hinajiro なんちゃって Critic

本や映画について好きなように書いています。映画についてはネタばれ大いにありですのでご注意。本は洋書が中心です。

映画「Social Network」

2011年05月31日 | 映画
 ずっと観たかったこの映画を観ました。
 なんと日本語吹き替えで。実は私、吹き替えで映画を観ることに何の抵抗もないんです。楽チン!
 とはいえ、今回は主演のジェシー君の演技、特に話すときの間の取り方が好きなので、できれば英語と日本語字幕でみたかったところですが、贅沢は言えません。

 そして感想は、なかなか面白かったということです。
 「嫉妬」という感情に突き動かされる人間の姿が、なんというか・・・・・今読んでいる本の内容とリンクしていて、ますます考え込んでしまいそうです。
 
 そして賞のことを考えるとやっぱり脚本賞かな。
 よくあるのは、みんながみんなお洒落に話す、みんながみんなウィットに富んでいてサーカスティックに話す、みんながみんなdumb(!)。けれどこの映画だと1人1人が別のスタイルで話をする。主人公はちょっと曲がった話し方(これがこの映画の一番面白いところ)、ジャスティンはまた別な感じ、そしてアンドリューは意外なことに普通すぎるくらい普通に真っ直ぐ話す。そしてこのAndrew Garfieldの演技がすっごく良かった。今まで全然良いと思っていなかったけれど、いい役者なのかもなぁ・・・・
 あのトレイラーで流れていたテーマ曲がとても良いと思っていたのに、ほとんどかからなく残念。もう少し使っても良かったんじゃないのかな。その他も音楽面は物足りない感じが残りました。

 私の評価は 3.5 out of 5
 特別文句をつける個所も見つからない代わりに、弁護士を立てて話し合いをする場面に思ったほどのスパイスがなかったことが少し期待外れ。

 和解金非公開。ここが映画の中で一番気になったところです。いくらだろう?

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Hippo Has a Hat

2011年05月28日 | 絵本・児童書
 人気作家と人気イラストレーターが手がけた絵本。今まで聞いたことも見たこともありませんでしたが、とっても面白い作品でした。
 たくさんの動物たちが洋服屋さんで色々なファッションを試着して楽しむ話です。
 Julia Donaldson お得意のライムが満載の作品です。
 ちょっとタイトルを見てください。単語を全部Hで始まる語に統一しているんですよ。それぞれの動物の出てくるページで必ずこのルールを用いています。そして見開きページの右と左の語尾は決まってライムになっているんです。感心するぐらい徹底していて、リズムも響きもよく完成されています。
 Nick Sharratt の絵はユニークで、どの動物たちも生き生きして見えます。小さい子供はこういうはっきりした色使いの絵本を好みます。
 お洒落で美しい絵本も良いけれど、たまにはこういうのもいいですよね。


 続いて「絵本までけなすとは、なんという人でなし」と思われるかもしれませんが、読んでがっかりな作品を紹介。

「Tall」


 こちらは大人気絵本「HUG」の姉妹版なんですが、まぁ、同じです。可愛らしい子ザルのセリフ「TALL」が吹き出しになっているページが延々と続きます、はい。(これよく紹介されていますが、みんな何書いているんだろ?)
 絵は確かに可愛いけれど、私はこの本に£5.99を出すのも子供たちに読んであげる2分間のロスもイヤだぁ・・・・
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You don't mess with the Zohan

2011年05月27日 | 映画
 よせばいいのにまたアダム・サンドラー作品を観た私。
 これは、もう、ありえないくらい、とことんイッチャッテるおバカ映画であります。
 だけど、これが、案外面白かったりしました・・・・・
 
 主人公ゾーハンはイスラエルの対テロリストの優秀なエイジェント。とことん強くて敵を次から次へと倒していきます。
 けれど、本当のところ彼の夢は美容師になること。夢の実現のために、殉職に見せかけてアメリカに渡ります。

 そこで出会うイスラエルからの移民、そして自国では敵対しているパレスチナの移民たちと交流していきます。
 私が面白いと思っているところは、アダムを始め本来普通の英語話者の俳優たちのアラブ訛りの英語がめちゃくちゃ上手いことが一つ。うちの隣り旦那さん(アフガニスタン)と全く同じ話し方をします。やっぱり俳優って芸術家なんですねー。
 それから、細かい点で移民の生活、性格など特徴が非常によく表されているところです。ニューヨークのアラブ人たちの言動の滑稽だったり、可愛らしかったりするところが結構笑えます。
 イスラエル・パレスチナ問題を扱いながらも深入りせず、移民の生活を描きながらも深入りせず・・・・・・

