宮古島に限らず、戦跡の多くは民有地にあり、宅地造成や道路拡張などで次々と消えています。前回来た時にあった壕が、跡形もないという経験を何度かしています。
今回ご紹介する下里の陣地壕はそんな消えてしまった戦跡の一つです。
平良西里郵便局の前の県道を南下、県道192号線を進み宮古カトリック教会を過ぎると民宿川田荘の前の三叉路の信号にぶつかります。
この信号と次の県立宮古総合実業高校前の信号の間が切り通しになっています。
もともと丘だった場所を道路を通すために切り通しにしたのですが、道路の両側の壁に道路に分断された2本の壕口が確認できます。
詳しいことは不明ですが、日本軍が造った陣地壕跡です。切り通しの向こう側にブロックで塞がれた壕がありますが、手前右側の壕につながっていました。左側向こう、街灯の後ろに見える壕口も、右側の向こうにある壕とつながっていました。
4ヶ所の壕口のうち3ヶ所は開口していますが、安全のためか土砂やゴミで埋められています。
県道の西側の丘の上には古墓が数基並んでいます。そのうちの一つの墓と内部で壕がつながっているということです。
沖縄の墓は大きく、山腹に造られています。そのため日本軍はトーチカや陣地壕の入り口として利用しました。
画像は2009年に撮影したものですが、昨年訪ねたところ、この壕口が開いた県道192号線の切り通しはコンクリートで擁護壁が造られ、壕の痕跡は全くありませんでした。こうして物言わぬ戦争の証人が一つずつ沖縄から消えて行くのです。
できる限り後世に残してほしいと思います。
やはり 戦争の傷跡が残っているのですね。
そういう場所の管理は 思ったよりも難しいのでしょうが 何事もなかったかのような消え方は 何とかならないかと思います。
宮古島の遺跡
ご紹介して下さってありがとうございます
とっても嬉しいです
実は...
この日本陸軍陣地跡のすぐ近くに、僕の祖父系のお墓もあり、見慣れた場所です
コンクリートで埋めてあるのは残念ですが、貴重な資料として残しておきたい場所ですね
実はこの場所...とっても交通事故が多い所で有名
そして...よく霊も見られると話に出ます
地元の人に採っては邪魔なものなのかもしれません。
しかしうまい残し方ってきっとあると思うのですよ。
osakakenさん、
地上戦が行われた本島ほどでは無いですが、先島にも日本軍の遺構は見ることができます。
きちんとした調査・保存が望まれます。
彦リンさん、
エエ~~ッ!そうなんですか。
心霊スポットなんですか。知りませんでした。
宮古島の戦跡シリーズ、もう少し続きます。