goo blog サービス終了のお知らせ 

hinajiro なんちゃって Critic

本や映画について好きなように書いています。映画についてはネタばれ大いにありですのでご注意。本は洋書が中心です。

Good Material

2025年03月21日 | 洋書
 珍しく chic lit です。
 なんというか宣伝ぶりがすごかったので思わず手に取りました。

 4年半お付き合いし同棲もしていた彼女にフラれた男が引きずりに引きずりまくって、延々とグチグチ言っている日記

 な、の、で、す、が、すっごく面白かったです。
 
 主人公アンディは自分がなぜフラれたのかがわからないのでなかなか吹っ切れないのですが、読者のこっちは「いや、わかるよ!まだ5ページくらいしかあんたのこと知らないけど、フラれた理由、わかります!」ってくらいの発言(?)の連続。
 で、ずっと色々考えてるうちに「そもそも彼女がなぜ俺のことを好きになったのかがわからない」と言い出し、「そうそう、そっちだよ、私もわかんないのは」
 という具合に、なかなか出だしからハマって、ちょいちょい笑いながら読みました。
 失恋した時についついやってしまうことや、やっちゃいけない事を全部コンプリートする主人公なのですが、読んでいくうちに愛着が湧き、彼と長年付き合っていた彼女の気持ちもわかる気もしてくるし、主人公をとり巻く周りの人々も不自然じゃない程度に良い感じ。とても読み心地の良い作品です。
 作者の文章も人物描写も結構好みでした。本の表紙に書いてあるレビューで、raw, smart and human とあり、なんかその通りだなぁと。
 評価はまさかの

 9 out of 10

 chic lit にこんな点をつけるとはねぇ、、、、
 ちょっと心が疲れているのでちょうど良かったというところでしょうか。
 普段読んでいるような歴史や文化の知識を得られる作品でもなく、倫理観を考えたり感情を揺さぶられたりすることなく、たーだひたすら面白いんだけど、馬鹿馬鹿しく思ったり無駄にも思わない私には珍しい作品でした。
コメント    この記事についてブログを書く
« ギリシャの島でのホリデーで... | トップ | Tomorrow and Tomorrow and T... »

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。

洋書」カテゴリの最新記事