 なーんて、語るほどの作品でもないんです、やっぱり。
 ホントのホントにお下劣なバカバカしい作品です。私には下ネタばかりなのはともかくとして、必要性がわからないような動物虐待シーンがあったのが気になりました。
 好きなシーンは、上の写真のアラブ3人がゾーハンの暗殺を考えて、武器を調達しようとどこかに電話をかけるシーンです。相手側の案内の台詞が可笑しすぎる。
 ところで、その時のリーダーはタクシードライバー役のこちら。誰だか分かります?

 彼はどの映画を観ても、すっごい化けていて「これって、また、あの人じゃないの?」と思いながらも、エンディングロールを見るまで確信が持てない、私にはいつまでたっても覚えられない顔なんです。それに今回は肌の色も違ったし、アラブ・アクセントが上手すぎた。

 今回のアダム・サンドラー、髭もじゃのロン毛クルクルパーマ姿はなかなか魅力がありました。英語のアクセントに気を遣っている以外はなんの演技もしていません。「waterboy」の過剰演技(I am Sam のショーン・ペンといい勝負)よりは断然良かったと思います。
 
 hinajiro による意外な評価は 3 out of 5 (なんと King's Speech と同点ですよ!)  
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ノンタン ボール まて まて まて

2011年05月26日 | 絵本・児童書
 うちの子供たちが、特にお兄ちゃんが大好きだった絵本です。
 この本は多分ホントのホントの赤ちゃんの時から読んで聞かせ、歩けるようになってから2歳くらいまで毎日何度も私のところに運んできて読んで欲しがったものです。これが、二人分なのでトータル5年くらい毎日何度も読み続けたんですよ、私は。
 ノンタンが落としてしまったボールを毎ページ探しながら読んでいく本です。なかなか粋なところに隠れていたりします。
 子供は繰り返しが好きなので、「まてまてまて」など何度も出てくる言葉はずい分と小さなうちから一緒に声を出して読んだりしました。
 何かのメリットを期待して本を読むのは違うとは思うのですが、やっぱり早くから絵本に触れているとそれは初期の言語能力の開花に貢献していると思います。うちも発話は早い方でした。ただし、その後、一つのことに、うちの場合は Thomas the Tank Engine ですが酔狂してしまうと、その後の言語能力にかなりの支障をきたします。
 はい、支障をきたすほどの没頭ぶりでした・・・・・
 
 なぜ急に昔の絵本を引っ張り出してきて紹介しているのかと言うと、もちろんほかにアップする本がないからでありんす。
 私の「Shadow of the Wind」は着々と進み、今半分まで到達しました。来週にはなんとか読み終わっていたい。500ページあるのですが、一日40ページを目標に、本好きにはあるまじき行為?40ページごとにクリップで留めて目安にしてあります。
 子供たちも何かしら読んでいるとは思うのですが、全く干渉する気分になれずホッタラカシ。何読んでいるのかなぁ?

 ノンタンのファンはうちの母で、何冊も送ってくれたのですが、私には好きなものとそうでもないものがあるのです。その中でもこの絵本が大好きで、子供たちも夢中だったので、赤ちゃんのいるおうちや贈り物としておススメします。
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勘違いしてビックリ

2011年05月24日 | 日記
 Year 5 Puberty Talk

という見出しで、スクールレターにDVDを下見に来てください、とありました。
 今日、そのDVDの下見の日だったのですが、すっかり忘れていて遅れて入っていくと・・・・・
  
 てっきり貧しい国の人々の生活を紹介し、チャリティへの心がけをさせる目的のDVDだと思っていたので、

放映されているものを見て目が飛び出しそうになりました。

 性教育のビデオでした。

 すっかり poverty のDVDって書いてあると思っていたので、どうして下見をする必要があるのかな。ああいうのにも過敏に反応する子がいるということで神経質な対応をしなければならないのか。と一応色々考えてはいたのですが。 
 終わった後も感想を聞かれて、正直に puberty という単語の意味が分からなかったので心の準備をしていなくて焦った、と話すと笑われちゃいました。
 いやー、驚いた。
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Mary and Max

