そうです、ヒゲうんちく... なんです

あんな事やこんな事...... えっ!そんな事まで!?

コンサートで感じる違和感

2009年06月10日 | ブログ
さて、コンサート会場における観客の「温度差」について。

1階席2階席、ステージから近い遠いで、ノリが違ってくるのは、ある意味仕方ないだろう。しかし、最近、どうもそれだけではない違和感を感じるのだ。

1970年代からコンサート会場には数え切れないくらい足を運んだ。

レコードでしか聴いたことのないミュージシャンを目の当りにして興奮し、お気に入りの曲を生で聴いて感動し、曲と曲の間のおしゃべり(最近はMCと言うらしい)で笑い、ステージと客席との一体感を肌で感じ、そういうライブの面白さを楽しんできた。

最近感じる違和感は、コンサートのことを知っている観客が多くいる、ということが原因だと思う。

昔の全国ツアーは人気のミュージシャンでも1箇所1回公演が普通だったが、最近は大都市なら何回か連続で公演が持たれて、複数回、見に行くファンもめずらしくなくなった。地元だけではなく、遠方にも足を伸ばす熱心な追っかけもいるね。

そこで、今までにない空気が会場に生まれるようになったと思う。

コンサートの醍醐味は、まずはどの曲をやるのだろう?ということだが、彼らは知っているのだ。曲順までも。

どこでMCが入るか、その内容、さらには笑い所までも知っているのだ。

ミュージシャン側も、今や、そういう何度も足を運ぶファンがいる事を知った上で演奏したりMCを入れたりしている。

去年、行った大阪城ホールでの松田聖子のコンサート。リクエストコーナーというのがあって、それを知っている客が、松田聖子が「さあ、これからしばらくは皆さんのリクエストにお応えしていきましょう」と言う前に「○○を歌って!」と叫んだのだ。

そういう「反則」はともかく、日曜日のユーミンのコンサートでも、新曲なのにバックコーラスのやってる振り付けを上手に真似てる客がいたりしていた。

目に見える事でなくても、何度も来ている客と1回だけの客(2回3回と行く発想は最初からない客)との間には、やはり微妙なズレが生じる。それがコンサート会場の空気を作る。だから、昔のような一体感はなくなってきたような気がするのだ。

そもそも公演回数を増やすのは、より多くの人がコンサート会場に来れるようにというのがミュージシャン側の目的のハズなのに、最近はすごくイビツだね。インターネットでの先行予約があったり、ヤフオクがあったりして、1枚も買えなかった人がいたり何枚も手に入れてる人がいたり……

来月に行く吉田拓郎の大阪公演は、今回は公演数も少なく、最後の全国ツアーということでチケット入手も超困難だったから、複数回参加のファンは少ないだろうから、違和感のない一体感を期待したいところだ。