作って遊ぼう&学校の応援

 小学校でオモチャを身近な材料で作っています。また、最近プログラミングで学校支援アプリを制作しています。

ブンブンごま〔牛乳パックの底で作る〕

2022-04-11 13:07:51 | 作って遊ぼう教室
 いっぱいの牛乳パックの底です。

〔関連のホームページ〕

 我が家では牛乳パックは2日に1つ空になりドンドン溜まってきます。これを使ったおもちゃを作ってきましたが、その底はあまり使い道がありません。いつもそのことを気にかけていたところに"ブンブンごま"が頭に浮かんできました。これは良いと思って作ってみました。簡単にできると思いきや穴の空け方やバランスが難しくて苦心しましたが何とか出来上がりました。
 制作の仕方ですが、一般的にはキリや千枚どおしを使ったりと危険なところもあるので"画鋲(がびょう)"を使うと小さな穴しか空きませんが、それをボールペンの先端で広げてやると大きくなることがわかりました。そんなことを考えながらの作り方を紹介します。

 制作するブンブンごまです。

 中心部分に2つの穴を空けてそこにより紐(ひも)を通して端を結んで輪っかにします。

 準備するものです。
 材料〇牛乳パックの底〇より紐(ひも)70~100cm
 器具〇画鋲〇ボールペン〇ハサミ〇定規



 では作っていきます。

 牛乳パックの底を一つ

 大きさは一辺が70mmの正方形です。対角線は100mm程です。中心に2つの穴を空けますが、準備として定規とボールペンで2つの対角線を引きます。その交点が中央(重心)となります。1つの対角線上に中央から等距離のところに間隔10mm以下の位置に印をつけて画鋲で穴を空けます。私としては間隔4mmがベストでした。それ以上間隔を小さくすると穴がつながりそうです。そうならない最小の間隔です。つまり間隔は小さい方がいいということです。
 穴の空け方や広げ方のコツは後で写真でお見せします。
 より紐はダイソーから「たこ糸」を買ってきました。40mで110円です。これをハサミで70~100cmを切り取ります。1巻きで40本以上も作れます。

 牛乳パックの底に空けた2つの穴により紐を通します。
 より紐の通し方のコツは後で写真で示します。
 通したら両端を結んで輪っかにすると出来上がりです。
 結び方は、裁縫の絹糸を結ぶように、端を揃えてひとさし指に巻いて親指でよじって結びました。
 輪っかを両手で左右に引っ張って底板を中央付近に持ってくると遊びの準備ができました。



 それでは遊んでみましょう。

 より紐の輪っかの両端を左右の手の親指に引っかけます。もう一度その真ん中に牛乳パックの底板が来るように移動させます。このとき穴とより紐がユルユルの場合は2つの親指を合せると底板は中央に移動します。
 チョッと緩(ゆる)めてグルグル回すとより紐によりがかかります。(ねじれます。)
 それを両方から引っ張ると、ねじれが解(ほど)けるように底板が回転します。勢いよく引くと回転速度が増して、解けた後も回転の勢いて逆方向にねじれがかかります。
 止まりそうになったとき、また強く引っ張ると逆に回転を始めます。そのとき”ブ~ン”と音がします。

 次のように力を入れて左右に引く力の強弱をくり返すと

 ブンブンブンブン と繰り返して鳴ります。コツとしては引く力を“0(ゼロ)”にしないことです。ゼロにしてしまうとより紐が絡(から)んでしまうことがあります。注意してください。

 実は遊ぶときに、うまくブンブンならないときも多いです。それには2つの原因がありますので紹介します。
その一:
 2つの穴の間隔を10mm以上にした場合です。

 より紐の輪っかを強く引っ張ると底板がより紐と平行に寝てしまうことが多いです。回転させようとしても空気抵抗が大きくて速くは回せません。
 底板をより紐に垂直に立てようとすると親指一本ではなくて、他の指4本にひっかけるとよいですが、緩(ゆる)めて回転させようとしてもねじれが掛かりにくいし、引っ張って掛かったねじれを使って回転させても、その勢いでねじれを掛けることができません。

その二:
 回転軸と中央(重心)がずれている場合

 底板の2つの穴の中央がより紐の輪っかを引っ張ったときの回転軸となります。上図の3つの底板はいずれも回転軸と中央(重心)がずれています。

 この場合、先に示したように引っ張ってもスムーズに回転することはできません。回転させようとすると上下左右あちらこちらに揺れてうまく回りません。回ったとしても力の加減でポンと跳ねてしまって回りを止めてしまいます。

改善の方策
〔その一〕の場合は、より紐をハサミで切って2つの穴空けからやり直してください。
〔その二〕の場合は、例に示した極端な偏芯(へんしん、回転軸と中央(重心)のずれ)は穴あけからやり直すべきでしょうが、チョッとした偏芯は、底板の周囲をしっかり観察して重心をずらすような切り損じがないかをよく見てください。そこを切りそろえて回してみます。切って回してをくり返してブンブンに近づけていきます。逆に、切って良く回らなくなると反対方向を切り取ってください。するとよく回り始めます。


 これまでの説明を写真を使って紹介します。


















 より紐の両端を結ぶと完成です。



 チョッと簡単な穴の空け方を紹介します。

 牛乳パックの底の内側を見るとこのようになっています。2つの違う牛乳パックです。

 接着の圧力のかけ方は違っていますがどちらも基本的には同じ折り方ですね。これを見るだけで中央(重心)がわかります。2つの三角の頂点のところが中心です。

 それを目印に間隔4mmで2つの穴を空けます。三角の頂点のところは紙が何枚も重なっていて画鋲が刺さりにくいので紙が一枚のところに穴を空ける印をつけます。


 対角線を引く手間が省けます。
 画鋲で穴を空けているところです。

 小さな力で簡単に穴が空きます。

 穴は小さいのでボールペンの先を穴に刺して、穴を大きくします。



 より紐を穴に差し込みます。より紐を水で湿らせて尖らせボールぺンで押さえて差し込みます。



 もう一方も差し込みます。



 差し込んだより紐の両端を結ぶとブンブンごまの完成です。



 いかがでしたか。旨くできましたか。私としては2分程度で1つ出来上がりました。調整が必要でも1分もあればブンブンと鳴ります。
 ぜひ挑戦してみてはいかがですか。

作り方をまとめてみました。





この〔作り方の縮小図〕をタップするとpdfファイルがダウンロードできます。

 ブンブン回っているところです。



 よく回らず調整が必要です。