2011年05月23日 | 映画
 オーストラリアの大人のためのクレイ・アニメーションです。
 かなりブラックで Quirky ですが、とっても良い作品でした。

 メルボーンに住む8歳の少女メアリー・デイジー・ディンクルは accident でできてしまった子供だ、と小さなうちから母親に言われて育ちました。母親は「子供ができたため仕方なくした結婚生活」を悲観して酒と煙草に溺れ、メアリーに対しては育児放棄状態。メアリーは家庭が貧しいことや額にある痣のことで学校でいじめに遭っています。
 ある日、メアリーは電話帳で適当に選んだニューヨークに住むマックス・ジェリー・ホロウィッツという人物に手紙を出すことにします。マックスはアスペルガー症候群を患う孤独な中年男性だった。
 二人は文通を始めるのですが、メアリーの純粋でストレートな手紙の内容や質問は繊細なマックスの心にはとても負担になったりするのです。それが原因でマックスはしばらく病院には行ったりもします。
 それでも2人は数十年にわたって文通を続け、特に会うことはないけれど、お互い拠り所にしながら生きていきます。
 そんな二人も転機を迎えることに。

 この映画は実話的な部分もあり、制作・監督をした人が20年以上にわたり文通を交わしていたニューヨークに住むペンフレンドから着想を得たのだそうです。
 一つ一つの人形、セットがとても丁寧に造られていて、なんとも素晴らしい映像でした。それもそのはず、撮影は57週に及び、133個のセット、212個の人形、475個のミニチュア模型を使ったそうです。マックスがメアリーに贈る手紙を書くために使用するタイプライターのデザインと制作にも9週間をかける凝りようです。

 作品のテーマとしては、childhood neglect, teasing, loneliness, autism (Asperger's Syndrome in particular), obesity, depression and anxiety などが含まれていて、作者の考えが表現されているメッセージ性の多いものとなっています。
 前半部分は飛ばし過ぎ感があるのですが、最後の最後にじわっときて、色々考えさせられる構成になっています。
 これは、いい映画です。技術面、テーマ、構成、全部ひっくるめて、スゴイですよ。それに声の出演もフィリップ・ホフマン、トニー・コレット、エリック・バナと豪華でした。
 機会があったら是非是非ご覧ください。念押ししておきますが、かなりブラックでグロい面もあり、です。


その他、今週見て後悔した映画一覧(忘れちゃってもう一回なんて観たくないので記録しておく)

「Water Boy 」

 アダム・サンドラー主演。
 1人、何度も登場するのだけれど、何しゃべっているか絶対わからないおじさんの存在だけが面白くて出演するたびに笑ってしまったけれど、あとは全然面白くなーい。やっぱりアダム・サンドラーvsベン・スティラーは「ベンの方がいいに決まってる!」んだ、納得。

「Good Luck Chuck」

 ジェシカ・アルバの可愛さだけが救いのどうしょうもない映画。
 主演男の魅力マイナス4くらいで、観るのが辛すぎた。

「Frozen」

Shirley Henderson って知っています?英国映画にはよく出てくる女性なんですけど、彼女主演の失踪した妹を思ってトラウマで苦しむ女性の話。
 理解不可能。
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唐突ですが、私の好きなホラー映画ベスト5

2011年05月21日 | 映画
 出勤前に「Messengers」というホラー映画を一本観ました。色々なホラー映画のシーンを切り取って集めたような作品で、特に悪くもなく特に良くもないなんていうことのない作品でした。朝っぱらからホラーを見るなんてねー。それで、実は私、ホラー映画は嫌いじゃないということを最近自覚しました。自覚のある限りの私の性格的には、

 くだらない、全然面白くない、何のために製作するわけ?

 いかにもこういうことを言いそうなのですが、案外わざわざ観ます。
 というわけで、ホラー映画ベスト5

①The HOLE (2001)

 昔の防空壕みたいなところに学校行事をさぼって集まった高校生たちが閉じ込められる話。
 この映画本当に怖くてグロくてツイストがあって面白いと思うんです。
 主人公の女の子も普通に見た目が不気味。彼女はアメリカン・ビューティの子で一時主演をはってよく出ていたのですが、最近は見かけませんね。
 友だち役にキーラ・ナイトレー、未来のスターさんは脱ぎっぷりがよくてビックリしますよ。
 ホラーというよりは心理サスペンスなのかもしれません。

②Shaun of the Dead

 ホラーのベストにこれを入れるのが正しいのかどうか。ゾンビものなのでいいんだよね?

