あきオジの風景

写真、そして、俳句(もどき)
毎日更新しています。

雪中をトラック行きかう聖橋  あきオジ

2012-01-31 06:55:01 | 日記
聖橋からの定点写真です。
雪景色がほしいですが
雪道を歩くのは苦手なのです。

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今日は仕事がありません。
どうしましょうか。
写真も撮らなくては間に合いません。

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松はみな枝垂れて南無観世音  山頭火

松風に明け暮れの鐘撞いて  山頭火

ひさしぶりに掃く垣根に花が咲いてゐる  山頭火

(「山頭火句集」村上護編)の冒頭の三句です。山頭火の句にはずいぶんお世話になっています。これからもお世話になります。山頭火は行動の人であり体当たりの人であり、泥臭い人間そのものでした。きれいごとに生きてきた年寄りには「ありえない憧れ」なのです。

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ここにいるそれだけ確かめ句をつくる  あきオジ

(俳句でもなくてもいい。10年前の自分は何を考えていたか、何を感じていたか、そんな再会をするために俳句を作っているような気がします。ですから、できるだけ社会の空気を感じるような丁寧さが必要なのですが、面倒なのでついつい安直な作りものになってしまいます。でも、それでいいのかな。)

もうすこし続けてみよう鮭にぎり  あきオジ

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遺せない手紙燃やす春近し  あきオジ

2012-01-31 06:32:13 | 日記
二月は苦手な季節です。
寒いだけでなく
道路が凍結して歩きにくいのです。
滑って背中をしたたかに打ったことがあります。

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大津絵の筆はじめは何仏  芭蕉

蓬莱に聞ばや伊勢の初便  芭蕉

雑炊に枇杷きく軒の霰哉  芭蕉

から鮭も空也の痩も寒の内  芭蕉

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絵にしたい完璧構図の富士見ゆる   あきオジ

どうしようない自分を引きづる日々重し  あきオジ

おでん食う老夫婦に会話なし  あきオジ

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通りすぎし茶会帰りの冬支度  あきオジ

2012-01-31 06:10:46 | 日記
キルト展のポスターデザインです。

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来月は林家たい平の独演会を聞きに行く以外は予定がありません。
何もなければあれこれのことができます。

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どうにでもなれと言うか雪下ろし  あきオジ

(この季節になるとなぜか青森で過ごした日々を思い出します。)

ひとり旅夢見る炬燵の昼寝かな  あきオジ

(年とると一人で死んでいくことを意識しますね。人の心は自分で分からないほどに自律的ですね。)

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風にふかれ信心申して居る  放哉

淋しい寝る本がない  放哉

(この句、放哉を代表する句ではないかと勝手に決めています。ルール違反ばかりのように思えますが、それはそれ自分がよければそれでいいのですね。)

山奥の木挽と其男の子  放哉

(この素材だけを並べて響きあいを引き出す。案外、現代的な手法なのかもしれません。でも、その背景にあるのは、素材一つ一つの味わいであり、読む人の歴史ないのですね。)





ガンガーが流れる真夏が浮かびくる  あきオジ

2012-01-30 06:10:25 | 日記
絵を描いています。
ありきたりで退屈でしょうが
ご容赦ください。
日記代わりなのです。

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時代の側面をえぐる
その意味では山頭火や放哉は
滓のようなものですが
それはそれで奥行きがあり
興味はつきません。

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秋風のお堂で顔が一つ  放哉

お粥煮えてくる音の鍋ふた  放哉

汽車が走る山火事  放哉

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何もせずそして一年すぎてゆく  あきオジ

あのころと同じ気分で乗りおくれ  あきオジ

(昭和30年後半、安保闘争、学園紛争の時代、運動の流れに入れず、当事者ともなれなかった、あのときの負い目と同じです。)

セーターも濡れている流木の海  あきオジ

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ゆるやかに正月おわり本開く   あきオジ

2012-01-30 05:43:01 | 日記
久しぶりに絵を描きました。
日記代わりです。

退屈でしょうが
ご覧ください。
明日には写真を撮りに出かけるつもりです。

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冬川や舟に菜を洗う女有  蕪村

ふゆ河や誰引すてて赤蕪  蕪村

嵐雪にふとん着せたり雪の宿  蕪村

落書の壁あはれ也今朝の雪  蕪村

(芭蕉にしても蕪村にしても「写生」というより、再構成というのが近いのではないでしょうか。換骨奪胎して組み立てる。そうでなくては、ちっとも面白くないような気がします。それに、現代の作家もそうでしょうが、技巧を凝らさないと、「つくった気がしない」のではないでしょうか。そんな気がします。)

