東埼玉病院 総合診療科ブログ

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日本在宅医学会 研修プログラム交流会に参加してきました

2015-08-02 13:53:22 | 学会活動

暑い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか?

東埼玉病院総合診療科では、在宅医療の教育研修にも取り組んでいます。日本在宅医学会の認定資格(在宅医療専門医)の研修施設として、「在宅医療/総合診療プログラム」の名称で、1年間の研修プログラムを運営しています。 ( 詳細は学会のホームページをご参照ください:http://www.zaitakuigakkai.org/k-sen-kensyu-ichiran.html )

先週末は、在宅医学会の「プログラム交流会」が東大医学部付属病院で開催されました。当科からは、プログラムコーディネーターとして外山と、当プログラムからの専門医取得者第一号である、当科OGの新森加奈子先生(現北里大学医学部総合診療医学)が参加してきました。

在宅医学会の専門医プログラムの大きな特徴は、「ポートフォリオ基盤型学習」が採用されている点です。ポートフォリオ基盤型学習とは、”学習者が在宅医療の断片的な経験を積み重ねていくという偶発的経験の蓄積に依拠するのではなく、学習者が自らの意思に基づいて、研修すべき内容の全体(在宅医に必要なスキルとマインドなど)をおさえ、「何のために何をやりとげたいか」「この研修で何を獲得したいのか」という自らの目標を定め、自らの意思で前向き(prospective)に学ぶことを援助する学習方法(在宅医学会HPより)”です。

これだけでは伝わりにくいかもしれませんが笑、これは非常に効果的な成人学習の手法なのです。しかし日本ではまだ一般的とはいえず、指導者からも研修者からも、「どのように行えばいいのかわからない」、との声を多く聞きます。そこで今回のプログラム交流会では、当院での実例を紹介しつつ、ポートフォリオに基づいた指導・作成の実践的な方法についてレクチャーを行い、その後グループディスカッションを行いました。

全国各地から集まった指導医・研修医の先生方と議論する中で、まだ発展途上である在宅医療の教育研修システムの課題なども浮き彫りとなり、よい刺激をうけることができました。今後も在宅医療の教育研修にとりくみ、在宅医療の質向上を目指していきたいとの思いを新たにした一日でした。

ご興味のある方、一緒にやりませんか?


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