③28 Days Later

 ダニー・ボイル作品。キャストもストーリーも映像も大好き。特にゾンビものが好きなわけではないけれど、2,3位とゾンビです。

④Sin Eater


 これ、ぜひ紹介したかったのです。ヒース・レジャー主演のエクソシストものです。
 多分かなりマイナーですが、ストーリーもヒースの演技も怖さも特撮もとっても良いです!
 と思い今wikiしたら相当評判悪かったみたいです。rotten tomato なんと7%だって!あれ~・・・・おかしいなぁ・・・・
 カッコいいヒースの写真を載せますが、タイトルが違っているようですね。
 自信を持ってお薦めしたかったけれど、すっかり自信がなくなったので、このランキングを見て私と気が合いそうだと思う方だけ限定で観てみてください。
 ちょっとショック~・・・・

⑤Saw 1

 これは好きというよりは、本当に嫌な気分になる映画という意味で大成功だと思う作品。2まで観て続きを観ようとは思わないくらいイヤなものだけれど、頭から離れないし、良くできていてすごいなぁと思ってしまう。

 そのほか、butterfly effect も大好きですがホラーじゃないかもしれないし、funny games もものすごく嫌な気分を味わったという意味で印象的だったし、古いところでは、エルム街の悪夢、ポルターガイストと Hitch という映画が好きです。
 もうすぐ「エスター」を観ます。評判が良いみたいなので楽しみにしています。どうせ評判とは全然関係ない感覚しているのにね(苦笑)

追記:娘にテンプレートを選ばせてあげたら、思っていた以上にスウィートなものを選ばれてしまった。別に構わないのだけれど、今日アップしたばかりのこの記事との絡みが微妙で笑っちゃいますよね
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Get the Look(ディズニー・チャンネル)

2011年05月18日 | テレビ
 ただ今うちの娘が一番気合いを入れていて、miss できないテレビ番組です。
 ディズニーチャンネルのアイドルたちのファッションを参考に、流行りの洋服、小物の取り入れ方、手作りの小物の作り方紹介、などなど。多分ほんの5分もない番組だと思うのですが、Nancy にとっては大切な時間。
 中でも、うちの娘のファッション・アイコンは「Wizardz of Waverly Place」のセリーナ・ゴメス(ビーバーの彼女)。
 ちなみに上の写真のスカーフ使いは sooo yesterday として紹介されていて、今年はこんな風にするほうがいい、という具合にアドバイスがあります(特に本人は出演しませんが)。
 セリーナの真似をして、コンバースの靴ひもを変えました。セリーナの真似をして、髪の毛は横縛りにしています。これダサくないのですか?それから下の方をこの写真の様にカーリーにしたいと半泣きで訴えてきます。
 それから、もう一人のアイコンは「Sonny with a Chance」の Demi Lovato 。
 ある日チェックのワンピースの上にチェックのシャツを着て、今時前を縛っていたので、「その格好はおかしいと思うけど・・・」と両親揃って助言したにも関わらず、「Get the Lookでデミがやっているんだからいいんだよ!」と頑固に着替えませんでした。
 テレビを見ている時のその真剣な目つきといったらありません。物作りが好きなので、手作り小物も自分なりに工夫して可能な限り取り入れます。
 先日ファームであった友人の誕生会には、ファーム・ガールになりきって、チェックのシャツの上にファーのベスト、ジーンズのスカート、牛柄のブーツで参加。多分ハナ・モンタナ風。カウ・ハットがないとぼやいていました。
 家族で近所の打ちっぱなし(ゴルフ)に行くときでも油断はしません。ポロシャツにキャップを被っていきます。
 とにかく「Get the Lookで・・・・」という台詞をよく耳にします。
 ティーンになったらどんなことになるんでしょうねー・・・・
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自宅療養中の読書

