[ソウルの夜]
久保田さん、クラスメイトの朴さん、初めての訪韓でお世話になった
イさんと僕の4人で集合。男ばかりでもお洒落なところで料理とお酒を頂く。

Jinroの最新商品。といっても僕は舐めるだけだけど。
キンキンに冷やして、時には凍っているところがあるくらいのが美味しい。
乾杯のあと韓国式の飲み方「目上の人がいる席では横を向いて顔を伏せるように
飲む。」をしたら、朴さんに「それ、やってみたかっただけでしょ?笑」
と見透かされる(^^;)
こういう気の知れた仲間内ではそれをするのはおかしいそうです。

同じガッコで音楽修行した仲間3人。(左がイさん、中央が朴さん)
男ばっかなのに、無駄にソウルの夜景が素敵だ。写真じゃ分かりにくいけど、
朴さんはまた髪も伸ばして僕らの知っている朴さんの姿に大分戻っていました。
この店は外にシャボン玉が飛んでいい雰囲気を演出しているのだけど…

なんと客席から思いっきりシャボン発生機が丸見えで、ムード台無し(^^;)
わかりますかね?右に向かって思いっきり噴射しています。
下のほうはなんだかブクブク汚いし(^^;)
日本なら上手い事隠しておくんだろうなぁ。
久保田さんは明日大事な仕事を控えているので早めに宿に向かいお休みに。
朴さん「さっきはお洒落なところだったから、普段僕らの行くようなところに
行きません?」おおおいいねえ!そういうの大歓迎。

こんな感じでビニールで寒さを仕切ったような食堂へ。店内は適度に賑やかです。
ここでイさんが特殊能力を発動。もう夜の10時を回ってるのに、
さっと男性2人、女性1人を召還!それでもイさんは、あと1人女の子が
来れなくてごめんなさいと謝る。いえいえこれでも凄いもんだって(^^;)
イさんは色んな人を知っていて、その人をすぐ呼び出せるのです。
韓国の人は夜中に平気で女性を呼び出したり出来るのか!と
変に感心したけれど、これは単にイさんが特殊な例なのかもしれない。
別に彼が軟派なわけでなく、おもてなしの気持ちが物凄く強い方だから
場を楽しくしようと呼んで下さるのです。非常に情も熱い方です。
新メンバー紹介、

(左)金さん。英語で会話することが今まで日常になかった感じ、
つまりは初回訪韓時の僕な状態。8割方通訳必須。
お婆さんが日本人で、新大久保で韓国語を覚え韓国にお嫁に行ったそうで、
彼女はクウォーター。久保田さんご夫婦とも面識があるそう。
静止画では伝わらないかもですが写真より物凄~~~くお綺麗です!!
物腰に韓国人女性のキツいところが全然無く、多分日本に来たら相当モテそう。
来なくてもモテてるだろうけど(^^;)
おばあさんがヘビースモーカーのためご自分はタバコも(酒も)ダメという、
僕がタバコNGなのとほぼ同じ理由の育ちのため気が合う。
けれど彼女が僕と同じ干支だと分かり「朴さん、僕らも歳取りましたねえ…」
と凹む。韓国では年齢の上下関係を非常に大事にするので(これは本当)、
普通に初対面で歳の話はする…とはガイドブックにあったけど別にそんなこと
ないなぁ。女性にずけずけと歳を聞いてるところなんてまだ見たことありません。

