け込ませるようにしました(笑)。

それでも一箇所は分かってしまうと思いますが、ここは歌手が外したら致命的なところなので
安全第一で(^^;)

久々の大ボツ

2014-07-28 13:44:30 | 曲作り
となりました。

ちょっと色気を出して、自分色を出そうとしてしまったのが仇になった感じです。
結構ミュージカルは、演目としてのサウンドの統一感より、曲のバリエーションを取るほう多いようで
「普通の曲」になってしまうことを危惧して他の曲と印象が異なるサウンドにしたんですね。
ところがそれが大失敗でした(^^;)

割りと深刻なシーンであることも、無難な方向のアレンジにしたほうがよい
理由のひとつだったかもしれません。
新曲なので歌手が、1日でも早く練習が出来るようにと思って仕上げましたが、
作り直しのためにもう少し待っていただくことになってしまいました(@@)

そういえばアナ雪も遅ればせながら先日吹き替えのほうだけ見ましたが、
結構様々なジャンルの歌が入っていましたね。
需要なメインを行く曲には演目としての統一感はありつつ、
さほど重要でないサブのポジションの曲ほどバリエーションを持たせるという王道な手法ですね。

映画自体は酷評も聞いていましたが、どうしてどうして、僕はとても良く出来ていてワクワクしました。
ただ音楽内容だけ見れば、この映画から生まれた斬新な手法というものは特になく、
良くも悪くも優等生というか教科書的な印象に思いました。
こういうシーンには、よくこういうコード使われるよね。みたいな。
ただそこは優秀なディズニーのオーケストレーター陣!
僕の苦手な、オーケストラを疾走させるアレンジ(緊迫したシーンでの)はとても勉強になりました。
ポピュラーではドラムやベースで速いビートを簡単に作り出せますが、
オーケストラでは低音楽器の低音域の機動性は重いので、
他の手段でスピード感を出さないといけないんですよね。


あれ?いつの間にかアナ雪感想日記になってる(^^;)

言葉を聞かせる曲を

2014-07-26 01:36:17 | 曲作り
ミュージカル曲を1つ書き上げて提出しました。

今の時代通常のポップスでは殆どやらない詩先(歌詞が先に出来ていて曲をつける)が
ミュージカルでは行われますが、やはり歌詞があるとメロディーはスラスラ
浮かんできますね。真っ白なキャンパスに何もないところから作るというのは
なかなかに難しい。

例えば日本語で「はし」とあれば「は↑し↓(箸)」と「は↓し↑(橋)」
で意味が違ってきますので、歌詞を足がかりにメロディーの高低が生まれてきます。
歌詞を(歌わずに)普通にしゃべってみてそれをチェックしてみたりします。

もっともこんなことを言っているは昭和の作曲の本くらいで、
わざと通常の日本語から離れたメロディーを作ったり、ひとつの単語なのに
フレーズが途切れているメロディーも当たり前のようにありますが、これは
CDを何度も聞いたり歌詞カードなどでチェックしたりできる曲だから
成立するんでしょう。

舞台での歌は聞く機会は1回しかありません。
その歌の中に、劇中で大事な内容が語られる場合だってありますから、
なるべく歌詞の内容を把握しやすいメロディーをつけてあげようと僕は考えます。
(そういう意味じゃ、舞台特有の複数のパートが色んな歌詞を同時に歌うような曲は
あまり好きじゃないんですが^^;)

具体的には上記の日本語の高低をなるべく守る。
また破る場合はちゃんと内容を分かってもらえる配慮をする。
あと僕が気をつけているのは、ちょっと分かりにくい単語(口語にあまり出てこないものなど)
は、音価を大きくしてあげる。つまり駆け抜けるような早口のメロディーをつけず
ゆっくり歌ってもらうということです。

はてさて提出した曲の評価はいかに?今日の稽古でチェックしてくださるでしょう。

もう7月後半

2014-07-23 19:41:36 | 曲作り
頑張っておりますが、なかなかひと月遅れの予定を取り戻すのは大変ですね。
幸いここ3、4曲はどれも好評で一発OKを頂いております。

今日はふとした思い付きから一風変わったフリーのソフトシンセをインストールしたのですが
なかなかいい感じです。ただ、ちょっと自分としても勝負でして、演出からOKが
頂けるかどうか。僕を知る方は、まさか花岡がこんなサウンドを作ってくるとは思わないので。
いや実際僕も初挑戦ですが(笑)。

実はフリーのソフトを入れたのは初めてなのですが、
近年では有名どころのメーカーが自社製品のクオリティーのサンプルも兼ねて
提供しているものもあったり、フリーと馬鹿にしたものではないのです。
ただ、効果はあるものの、まだ今のバランスでは「この音を入れたい」という
自己満足の部分のほうが大きい気がするので、音に意味を持たせるアレンジを
詰めていかないといけません

そもそもこの音を入れたのも今制作中の曲が、このままでは
普通のバラードになってしまいそうで、観劇後印象に残らない・・・
という事態を避け、ちょっとアレンジで他の曲と違うバリエーションにしようと、
あれこれ苦戦しています。
自分の中では、「まじめとギャグが混在するバラード」を目指したいところです。


今月で残り全曲完成は厳しいですが、現場の負担が少しでも減る曲順で
完成させて行きます。

綺麗に汚い音

2014-05-29 08:50:13 | 曲作り
語弊はあるかもしれませんがクラシック的に「綺麗に汚い音」とでも言いましょうか。
なかなか難しいですね。

クラシック出身でないとは言え、近代以降の曲にあまり引き出しがなく、曲作りに苦労したことがあり、時間ができたらもっと勉強したいところです。
春の祭典の大型スコアもまだまだ宝の持ち腐れですし。

料理でいうなら、普通に美味しいものに食べ飽きたグルメな人がさらに刺激を求め珍味に手を出す...みたいな感じでしょうか?
商業音楽においてもその辺りを知っていれば表現の幅が広がります。

しかしやっぱり音を濁すにも格があり、ただ単に未熟で下手な汚さもあれば、職人技による説得力のあるそれもありまして。
あれですよ、美容師の「無造作ヘア」を僕がやろうとしても、ただの寝癖になる...みたいな?(笑)

自分が勉強してきたジャズの理論のモダンなものも参考のツールのひとつとして使いつつ作曲しました。

最終的にはもちろん理屈より耳を優先しますが。