どうでもいい日記

なんとなく、政治や経済、英語のことなど。
夢は海外移住…か?

自動化の弊害

2006年12月08日 07時41分18秒 | その他雑考
工業化っつうのはアレだね,
人間のアホ化につながるのかもしれないね。

業務を細分化して分業化して,誰にでも作業できるようにする,
というのが,たぶん工業化の基本スタンスだ。
そうやって一部の優秀な人々が,複雑な手作業を自動化して,
結局最後に残るのは,金型工と機械のメンテナンス係だけになる。

その過程で,現場の人々は,自分の作業がどこにつながるのか,
社会との接点を失っていくんだな。
工程全体や,その製品の社会への影響等,連想がどんどん働かなくなる。
それでも製品はじゃんじゃか生産される,というのが工業化の最終形だ。

てなことを,夜中の工場で単純作業しながら考えてた。
ずっと作業をしていると,自分が機械の一部と化したかのように錯覚する。
つまり,産業革命が労働から人間性を奪った,ということを実感したワケだ。
公害が生まれ続けている理由も,今なら実感として理解できる。
自分は機械なんだから,その結果にまで責任は感じないよね。

同じコトはデスクワークにも言えるわけで,
excelで一連の流れを組んでしまえば,あとは自動的に流れてしまう。
何の説明もないまま前任者から業務を引き継いだ時,
前々任者のマクロをバラすのが一番時間がかかった。
理解せずに業務を執行するのは危険だが,
一方ではそれを求められてもいるわけで,実に微妙なところだ。

いまさら労働の喜びを取り戻せとか,そういうことを言うつもりはない。
ただ,自分が日々のルーティンの中でアホになっていくのが許せない。
労働は時間を切り売りしてるだけ,という見方もできるけど,
たまには単純作業の意義を問い直して,
アホになるのを防ぐために時間を割いても,いいよね。
たとえそれが生産性になんら関わりがないとしても。