金(きん)の間の人物云はぬ若葉哉
絶頂の城たのもしき若葉かな
たかどのゝ灯影(ほかげ)にしづむ若葉哉
谷路行(たにぢゆく)人は小(ちひさ)き若葉哉
道観(だうくわん)の岡見しづかに若葉哉
般若(はんにや)よむ庄司(しやうじ)が宿の若葉哉
不二(ふじ)ひとつうづみのこして若葉哉