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あればうれし蜜柑をおもう炬燵かな  あきオジ

窓開けて俳句する日の雪景色  あきオジ




夕闇が深くなれど豆腐売り  あきオジ

2012-01-30 05:34:34 | 日記
年賀状のつもりで描きました。
アップしたかどうか忘れてしまいました。

としをとると確かめるのが面倒になるものです。

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靴音が戻って寒し午後10時  あきオジ

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旅のかきおき書きかへておく 山頭火

まったく雲がない笠をぬぎ  山頭火

あの雲がおとした雨にぬれてゐる  山頭火

うしろすがたのしぐれてゆくか  山頭火

(境涯を淡々と句にしたものが心に残りますね。何となく残っている。それが私にとっての名句なのですね。)

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遅延するアナウンスもあり冬深し  あきオジ

2012-01-29 06:27:48 | 日記
昌平講から見える中央線です。
中央線といえば
ポイント事故
そして、人身事故

去年だったでしょうか
聖橋から飛び降り自殺すた現場に出会いました。

当たり前の人が信じられない行為に走る。
日常と非日常的なことは
裏表
容易に行きかうことができるのに
そうでないように思いこんでいるのですね。

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もう少し座っていたい雪の駅  あきオジ

樹氷うつすテレビにのせる生姜飴  あきオジ

雪中で視点うゆるがぬ地蔵尊  あきオジ

バスを待つ人立ち話する霙かな  あきオジ

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今日はどの句集を開いてもピンときません。
そんな日もあるから面白いですね。

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雪解の一軒の家のまわり  放哉

(このような表現形式にたどりつくまでには試行錯誤があったでしょうね。
当たり前にたどり着くのは容易ではないのですね。この形式を得た時に放哉は自分の句を見出したのでしょうね。そんな気がします。)

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もう、文学というスタイルは時代を掬わないのかもしれませんね。
写真映像、CGなど視覚表現が時代を表現するのかもしれません。

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雪がつづき伏し目がちに島を見る  あきオジ

2012-01-29 06:00:18 | 日記
続けることだけが才能であるような気がします。
素敵なブログには、いつのまにできた
風格がありますね。
そんなブログを見るのが楽しみだったのですが
いつのまにか
それもしなくなってしまいました。
自分のブログだけで精一杯
そして、立派なブログを見ると
自信をなくしてしまいます。
まあ、そんなことの繰り返しです。

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大仏の鼻から出たりけさの霧  一茶

陽炎にさらさら雨のかかりけり  一茶

かれ草や茶殻けぶりもなつかしき  一茶

(世に出回っている一茶の句は、一茶の中核をなす句ではないような気がします。でも、まっとうな句は芭蕉に近く、芭蕉にはなれない。そんな句のような気がします。もっと、繰り返し読むましょう。それも気楽に、そして暢気に・・・。)

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何でもいいそれでいいよ冬の旅  あきオジ

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消えてゆくそれだけの旅か雪が降り  あきオジ

2012-01-29 05:23:30 | 日記
キルト展の出品作です。
山口百恵も出品していたとか。
野次馬的楽しみ方ですね。

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小津安二郎の「晩春」を見ていたら
笠智衆演じるおとうさんが
56歳なのですがステッキを使って
原節子演じる娘に
「おとうさんも56だ。この先、そうながくない。」という台詞がありました。
もう、そんな年はとっくに過ぎてしまいました。

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水音けふもひとり旅ゆく  山頭火

山のしずけさは白い花  山頭火

(「しみじみ」と余韻のない俳句は残らない。そんな気がします。その消えた後の気配を楽しむのが日本の美学の一つではないでしょうか。)

なるほど信濃の月が出ている  山頭火

(この「なるほど」の使い方が好きですね。形式からはみ出した表現と言うか、言葉がいいですね。)

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ぎこちない言葉がならび雪残る  あきオジ

かすかなる水面にのこる冬の陽よ  あきオジ

焚火するとび職どこへいったやら  あきオジ

2012-01-28 17:33:44 | 日記
今日は寒いけれど雪はなかったのです。
放哉の俳句です。
別のボルグにアップしていたのですが
手を広げ過ぎたので
少しづつ縮小しています。
そんなことでこのブログにアップしました。

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クリント・イーストウッド監督の「エドガー」を見ました。
フーバー長官の半生を描いたものですが、アメリカの歴史に疎いと
登場人物の背景が分からないので
退屈でした。
それより映画の狙いは裏側の生活だったようで
マザコン、同性愛、事実のねつ造などの事実を丁寧に描いています。
人の一生とは、そんなもの。

映画の出来はそこそこではないでしょうか。

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座頭市むやみに人切る節分会  あきオジ

深紅なるダウンジャケット似合うとし  あきオジ

地蔵尊雪に埋もれて立ちにけり  あきオジ

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