2011年05月17日 | Nancy 10 読書
 娘が外で遊んでいて足首を捻挫をしました。
 近所の中学生がうちの二人を同時に持ち上げて力自慢をしていたところ、あまりの重さに耐えきれず、先に娘を落っことし、その上に息子を落っことしてしまったそうです。
 昨日普通に登校させたら、まともに歩けないならしばらく学校には来させないで、と帰されました。
 たかだかねん挫で何日も学校を休まないといけないなんて・・・・・・
 そんなわけで、うちで多少本を読んでいます。

「Judy Moody Predicts the Future」

「Judy Moody Declares Independence」

 このシリーズだと簡単なので、手に取ったらすぐ読んでしまいます。
 その他は、うちにある同様に簡単な本の再読ばかり。

 次は、投げ出し本の紹介。

「Take a Good Look」Jacqueline Wilson

 多分それほど彼女の作品が好きじゃないと思うのだけれど、懲りずに借りては読まないで返すの繰り返し。
 何を考えているんでしょうね。

「森のネズミとゆきだるま」
 
 先日ぼやいたばかりですが、うちの子が読めるレベルで面白い児童書を見つけるのは本当に大変です。
 この本は前半3分の1まで読みましたが、正直一緒に読んでいるのも苦痛なくらい楽しくありません。
 後半は当然面白くなるのでしょうけれど、ある程度前半で心を掴んでくれないと困るなぁと思いました。

「ゆめからゆめんぼ」

 一作目があたると次から次へとシリーズが進んでいくのは結構だけれど・・・・・・
 「はれときどきぶた」は本当に面白く、良く練られている作品だったけれど、同シリーズでそれと同じくらい面白いものはあるのでしょうか?
 何回読みなおしても途中で挫折。
  

今日の日記:

 先週久しぶりに学校見学に行ってきました。
 講堂で13歳の少年のスピーチがあったのですが、上の本の感想と関連した話になりますが、彼のスピーチは最初にグッと聴いているものを惹きつける書かれ方をしていました。
 初めて登校した日のことを語っているのですが、まずは朝お母さんに怒鳴られるシーンから始まります。「何やってるの!早くしなさい!初日から遅れていくわけにいかないわよ!」そして、慌てて支度をして出かけると、I arrived at school 20 minutes earlier...(pause)...than staff. ここで、ドッと笑いを獲る。また、than の前に間を入れているところがニクイ演出になっているんですよね。
 小説も、童話も、映像も、エッセイも、スピーチも、やっぱり何かしら最初に明確なポイントを示していたり、引きつける何かを含んでいて欲しい。
 キャッチーなタイトル、ショッキングなテーマ、劇的なプロット、で読者・視聴者を惹きつけるだけ惹きつけておいて、最初はダラダラしこちらの忍耐力に甘えていたり、終わりで慌ててバタバタ、ショッキングなエンディングだけで人々の印象に残ろうとしたり・・・・たいていの作品がそうだったりしないかな?なんて、ひねくれたことをふと考え込んだりしました。「Philip Pullmanシンドローム」だろうか(笑)
 
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King's Speech

2011年05月16日 | 映画
 ご存知の通り「Colin Firthに執着している私」にとって、この作品は must でしたが、見る前に気になっていたのは、とってもくだらないこと。

 なぜガイ・ピアスが兄で、コリンが弟なんだ?

 どうでもいいじゃないですかねー。でも気になって wiki しました、私。
 最初の主演キャストは私の大好きな Paul Bettany だったというじゃありませんか。それで納得。それにしてもジェニファー・コネリーって、私のイメージ通りだな・・・・とか、話は全然映画そのものから外れていきます・・・・・・
 
 感想は、一つの物語の裏側にはもう一つのドラマが隠されているのだなぁ、ということです。
 兄のデイビッドが愛する者のために王位を捨てた話の方がどちらかというと有名ですよね。
 「なんて勇気のある行動なんだ」と感心したものでした。それ以上に、
 「男にそこまでさせる女性ってどんな人?かなり尊敬してしまうわ」と思ったものです。
 そんな裏にこんなドラマがあったなんて。
 突如降って湧いたように王位につかなくちゃならなかったなんて気の毒だなぁとは思っていたのですが。