男性陣。申し訳ない!お名前を失念しました(@@)
Aさん(中央)はこのメンツでは一番英語が出来ます。
(会話力より特に教科書英語が僕よりずっと出来る印象。)
後に、実は日本語をかなり聞けることが分かる。彼自身は音楽関係者じゃないけど、
イさん同様異常にJ-POPに詳しい。なぜかソフトシンセの名前も知っていました。
そしてやはりイさんのように積極的で情熱的な方です。
Bさん(右)割とクールな方でした。英語をちょっとだけ話せる。
けど不安なのかすぐ誰かに通訳を頼みたがる(笑)。
プロではないと思うけど、ギターをやっていてブルースが好きとのこと。
ちなみに席に着くまでAさんBさんとも僕を日本人だと気付かない(^^;)
僕の「バンガプスミダ(お会い出来て嬉しいです)」はネイティブ並に通用したと
いうことか?
ていうか日本のみんな、オラに日本人らしさを分けてくれ!
話が通じない時は(というか大体は^^;)イさんと朴さんが
日本語と韓国語の通訳をしてくれたおかげで、楽しく会話が弾みました。
僕が横浜出身と告げると、Bさんはいきなり「ブルーナイト横浜」を歌い出す!
それもかなり完璧な発音で。「なんでそんなの知ってんの?」と聞くと、
日本語の授業で先生が教えてくれたという(笑)。
さぞかしその先生はおじさんなんだろうなと聞いたら30代だって(^^;)
Bさん最初こそ元気でしたが、仕事がハードだったそうでへとへとに(写真参照)。
彼大丈夫?と聞くと「それでも付き合うのが韓国流だから気にしないで下さい。」
とかなんとかイさんは言う(韓国流かどうかは真偽不明)。ちょっと可愛そう。
金さんのお婆さんは納豆を豆から作ってくれたので、家族は毎朝食べていたそうな。
「日本でも、今じゃ納豆を豆から作れる主婦なんていませんよ!」と尊敬。
あの世代の方は醤油も味噌も納豆も作ってらしたんだよね。
「日本ではキムチ納豆という食べ方もあるよ。」と文化の逆輸入的に
お伝えしておきました(笑)。既にあるのかもだけど彼女は知らなかった模様。
金さんは良く僕に話してくれるんだけど、残念ながら僕の英語が分かって
もらえない。横で僕の英語を聞いた朴さんが韓国語で彼女に説明、返答は彼女の
韓国語を日本語へとカオス状態なのだけど、このわけの分からなさがとても
楽しい!(笑)むしろ全員が英語か韓国語が堪能だったとしたら味わえない
感覚かも知れない。
でも朴さん仕事させすぎてごめん(^^;)
疲れたのか「よし、みんな英語で話そう!」と朴さん。嫌がるイさん。
興味深かったのは、朴さんの英語を初めて少しだけ聞いたのだけど、
めちゃくちゃ絵に描いた日本人なまり(今思うとワザとだったのかもしれないけど)。
やっぱりあなたモグリの韓国人でしょ?(^^;)
でも今回言われて初めて気付いたのだけど、朴さんは韓国経済がIMFのお世話に
なった一番大変な状態の時に留学していたんだなぁ。当時は僕が今以上に経済に
無知で知らなかった。今の留学生もウォンが安くなっていて大変だけど、
頑張って欲しい。
この席では他にも面白い話を幾つか聞けたので、個別に書いてみます。
・日本のにおい
僕が今回は、3月の初回の訪韓で感じた韓国のにおい、水のにおいの
違和感を感じなくなった話をしたら、朴さんが来日の際は
ネギ、そば、しょうゆ、僅かなカレーのにおいで、日本に来たと感じるそう。
賢明な皆さんはお気付きかと思いますが、つまりは駅の立ち食いそばのにおい
なんですね(笑)。僕も帰国時、東神奈川で「ああ、ホントだ!」と感じた(笑)。
・唐辛子のプライド?
ひろあき「辛いものが苦手な韓国の人も普通にいるって聞くけど、僕はまだ
会った事がないんだよね。」
朴さん「ああ、でも隠してるだけかもしれませんよ。
特に日本人の前では。」
…最初は意味がわからなかったけど、僕みたいな日本人がパクパク
現地料理を食べている前で、辛いものが苦手な姿をさらすことは、
とても恥ずかしいことだと韓国の人は感じるらしい(笑)。
するとしばらく鍋をつついた後…
朴さん「もっとソフトなもの頼みません?」
ひろあき「ソフトって辛くないものってこと?」
(コンビニのおにぎりも「soft」と書いてあるのは食べたら辛さ控えめだった。)
ん?わざわざそんな遠まわしな言い方するってことは…
ひろあき「朴さんもしかして辛いの苦手?(笑)」
朴さん「そ…そんなことないよ。」(その後何度も繰り返し否定。)
そういえば学生時代に朴さん宅に伺った時から今までに朴さんと食べたものは、
本物の韓国料理にしては激辛の部類のものはなかったなぁ。
あとで久保田さんに聞いたことなのだけど、辛いのがダメな人は、
釜山(プサン)出身の確率が高いとのこと。朴さんもそう。
これはビンゴかもしれない(^^)
・韓国人式の仕事の仕方
色々な仕事をしている人の話を聞いて、韓国人の仕事の仕方がなんとなく
理解できました。仕事以外の人間関係でも同じことが言えるのかもしれないけど。
久保田さん曰くこっちの人は「(人に気を配るより)自分が一番大事。」
ということで、ガンガン自分の望むことを主張します。
当然衝突が起こり、思いっきり熱くなってケンカする。
日本人ではありえないレベルの。…とここまでは、日本人がイメージしやすい
韓国人像の一部分かと思うのですが、その後が僕にとっては未知の部分でした。
彼らはその大喧嘩の後、一晩寝たり時間を置くととたんに冷め
「あの時は言い過ぎたよ…。」と後悔しナーバスになるようなのです。
そこで関係が修復されるのですね(^^)
なんか日本の古きよきマンガにありそうな、河原で倒れるまで戦った後
「お前良いパンチ持ってんな。」「へへ、そういうお前こそやるじゃねえか。」
そして二人には厚き友情が!みたいなドラマを地で行く国なのですね?
[ソウルの長い夜]
そうこうしているうちに夜中の3時を回る。
ここで金さんは明日家族で山登りのため(大丈夫なのか^^;)、
朴さんは朝からライフワークの野球のため離脱。
実は僕も明日の朝と午後に非常に大事な用事が2つある。
そろそろ帰らないとまずいのでなんとなく伝える。
ただ「お察しください」何てのは韓国(というかイさん?)には通用しない。
イさん「みんな辛いのはわかってますが、これを乗り越えられたら
もっと韓国を理解出来るでしょう。」恐るべしコリアンパワー。
さらに4時を回るとタクシーの深夜増しが解け安くなるという。
その言葉にちょっと丸め込まれてしまった(^^;)
社会が4時まで飲めよと言ってるような感じだなぁ。
そんなわけで4時過ぎに解散。

タクシーを降り、殆ど人影の無い朝5時の仁寺洞(インサドン)を1人で歩く。
特に治安の不安は感じなくてよかった。六本木とかの夜の方が僕ははるか怖い。
しかもこういう時、僕がナチュラルに装着している「韓国版いしころ帽子」は
便利なもので、外国人が歩いてる感をゼロにしてくれる。
でもこの能力は中国、韓国くらいでしか通用しないだろうから他では気をつけよう。
それにしてもメインストリートですれ違ったパトカーが僕の宿への細い横道に
まで入ってきて10m後ろをぴったりマークされた時はあせったけれど(^^;)
さて明日は無事に起きれます様に。
それにしてもとても有意義な体験ばかりで、連日長文になってしまいすみません
m(_ _)m