 先日テレビのドキュメンタリーで「Real King's Speech」というのを先に観ました。
 確かに治療を受ける前のスピーチは沈黙がありすぎてなかなか進みませんでした。でも、日本の皇室のスピーチもゆっくり一語一語切って話すので、これが上流階級の話し方だ、といわれればそれでいいようなくらい私には気にならないものでした。なので映画の方はあれくらい大袈裟にやったのが正解だと思いました。
 この番組では当時同じ所にセラピーに通っていた元吃音を持っていた方、今でも多少残っている方、などのインタビューも交え、ライオネルの治療がどのようなものだったかを語っていました。
 本当にユニークなやり方が多く最初はみなさん戸惑ったようでした。余談ですが、キングにはとても良かったこの治療法も、実際受けた人たちには賛否両論でした。吃音を治してもらい、周りから笑われないようにしたい、と強く願って通った少年は、いちいち舞台俳優のように話す癖がついてしまって、返って笑いものにされたとか。
 本物の王も本当に大人しくて真面目そうな方でした。それだけに言葉に詰まっている姿を見ると、心の中で「頑張れ!」と声をかけずにいられない雰囲気でした。最初のスピーチから、治療を受け、自信をつけてから行ったスピーチまで、ドキュメンタリーの方も同様追っていったのですが、最後の堂々たるスピーチは涙なしでは聴けません。


 映画の方に話を戻すと、ヘレナ・ボナム・カーターがクイーンってどうなんでしょう?ほかにいないわけ?とずっと思っていたのだけれど、いや、素晴らしかった!どっしり構えているというかそばにいるだけで心強い妻。あれは彼女じゃなきゃダメだ!実はずっと嫌いだったのよ、どうしても。今年は彼女の見直しイヤーです。
 対称的に、王位を捨てさせたアメリカ人人妻。ものすご~く魅力がない描かれ方でした。ここに根深いものが?こうして別のサイドから見てみるとロマンチックなエピソードも自分勝手なエピソードに変わってしまうのですよね。
 
 さて、私の評価は・・・・・3 out of 5
 役者の演技、音楽、セット、衣装、演出、総てにおいてバランスが良く、美しくまとまった作品です。
 ただ、私には特に心に残るようなものではありませんでした。
 一つケチをつけるとしたら、脚本賞はあげなくていいんじゃないかなー。台詞には特に凝ったところもないし、印象に残る言葉もないし・・・・・・どちらかというとありきたりだったり陳腐な台詞が目立ったというか(あーあ、言っちゃった)
 私はドキュメンタリーの方がとても印象的だったし、心に響いてきました。考えたら当たり前ですが。

 あっと、コリン・ファースの魅力は発見できたのか・・・・・・
 研究歴10年目にして今回はようやく。なかなかの演技だったと思いますよ。しかもローブを着ている姿に一瞬クラっときました。
 でも今回の受賞で国外でもずい分と知名度も上がったし、みんながみんな演技力があるともてはやしている風なので、私の方は卒業しようかしら。
 
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I was a Rat!

2011年05月15日 | 洋書
 Philip Pullman 作品三冊目です。
 私はどうも彼の作品とは相性が良いみたいです。快調に読了できるのです。

 ある夜、ボブとジョアンという子供に恵まれなかった老夫婦の家のドアがノックされます。
 ドアを開けてみると、そこには10歳くらいの男の子が立っていました。
 とりあえず中に入れて、体を温めて食事を与えますが、この少年どうも様子がおかしい。
 自分の名前もどこに住んでいるかもわからないというのですが、確信を持って言うことは「I was a Rat!」

 今回の大きなテーマは、人々がいかに情報に翻弄されやすいか、ということ。
 マスコミ批判というか風刺となっています。マスコミに踊らされる愚かな人間を描写しています。
 そこで、ところどころに新聞記事が挟まってくるのですが、私にとって絶妙だったことは、なんとも良いタイミングでこの作品に出会ったということです。
 私がこの本を読み始めたのは4月の後半でした。そう、ロイヤル・ウエデングへ秒読みの頃。この本の出だしの新聞記事が同様にロイヤル・ウェデングへ向けた準備について書かれているのです。こんな偶然って滅多にないでしょう?しかも花嫁は民間から選ばれたのですよ。そして王室そのものがこれまでの伝統を重んじながらもモダンさを取り入れている、という流れなんです。ピッタリでしょう?
 
 それにしても世間ってそんなに悪だろうか?私もたいがいネガティブな性格をしていますが、この作者の作品に出てくる人はほんの数人を除いて本当にひどい人ばかり。人も社会も作者が描くほど悪くはないでしょう?と叫びたくなります。
 児童書なので、作者は子供を対象としては何を意図としているのか、どの辺りまで子供たちに伝えたいのか、気になるところです。
 最後は優しいハッピーエンドなのですが、やっぱり私には彼の作品は大人の読む童話のような気がしてなりません。

 ロイヤル・ウェデング。最初はケイトのドレスだけチェックしよう、とテレビをつけたのですが、彼女のドレスがあまりにもあまりにも素敵すぎてとても似合っていて、目が離せませんでした。
 それにハリーの相変わらずのチーキーぶり。こんな時までニヤニヤ、チョロチョロしている姿も面白すぎて。
 そして何よりウィリアムとケイトの二人並んだ姿が微笑ましくてねぇ・・・・バルコニー・キスなんて巻き戻してみちゃいました。
 一緒に見ていた友だちが、「ロイヤル・ウェデング見て涙ぐむなんて、私たちもおばさんになったよねぇ・・・」
 いや、ホント。何度繰り返し見ても目頭が熱くなります。


 老夫婦によってロジャーと名付けられた少年、彼は一体何者なのでしょうか。本当に元ネズミなのでしょうか。
 彼の正体がわかった時は「わぁ」と思うでしょう。「やるなぁ、Philip Pullman!」と思うでしょう。
 
 この本を読んでみようかな、と思った方は、ハリーのご成婚時期まで待ってみてはいかが?
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Dragon Ball Volume 1,2,3,4

2011年05月14日 | Captain R 13 読書
 隣の町の図書館でこんなのを見つけました。
 本人は興味あるとは一言も言っていないのですが、私はドラゴンボール世代ですので「すっごい面白いよ、これは!」と力を入れてお薦め。
 とは言っても、私が好きだったのは第一回目の天下一武道会までで、その後のわけのわからない緑色の生物が出て来たあたりでちょっと・・・・・子供のころからファンタジーにライン引きをしていたんだなぁ、今思えば。
 息子ももちろん夢中で読みふけっています。

 充分に面白いようなことは言っていたけれど、マンガの方に気持ちがいってしまって、時間切れとなって返却した本。
 Philip Pullman : His Dark Materials trilogy 第一巻「Northern Light」


「Tunnels」

 こちらはチャプター1がイマイチなようでなかなか乗り気になれなかったようですが、一応読もうとは思っていたみたいだけど時間切れ。

 これ系の長く読み継がれている作品を読まずに、10年後には消えていそうな本ばかり読んでいるように思うのは気のせいだろうか?うちはハリポタもホビット関係も手つけずですからねぇ・・・

 
 ところで、隣の町の図書館へ久しぶりに行くと、車で5分の違いなのにスタッフの質が違って正直驚きました。
 私の町はリニューアルした素敵な図書館があるけれど、蔵書も何も考えてないようなラインナップだし、スタッフは本を読むどころか、本の知識なんて全くない人たちばかり。本を注文したい場合は、どんな人気シリーズの児童書もベストセラーの一般書も、タイトルから作家名までスペリングを教えながら伝えなければなりません。利用者数も少ないし、住民で英語を読める人たちは本なんて読むタイプじゃないのは確かだけれど・・・・あえて言うなら、映画「This is England」タイプ?それにしてももう少し何とかならないものかしら、という感じ。
 ところが今日行った図書館では、何から何まで一言で通じるし、私用に借りた本についても「この本はとってもいいわよ。きっと気に入ると思うわ」とか、気分を良くした私が別の本のことをどう思うか訊ねても、しっかりした知識と意見が返ってくるんですよ。あ~、地域格差って悲しい・・・・
 だけど10年間通い詰めた図書館。おばちゃんたちとも仲良くしているし、この間は電話で名乗らないのに会話が成立するなんてこともあって(特殊なアクセントのせいだろうけど)、義理堅い私にはきっぱり鞍替えするなんてこともできないしなぁ・・・・・
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Not Quite a Mermaid

2011年05月13日 | Nancy 10 読書
 プリンスかフェアリーじゃなければ、マーメードなんです。
 こちらもシリーズであって、うちにも1巻だけあるのですが、ずい分前に買った時はあまり気に入っていなかったようですが、この1年で何度も繰り返し読んでいる様子です。今回本人が図書館から別の巻も借りてきました。

 写真を見てわかるかと思いますが、主人公の女の子は本物のマーメードではないのです。その証拠に2本脚があります。
 事故か事件で海に1人残されてしまった人間の赤ちゃんに魔法をかけて、人魚の女性が海の中でマーメイドとして育てたのでした。
 そんなわけで、海の中でマーメイドとマーマンのお友達と遊んだりと彼女の生活はマーメイドのものなのですが、時々ちょっとハンデがあったりするのです。それにファンタジーなので、普通にケーキを作りシーンなんかも出てきます。

 字が大きく、90ページくらい。5,6歳くらいの女の子から8歳まで楽しめます。
 40歳の女の子には、まぁまぁ、というところです(笑)

 その他、Nancy が読んだもの

「The Cat that walked by himself」「Scaredy Cats」
   

Marvin Redpost から Super Fast, Out of Control

Magic Puppy から #13 Spellbound at School

Rainbow Magic から #47 Olivia the Orchard Fairy, #82 Lily the Rainforest Fairy, #59 Zoe the Skating Fairy

 そして3分の2まで読んだのに内容が好きではない、と投げ出したのは Jacqueline Wilson「Candyfloss」
 最初からレベル的に無理だと思って一言声はかけておいたのに「友だちが読んでいるから」と頑固に読み始めたものの、やっぱり難しかったのでしょう。もちろん意地で「難しい」とはいいませんよ。「ストーリーが好きではないから」ということです。Jaqueline Wilson はメンタル面で mature な子だけが好むのではないのかなぁ。
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THE 女の職場

2011年05月12日 | 日記
 いや、想像以上に、なんていうか・・・・・・・・
 若い子たちは一次元でしか物事を見られないからしょうがないなぁ、そのうち経験を積むうちに広い視野で物事を見たり考えたりできるようになるでしょう(アシスタントのくせに上から目線)、最初はこの程度の感想でしたが、もう、そんなもんじゃないです。
 めっちゃ ○ッチー!!!
 どうりで面接の時に同僚から目の敵にされたらどうしますか的な質問があったと思ったら、こういうことか、という感じ。
 もう全員が全員の陰口を言い合い、あることないこと吹聴して歩いている状態。
 そして私も早速 sneaky な嫌がらせを受けています。
 話せば長くなるので省略しますが、私ともう一人のイタリア人のおばさんがちょいとやられてるそうです。
 私たちおばさんがイビルならわかるけど、おばさんの私たちがイビラレルってなんか違うくない?(笑)
 ま、これっくらいじゃ、全然へこたれませんけどね。私なりに仕返しをしてやるわ。下手くそな英語でしつこくしつこく話しかける、とか。必要以上に執拗に手伝いをオファーする、とか。
 どっちが Sneaky なんだか!


 またまた「Room」を放り出して(一応まだ読み切る気あり)、明日にはこちらの本に入ります。楽しみ~
「The Shadow of the Wind」
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かわいいこねこをもらってください

2011年05月12日 | Nancy 10 読書
 小学校に入学してから1年が経ち、できるだけ絵本から児童書に一歩近寄っていければ、と思っているのですが、絵本と違って1年生くらいが読む児童書って・・・・

 面白いのを探すのが結構大変!!
 
 こう言っちゃなんですが、思いのほか「ハズレ」が多いんですけど・・・・・
 やはり、ゾロリを超えるものは存在しないのではないか!
 そんな中、この本は表紙のイメージからはガーリーな甘ったるいものを想像して借りてきたのですが、全く違いました。
 そして、とっても良い作品でした。

 主人公ちいちゃんは捨て猫を見つけてくるのですが、家庭の事情で彼女の家では飼えません。
 そこでお母さんも一緒に新しい飼い主を見つけてあげようとするのですが・・・・・

 小さな子供が対象のわりには、深みのある内容になっています。
 テーマは動物の命の尊さですし、世間の厳しさもしっかり描き込まれています。そうですね、ちょっと困難を乗り越えるまで長いので主人公と一緒に落ち込みます。でも、それでいて全体的には難しくなりすぎず、優しく柔らかい雰囲気のある内容になっています。
 小さいお子様のいる方にお薦めの一冊です。


その他、

ゾロリの作家による「プカプカチョコレー島」


 ゾロリのシリーズほどの面白さはないけれど、しっかり練り上げられている、芸が細かいなど、私はこの作家はとっても才能があると思うんですよねぇ。
 
 

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